牧閉ざす     31句

一人寝の蒲団たたみて牧閉す   森田 峠

牧開き   牧閉ず

作品
作者
掲載誌
掲載年月
羊雲残して牧の閉じらるる 藤田鴎山 ぐろっけ 199902
沖荒れの海を山あひ牧閉ざす 福井久生 200001
沢水の音の高鳴り牧閉ざす 田中由喜子 馬醉木 200002
牧閉ざす獣医の白衣樹に干され 田中由喜子 馬醉木 200002
牧閉ぢて日の暈に沼縮まれる 澤田緑生 馬醉木 200012
奥の嶺に鷹が舞ひゐて牧閉す 皆川盤水 春耕 200012
牧閉ぢぬ遠くなりたる地平線 島崎晃 遠嶺 200101
磐梯の裾の錦繍牧を閉づ 村上光子 馬醉木 200201
野葡萄の瑠璃の惜別牧を閉づ 村上光子 馬醉木 200202
牧閉ざす餌場に乾く蹄あと 久保東海司 200203
底抜けに晴れし御嶽牧を閉づ 小宮山勇 遠嶺 200312
啼く牛に言葉をかけて牧を閉づ 石丸恭子 馬醉木 200402
牧閉ぢて貴(あて)の白樺孤り立つ 岡田貞峰 馬醉木 200701
牧閉す枯野へも道とざしけり 遠山みち子 200801
牧閉づる主を尻目に群の牛 北尾章郎 200802
牧を閉づ南へ向かふ飛行船 浜田はるみ 遠嶺 200802
午後四時のスイッチバック牧閉ざす 津田礼乃 遠嶺 200803
閉ざされし牧に一家の遊びをり 伊藤公子 酸漿 200912
牧閉ざす北緯四十度雪置きぬ 石崎浄 風土 201001
閉牧のわだちに秋の薊かな 遠山みち子 201111
夕茜サイロにとどめ牧閉ざす 城戸緑 末黒野 201112
めくるめく雲の流れや牧閉ざす 中石士亮 万象 201202
みづうみを平らに牧を閉ぢにけり 飯塚ゑ子 火星 201208
白樺の丸太を二本牧を閉づ 曽根薫風 馬醉木 201412
牛食めり牧閉づる日もひたすらに 一民江 馬醉木 201601
牧閉ぢて牛馬の息のしづかなる 河口仁志 201711
明日閉ざす牧とも知らず放ち馬 岩永みはる 追伸 202003
牧閉すにれかむ牛の息遣ひ 和田慈子 末黒野 202103
この代で閉づる牧場雁渡る 横田敬子 202205
柵のなき島の牧場も閉ざしけり 松田明子 202210
飛行機雲ひとすぢ明日は牧閉ざす 井上菜摘子 京鹿子 202210

 

2022年11月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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