ライラック   82句
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 虚子記念文学館

模型とは近き未来図ライラック

山田弘子 春節 199503
人の死に人が集ひてライラック 小澤克己 遠嶺 199905
縄文の男女瓦やライラック 永田哲心 遠嶺 199908
雨止んですぐに青空ライラック 嶋田一歩 ホトトギス 199911
ライラックハチ公前で待ち合はす 田中藤穂 水瓶座 200002
ひこばえていきなり花よライラック 阿部ひろし 酸漿 200006
送り出て夜のライラック匂ひけり 稲畑汀子 ホトトギス 200104
志高かりし日よライラック 田中藤穂 あを 200106
ライラックの香が一瞬の風接ぐ 宇都宮滴水 京鹿子 200107
オルゴール止みし静寂やライラック 土岐明子 遠嶺 200108
今年又花ふえてゐしライラック 稲畑汀子 ホトトギス 200204
朝の間の日の逃げ易くライラック 稲畑汀子 ホトトギス 200204
洋風の庭の一劃ライラック 稲畑汀子 ホトトギス 200204
吾娘編んでくれしストールライラック 川口咲子 ホトトギス 200206
私にも二つの名前ライラック 櫂未知子 銀化 200206
ライラックむらさきはしどいリラの花 藏本博美 ぐろっけ 200207
光とは影ありてこそライラック 長山あや 円虹 200208
ライラック五月の雨の上がりけり 大内恵 酸漿 200208
ライラツク鉢植ながら大樹の相 大井貞一 京鹿子 200209
遺跡には何故か犬をりライラック 中里カヨ 酸漿 200302
くすり嚥むついでの昼餉ライラック 戸田和子 200307
北国や少女と犬とライラツク 平野静 京鹿子 200309
助手席の香の甘すぎるライラック 長沼三津夫 200407
ライラック修道院に星が降る 加賀富美江 遠嶺 200407
ライラック咲けば札幌なつかしく 綿谷美那 雨月 200408
立てば鳴る骨の軋しみやライラツク 畑純子 築港 200506
ライラック郵便受けを塗り替へる 市川十二代 ぐろっけ 200507
咲き満ちし雨の日暮のライラック 大内恵 酸漿 200509
ライラック運河の街はまだ暮れず 大西裕 酸漿 200607
ライラック机上に香り移されて 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
ライラック先づ香りよりもてなされ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
北国ヘタイムスリップライラック 稲畑汀子 ホトトギス 200705
水つぽき日暮来てをりライラック 高橋さえ子 200708
ライラツクお礼の花束長持ちす 伊吹之博 京鹿子 200805
蕾にもすでに色ありライラック 東口博美 酸漿 200806
ライラック終電の灯の濡れてをり 野崎タミ子 炎環 200906
取り敢へず備前の壺にライラック 水谷芳子 雨月 200907
みどり児の眠りゐる闇ライラック 高尾豊子 火星 200908
ライラック咲き教会に無言劇 柴田良二 雨月 201006
ライラツク香は一瞬の風接ぐ 宇都宮滴水 京鹿子 200106
暮れ泥む学園の街ライラック 代田青鳥 風土 201007
背もたれの深き椅子ありライラック 廣谷総子 201007
北二条西一丁目ライラック 内藤呈念 ホトトギス 201009
咲きそめて雨の注げるライラック 大内恵 酸漿 201009
風立ちてライラックの香裏庭に 有賀昌子 やぶれ傘 201012
雨がちに雨がちに昏れライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201104
誰彼の旅の思ひ出ライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201104
さつさうと零の出発ライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201106
花婿のオウム返しやライラック 篠田純子 あを 201107
散り初むるライラックの空雲流る 筒井八重子 六花 201109
ライラック足細くなる女学生 代田青鳥 風土 201207
街の辻つなぐむらさきライラック 粟倉昌子 201208
ライラックにふと想ひけり妣のこと 粟倉昌子 201208
ライラック咲きひそやかな香を撒けり 中島知恵子 雨月 201310
襞多き黒のドレスやライラック 柿沼盟子 風土 201407
ライラック押花にして香を閉ざす 山本雅子 馬醉木 201407
指先の記憶のかけらライラツク 中村三郎 京鹿子 201508
ライラック香りて父も母もゐて 河野美奇 ホトトギス 201509
雨だれも香りを放つライラック 田中信行 201509
永らへる事の良し悪しライラック 田中珠生 馬醉木 201707
ふふみてはころがすワインライラック 山田佳乃 ホトトギス 201709
その香とはまだ会はぬ旅ライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201805
茣蓙の上に置かれてゐたるライラック 瀬川公馨 201808
旅共にせしが話題のライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201904
ライラック咲くまで待てぬ旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201904
なつかしき思ひ出ばかりライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201905
旅共にせし日語らんライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201905
快晴の札幌の朝ライラック 稲畑汀子 ホトトギス 201905
ライラック明倫さんはもう居ない 稲畑汀子 ホトトギス 201905
花博士このライラック見てますか 稲畑廣太郎 ホトトギス 201905
北国の点描としてライラック 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
ライラック小さき家を輝かす 山中志津子 京鹿子 202008
来年は会へるかどうかライラック 安原葉 ホトトギス 202010
妹が手折りてくるるライラック 石橋邦子 春燈 202106
ライラック視線はかぎりなく上へ 高木晶子 京鹿子 202107
再会の友等待つ町ライラック 安原葉 ホトトギス 202111
ライラック大雪山を見霽かす 根岸善行 風土 202207
ライラック私語も鳥語もひそかなる 赤石梨花 風土 202207
ライラックゆれて上ゆくモノレール 倉澤節子 やぶれ傘 202208
ラジオからカノンの調ベライラック 小巻若菜 やぶれ傘 202208
黒海に臨む教会ライラック 眞田忠雄 やぶれ傘 202208
ガタゴトと路面電車やライラック 野口希代志 やぶれ傘 202212

 

2023年5月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。