炬燵猫     49句

炬燵猫  竈猫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
炬燵にも入らず鳴けり被災猫 品川鈴子 船出 200104
休日の父に似てゐる炬燵猫 田中聡子 遠嶺 200104
玻璃の日に安住したる炬燵猫 小路紫峽 円虹 200203
炬燵寝の猫の魔性の眼を開く 下平しづ子 雨月 200302
聞耳をたててゐるなり炬燵猫 成井侃 対岸 200402
炬燵辺に猫は寝たまま二日かな 滝沢伊代次 万象 200501
猫去んで一人でむぐる置炬燵 池尻足穂 雲の峰 200502
炬燵団欒何時しか止みて眠り猫 泉田秋硯 200503
ティーブレーク炬燵の猫をまづ下ろす 赤座典子 あを 200602
呼べば耳動かしにけり炬燵猫 山内なつみ 万象 200701
果てしなく童心誘ふ炬燵猫 小牧喜美子 遠嶺 200704
吾輩と言ひたさうなり炬燵猫 芝尚子 あを 200802
猫が出て子が出て来たる掘炬燵 千原叡子 ホトトギス 200805
置物の猫を炬燵に入れてやる ことり 六花 200812
掘炬燵吾輩は猫踏んぢやつた 稲畑廣太郎 ホトトギス 200812
炬燵から猫出て赤き色漏らす 岡田由季 炎環 200902
炬燵猫共に過せる余寒かな 小山ナオ子 酸漿 201005
炬燵据う纏はる猫に老兆し 北尾章郎 201103
急ぐ娘のミニ訝しむ炬燵猫 安本恵子 201104
炬燵無きマンションの猫日当たりに 岡野安雅 かさね 201202
炬燵より逃げ出す猫の名は小町 向江醇子 ぐろっけ 201202
老猫の居場所はいつも炬燵なり 中山静枝 201402
炬燵猫ごんろごんろとのど鳴らし 松井季湖 201403
狸寝入りの猫喃々と炬燵守る 宮崎左智子 201404
指切りの出来ない指の炬燵猫 鳥居美智子 ろんど 201502
たましひの溶けて戻らぬ炬燵猫 上野進 春燈 201503
炬燵猫聞き分けてゐるオルゴール 鴨下昭 201505
つま先で猫じやらしをり掘炬燵 高橋均 やぶれ傘 201506
モビールの揺るる来し方炬燵猫 服部早苗 201603
齢百病知らずの炬燵猫 梅田武 末黒野 201704
本当はかまって欲しい炬燵猫 中川句寿夫 ここのもん 201705
句友を訪ふ背伸びして出る炬燵猫 大内幸子 六花 201705
猫抱けばわれも液体なる炬燵 山田六甲 六花 201712
寄り来たる猫をからかふ置炬燵 天野美登里 やぶれ傘 201803
炬燵猫ぬくぬく父の懐に 荻坂真稚子 雨月 201902
淋しがる猫を炬燵に入れ寂し 小田嶋野笛 末黒野 201903
フケフケカゼヨコドモハカゼノコ炬燵猫 つじあきこ 201903
炬燵猫自由不自由自由自在 おーたえつこ 202003
悪業を有耶無耶にして炬燵猫 小田嶋野笛 末黒野 202003
微睡の猫の薄目や置炬燵 鈴木英雄 末黒野 202004
懇ろに舐むる肉球炬燵猫 小田嶋野笛 末黒野 202004
猫たちの占領したる炬燵かな 守谷紀栄 末黒野 202005
炬燵猫主亡くして迷ひ猫 大内幸子 六花 202005
陣取られ特等席の炬燵猫 大川畔美 末黒野 202103
炬燵猫と妄想の旅エデンまで 小田嶋野笛 末黒野 202104
耳だけは眠らぬままや炬燵猫 尾野奈津子 春燈 202203
置炬燵猫の牙城となりにけり 佐藤忠 春燈 202203
碁に耽る卒寿の叔父や炬燵猫 上月智子 末黒野 202203
撫られて知らんぷりする炬燵猫 三浦千恵子 末黒野 202203

 

2023年1月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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