休 耕       128句

休耕  田畑

作品
作者
掲載誌
掲載年月
休耕の芒にぎやか夕雀 丸山冬鳳 京鹿子 199903
休耕田十万本のコスモス咲く 山梨幸子 199910
休耕田村起しにとあきざくら 熊谷みどり いろり 199911
小春日やなづな小花の休耕田 原静寿 酸漿 200003
コスモス揺れて今は訳あり休耕田 倉本マキ ヒッポ千番地 200006
コスモスや休耕田を風の過ぐ 舘泰生 風土 200012
休耕田に大きな機械預け置く 五十嵐研三 海程 200012
濁世なる休耕田なり蛙鳴く 熊谷みどり いろり 200108
夏雲雀いづれも低し休耕田 山口伸 海程 200108
休耕田は咄家潜む虫時雨 山口伸 海程 200108
休耕田ながめてゐたりサングラス 熊谷みどり いろり 200109
向日葵の林立休耕田の空 武政礼子 雨月 200110
いぼむしり休耕田に鎌あげて 鰍澤真佐子 春耕 200112
休耕田なかを通して田水張る 天岡宇津彦 200201
野火とんで休耕田を目覚めさす 中島知恵子 雨月 200206
休耕の畑に一畝豆の花 小石秀子 酸漿 200207
休耕田コスモス咲かせ町おこし 柿沼利男 帆船 200212
休耕田スケート場に早替り 飯田政子 築港 200303
菫濃し休耕田の日だまりに 三代川次郎 雲の峰 200305
休耕田老婆の籠に柿若葉 芝宮須磨子 あを 200306
矢車のせはしき日なり休耕田 宇都宮滴水 京鹿子 200306
新緑や休耕田のとびとびに 鈴木多枝子 あを 200307
紫雲英咲き憩ひ場となる休耕田 浜野愛子 築港 200308
花蕎麦にみてり空知の休耕田 大沼トシ子 200310
休耕田すつくと伸びし赤のまま 長崎桂子 あを 200310
千屈菜に澄みし水あり休耕田 小浦遊月 酸漿 200401
休耕田紫雲英の紅の盛り上がる 難波澄子 築港 200407
郭公の声置いて去る休耕田 貝森光大 六花 200409
葭切や葭の侵しし休耕田 乗鞍三彦 春燈 200409
夏草の休耕田に土盛らる 溝口ゆき 百鳥 200409
青田風休耕田に消えにけり 佐野幸子 百鳥 200410
遠郭公杭の打たるる休耕地 寺内佶 遠嶺 200410
囀や休耕田に廃車の眼 吉野トシ子 馬醉木 200504
たんぽぽや休耕田は畦塗らぬ 鈴木多枝子 あを 200506
春大根咲けり隣は休耕田 橋本幸 帆船 200506
休耕のふえゆく棚田雉子巣立つ 木下玉葉子 酸漿 200508
白鷺の歩のゆるやかに休耕田 松元末則 酸漿 200509
休耕の畑に飛び交ふ赤蜻蛉 先崎きくよ 酸漿 200510
休耕の田毎に咲けり犬ふぐり 青木陽子 酸漿 200605
郷愁や休耕の田も畦青む 田畑時男 河鹿 200607
休耕田山と積まるる菜種殻 池田光 200608
休耕の谷戸田菖蒲の田となれり 橋本光子 酸漿 200608
雲の峰休耕田にひとり佇つ 吉弘恭子 あを 200609
大向日葵休耕田をうめ尽す 神保みね子 酸漿 200611
休耕田ところ狭しと草紅葉 山崎辰見 ぐろっけ 200612
鶏頭の赫を押し出す休耕地 藤井佐和子 200612
休耕の田にて花菜の揺れ通し 岡野ひろ子 200706
濃く淡く溝蕎麦咲けり休耕田 林敬子 酸漿 200711
鯉のぼり休耕田に尾を跳ねて 仁平則子 200807
鯉幟休耕田を埋めつくし 鈴木多枝子 あを 200809
姫女苑陽のぬくぬくと休耕田 酒井秀穂 炎環 200809
休耕の畑一色や秋桜 城戸愛子 酸漿 200811
落し水休耕田に稚魚孵る 飯田ひでを 200811
休耕田蘂広げたる曼珠沙華 堤内久美子 六花 200812
休耕田盗人萩に占められて 三川美代子 200812
秋雨や休耕田に鷺並び 白石正躬 やぶれ傘 200901
菜の花や休耕田に名知らぬ芽 長崎桂子 あを 200905
牡蠣殻の山となりたり休耕田 大山春江 万象 200905
百坪の休耕田や葱坊主 中川すみ子 200907
休耕田そよそよ風のクローバー 長崎桂子 あを 200908
あでやかや休耕田の大賀蓮 中村春宵子 春燈 200909
休耕の畑ひたすら姫女苑 藤井美晴 やぶれ傘 200910
休耕田尾花の波にかこまれて 鎌倉喜久恵 あを 200911
蓮の花湖岸の休耕田に咲く 田部みどり 200912
休耕田増えて雀は蛤に 大森道生 春燈 201001
荒れ果てし休耕田や石榴の実 四條進 201001
茅花流し休耕田を余しけり 小山繁子 春燈 201007
早苗田と休耕田の並びをり 田中喜久子 酸漿 201009
休耕田の真中に咲きし彼岸花 高倉恵美子 201101
コスモスの詰まつてゐたる休耕田 樋口みのぶ 201101
秋風や休耕五年の田に仔てば 内藤三男 ぐろっけ 201103
子雀を遊ばせてゐる休耕田 大崎ナツミ 雨月 201105
うららかや休耕田に猿五匹 田村元 ホトトギス 201108
花菖蒲いま盛りなり休耕田 北尾章郎 201108
雨激し休耕田にチチロ鳴く 長瀬節子 ぐろっけ 201201
休耕の田のひろがりに野梅咲く 佐津のぼる 六花 201204
矢車草休耕田の道塞ぐ 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201208
立秋の休耕田を巡りけり 古沢幸次 ろんど 201211
奥能登や休耕田に泡立草 須賀敏子 あを 201212
仏の座休耕田をむらさきに 堺昌子 末黒野 201305
青田波休耕田に拒まれり 甕秀麿 201310
風のコスモス休耕田を揺るがせて 堀井英子 雨月 201312
休耕田果なく続くふじばかま 秦和子 201401
秋の田の段々にして休耕田 藤波松山 京鹿子 201402
休耕の一反蓮華草花盛り 長崎桂子 あを 201407
行く春の黒ずみ異息休耕田 長崎桂子 あを 201407
休耕田敷地に変る厄日かな 吉村摂護 201411
棉吹くや休耕田の空広し 伊藤純子 201412
稔田と休耕田の視野の風 長崎桂子 あを 201412
秋の蝶休耕田へ隠れけり 荒木甫 201501
休耕田おたまじやくしの海となり 入山繁幸 万象 201506
ふるさとの休耕田や水芭蕉 仁平則子 201507
休耕の田畦に沿ひて母子草 高橋均 やぶれ傘 201508
案山子立つ休耕田や雀くる 堺昌子 末黒野 201601
大根干す休耕田の片隅に 野口希代志 やぶれ傘 201604
休耕田の薄ら日つつくかじけ鳥 正谷民夫 末黒野 201604
何詠まむ休耕田の猫柳 小野寿子 201606
休耕田南瓜ごろごろ不貞寝して 太田悦子 京鹿子 201611
休耕田山陰深く凍りけり 荒木甫 201704
春一番休耕田を顕にす 数長藤代 201705
冬ざれや休耕田の草そよぎ 堺昌子 末黒野 201705
休耕田雉子の住処となりにけり 大木茂 万象 201707
ケンケンと休耕田の雉の群 秋川泉 あを 201707
野菊咲く休耕田の片隅に 有賀昌子 やぶれ傘 201712
菊芋の花咲いてゐる休耕地 黒澤次郎 やぶれ傘 201712
休耕田続く車窓や梅雨に入る 安立公彦 春燈 201808
葭切のしきりに騒ぐ休耕田 黒木東吾 六花 201810
休耕田のコスモス吹かれ星明り 大塚たきよ 201902
休耕田増えし村なり冬の鵙 有松洋子 201904
休耕の畦を伝ひて芹を摘む 大内幸子 六花 201906
菜の花や二反歩ほどの休耕区 岡田史女 末黒野 201906
休耕地藜百本競ひ立つ 佐川三枝子 201909
草紅葉瑞穂の国の休耕田 今村千年 末黒野 202002
苜蓿瑞穂の国の休耕田 今村千年 末黒野 202006
休耕田げんげ明りとなりにけり 小林紫乃 京鹿子 202008
姫女苑休耕畑に群れ咲いて 村田武 やぶれ傘 202009
赤まんま休耕田を埋め尽くす 伊藤昌枝 202011
休耕田コスモス満ちて風まかせ 小池桃代 末黒野 202012
休耕田虫の都となりにけり 角野良生 202104
休耕田水を平らに燕くる 小林共代 風土 202106
紫雲英咲く休耕田のしづけさに 津川かほる 風土 202106
ほとけの座休耕田は紫に 大内幸子 六花 202106
丈高き休耕田の草を刈る 横田敬子 202112
休耕地真っ赤犬蓼は蔓延る 伊藤昌枝 202112
休耕田舞台となりて初蛙 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
枯すすきの白き波立ち休耕田 岩上行雄 末黒野 202304
啓蟄やすずめの遊ぶ休耕地 佐藤勝代 末黒野 202306
コスモスの種蒔かれをり休耕田 横田敬子 202306

 

2024年3月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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