狐 火 2    89句

狐火  鬼火

作品
作者
掲載誌
掲載年月
狐火を見しとふ母のおほむかし 山口ひろよ 201402
狐火や卑弥呼の墓の裾あたり 豊田都峰 京鹿子 201402
狐火や平らかな巌濡れゐたる 福本郁子 火星 201403
狐火や青色発光ダイオード 高橋将夫 201403
狐火や胸の火種のものがたり 松木ひろ ろんど 201403
狐火ややよ魚の目の育ちをり 土居通子 ろんど 201403
訝しむ児に狐火のはなしかな 池端英子 ろんど 201403
狐火を見むと浜石積み上げて 荒井千佐代 201404
狐火を一喝したるクラクション 千田百里 201404
狐火や別れと知らず別れ来し 臼井珊瑚 201404
あちこちの野山に点せ狐火を 加藤みき 201404
吊橋にきて狐火の引き返す 和田照海 京鹿子 201405
狐火のやうな灯りや在祭 小林輝子 風土 201412
室生寺や見たぞ狐火ちらちらと 中島玉五郎 201501
狐火や墓地ひび割れの地震の跡 宮田香 201502
母の忌や問はず語りに狐火など 和田照海 京鹿子 201502
ほつほつと遠き狐火安房の旅 小林共代 風土 201502
狐火のやうな灯除夜の堂 小林輝子 風土 201503
狐火や岩湯への道うろ覚え 中島悠美子 京鹿子 201503
狐火やほれ手鞠唄子守唄 高橋将夫 201503
狐火や天空深くメール打つ 中島讃良 ろんど 201503
狐火に混じりてをりし獣の眼 山本則男 201504
狐火に憑かれ愚老の独り言 河口仁志 201505
かくし味狐火わつと大舞台 中島陽華 201508
狐火と思えば狐火かもしれず 中居由美 船団 201508
狐火や内緒話のまた内緒 小倉陶女 春燈 201602
狐火や見て見ぬふりは怖きこと 熊川暁子 201602
山峡に人の世の火か狐火か 佐津のぼる 六花 201602
狐火を探す天体望遠鏡 高橋将夫 201603
狐火や硯海が波立つて来し 水野恒彦 201603
狐火や硯に水を垂らしをる 竹内悦子 201603
狐火や万の神も鬼太郎も 雨村敏子 201603
狐火や穴に何かを埋めし跡 近藤喜子 201603
狐火やチェロの響きの途切れたる 岩月優美子 201604
狐火の強く立ちたる古墳村 深川淑枝 201605
狐火や白湯一杯の酔ひ醒まし 古川夏子 201606
雨の中来て狐火を誰も言はず 森岡正作 201702
狐火に杣人そつと掌を合はす 小嶋恵美 春燈 201702
狐火や上着ひっかけ後ろ前 加藤みき 201703
狐火や十一月の手術台 竹内悦子 201703
狐火や滅びしものを誘ひ出す 近藤喜子 201703
風呂敷に狐火包み届けむか 原田達夫 201703
足跡を残し狐火去りにけり 高橋将夫 201704
狐火を幾つあつめて桜島 平野多聞 201704
狐火の立つたび村の滅びゆく 深川淑枝 201705
菊人形狐火のみが明滅す 水原秋櫻子 馬醉木 201710
残業の狐火やむささび吼ゆる 鈴鹿呂仁 京鹿子 201712
狐火やスリップタイヤよく鳴けり 能村研三 201802
狐火や仰山人の通る影 竹内悦子 201802
狐火の一揺れ指針狂ひ出す 岩月優美子 201802
狐火のぶつかつてくる此の世かな 井上菜摘子 京鹿子 201803
狐火の寄り添う酉位冬ざるる 東珠生 京鹿子 201803
狐火や泉の奥に洞ありて 柿沼盟子 風土 201803
狐火と指されしものを疑はず 是松三雄 末黒野 201803
狐火や欣一綾子の弟子老いて 小林愛子 万象 201803
狐火や気がつけばバス乗りすごし 楠原幹子 201803
狐火を語り古老と言はれけり 富川明子 201803
人混みに紛れ込みたる狐火よ 高橋将夫 201804
狐火の列の先頭LFD 高橋将夫 201804
腑に落ちぬ恋の末路や狐火消ゆ 高倉和子 201806
狐火のやうに灯さむ処世術 瀬川公馨 201812
狐火や我が小心を炙り出す 岩月優美子 201902
バックミラーいま狐火を見たやうな 里村梨邨 201902
狐火のときどき見ゆる鏡の間 水野恒彦 201903
狐火を追はば十九の兄ゐるか 村上葉子 201903
狐火や建て付け悪しき宿屋より 荒井千佐代 201904
狐火を信じ咽せゐる粉薬 深川淑枝 201906
狐火の鏡の中にゆれてをり 大西乃子 201906
狐火の中に狐の踊りたる 瀬川公馨 202002
狐火を操る糸の見えてをる 高橋将夫 202002
狐火を見る会からの招待状 柳川晋 202003
狐火を前へ後へ出奔す 柴田佐知子 202003
狐火に遇はざるままに老いゆくか 山田暢子 風土 202004
狐火や酔歩蹣跚川の風 豊谷青峰 春燈 202004
狐火や石棺の内朱に塗られ 深川淑枝 202005
狐火を見しと言ひ張る真顔かな 山内碧 202006
狐火がゆらぐ古郷の湯元宿 丸井巴水 京鹿子 202011
狐火のひとつ流れて一つ消ゆ 森岡正作 202101
狐火と初恋遠く近きかな 柴田靖子 202102
夜咄にもう狐火の出る頃か 森なほ子 あを 202103
村々に電灯ついて狐火消ゆ 森なほ子 あを 202103
狐火や山姥にもう挽かぬ臼 深川淑枝 202107
狐火や宇宙列車の停車駅 木村みどり 春燈 202202
狐火や祖母といつしよの箱根山 山本泰人 春燈 202202
わが晩年まだ狐火を見てをらず 山田暢子 風土 202202
狐火や子育て飴の店滅び 菅原末野 風土 202203
狐火を見し人なかに大囲炉裏 園部蕗郷 春燈 202206
接種後のうつつ狐火遠見ゆる 深川淑枝 202208
狐火や母はたびたび騙されし 山田正子 202210
狐火→1      

 

2022年12月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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