九 月 4    61句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
先見えぬ踏絵の連鎖九月果つ 赤座典子 あを 201711
オーイ雲急がなくとも九月なり 久保夢女 201712
決まり手の引き技多し九月場所 石田きよし 201712
竹箒斜に九月の地を均す 田村園子 201712
傾きを正す九月のカレンダー 森和子 万象 201712
胸痛し九月の俳句力入れ 大坪景章 万象 201712
鉢植ゑを置き換へて見る九月かな 岩崎武士 万象 201801
指笛に山河広がる九月かな 原友子 201802
割り切って生きて九月のガリガリ君 長谷川博 船団 201806
摂津より上野繋ぐ旅九月 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809
九月来る早三回忌トモ子さん 須賀敏子 あを 201811
谷水のぎゆうぎゆうと行く九月かな 大畑善昭 201811
「俳句界」九月号より二句 高橋将夫 201811
青空の透けて九月の金魚玉 吉澤恵美子 春燈 201812
アポロンのお出まし九月凪てをり 久保夢女 201812
コップの曇り取つてをり九月なり 橋本順子 201812
別天地へ我へ九月の船を出す 雨村敏子 201812
極楽や九月の風をよろこびぬ 竹内悦子 201812
九月はや乾く風たつ朝かな 伊藤由良 末黒野 201812
九月来ぬ朝風わたる散歩道 岡木まち子 馬醉木 201812
短編の恋物語とじ九月 浅井洋子 201901
昨日今日根岸の話出る九月 田丸千種 ホトトギス 201901
晒されて大地明るき九月かな 高倉和子 201902
九月一日小まめに洗ふ皿ちゃわん 篠田純子 あを 201910
アンカラはたんぽぽ盛る九月かな 松村光典 やぶれ傘 201911
九月来る母の忌日の絵蝋燭 黒滝志麻子 末黒野 201911
流木を焚けば潮突く九月かな 千田百里 201911
笑面に影の来てをる九月かな 竹内悦子 201911
火に映りしづかな心九月来る 本多俊子 201911
能舞台激しく鳴らし九月来る 波戸辺のばら 201912
海見ゆる硝子工房九月来る 大川ゆかり 201912
樟大樹九月の風を豊かにす 安立公彦 春燈 201912
主の背高き九月の青果店 土井三乙 風土 201912
そよ風を連れて九月の書肆に入る 土井三乙 風土 201912
子規の描く「朝顔」九月十二日 中村洋子 風土 201912
亡き人数多九月のエンドロール 波戸辺のばら 202001
九月かな注連張る御師の長屋門 森田節子 風土 202001
病みて見る九月の雲の疾さかな 岩永みはる 追伸 202003
風九月やつと一と息つける日々 稲畑汀子 ホトトギス 202009
旅九月留守の四日の書類持ち 稲畑汀子 ホトトギス 202009
旅多き季節過ぎゆく九月かな 稲畑汀子 ホトトギス 202009
小型機が点となりゆく九月かな 渡邉孝彦 やぶれ傘 202010
海見ゆる硝子工房九月来る 大川ゆかり 201911
画布伸べて夫は九月で傘寿なり 須賀敏子 あを 202011
もう誰も叱ってくれぬ九月の樹 井上菜摘子 京鹿子 202109
ランウェイライト九月の雨は甘えん坊 鈴鹿呂仁 京鹿子 202110
九月ゆく白髪と爪がよく伸びて 藤井美晴 やぶれ傘 202111
仏壇を九月の風の覗いて来 太田慶子 春燈 202111
震源は能登半島や九月の夕 長崎桂子 あを 202111
入院の句友を案じつつ九月 田中藤穂 202112
異変なり九月二日のこの寒さ 田中藤穂 202112
逆光に人は影なる九月かな 六車佳奈 風土 202112
うち海の昂る九月深曇 栗坪和子 202112
ランドセル身に添ひそめし九月かな 高濱朋子 ホトトギス 202201
一筋の風より九月生まれけり 湖東紀子 ホトトギス 202202
一人占むベンチ九月の資料館 都築繁子 202202
新しき画鋲のきらり九月来る 神野未友紀 202210
九月にも真夏日続くこの頃変 須賀敏子 あを 202211
文鎮のガラスに気泡九月来る 朝長美智子 202212
稜線の伸びのきはやか九月来る 森清堯 末黒野 202212
透きとほる声や九月の雨上り 佐藤千恵 京鹿子 202212
九月→ 1

 

2023年9月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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