建国記念の日   173句

懐妊の会見をせり建国日   竹内弘子   獐

建国記念の日  紀元節

作品
作者
掲載誌
掲載年月
建国日遠き国旗を見ることも 藤田宏 199805
文弱をまだしもとせむ建国日 河合城太 銀化 199904
海坂は太初の青さ建国日 田中みちよ 199905
雪降つてうつくしき夜の建国日 奥田節子 火星 199905
印象の雪の建国記念日に 稲畑汀子 ホトトギス 200002
建国の日の大盛のカツカレー 谷野由紀子 俳句通信 200004
建国日話題とならず酒宴果つ 片山明俊 ぐろっけ 200005
笙奏す指美しき建国日 笹家栄子 200101
愛宕坂四十七段建国日 堀内一郎 あを 200103
建国祭雪消す雨となりにけり 濱地恵理子 200202
建国記念日セピア色した写真かな 馬場美智子 六花 200205
海光の椿の葉照建国日 山田美保 200206
五十年日の丸もなし建国日 堀内一郎 あを 200304
建国日海鼠に泪そそがるる 神蔵器 風土 200304
建国日パン焼く匂ひ部屋中に 藤田壽穂 雲の峰 200304
千早ふる建国日雨に洗心す 丸山佳子 京鹿子 200304
正座して建国記念の日なりけり 山路紀子 風土 200305
建国の歌とは知らず手毬歌 江坂衣代 百鳥 200305
よく育つこの樹雄株よ建国日 蓮尾みどり ぐろっけ 200305
日本酒のこくを論じて建国日 苑田ひろまさ 200306
神あまたいます幸ひ建国祭 杉良介 200402
金鶏とふ煙草の記憶建国日 和田一 雨月 200404
建国日今は旗なき母校かな 和田一 雨月 200404
あをあをと建国記念日矢竹かな 神蔵器 風土 200404
建国の日の柏手に鳩翔たす 沼口蓬風 河鹿 200405
建国の記念日父の忌なりけり 堀義志郎 火星 200405
地上げ跡荒れたるままに建国日 内藤ゑつ ゑつ 200411
稿債を果す建国記念の日 稲畑汀子 ホトトギス 200502
鴉どもことさら建国記念の日 小林呼溪 200502
八咫烏てふ酒を酌む建国日 鈴木白洋 雲の峰 200504
建国日の急霰打ちて石畳 定梶じょう あを 200504
建国日の日時計を見に市役所へ 山中宏子 200505
少年の十字懸垂建国日 永田歌子 遠嶺 200505
クレヨンの中折れ多し建国日 荒木甫 200505
砂蒸しの湯煙りに寝て建国日 淵脇護 河鹿 200505
ヒロシマの牡蠣が美味しい建国日 荻野千枝 京鹿子 200505
大いなり建国の日の新娶 大橋敦子 雨月 200505
建国日神前婚の甥を祝ぎ 久保晴子 雨月 200505
伊勢詣建国の日と夫の言ひ 乗光雅子 雨月 200506
雀等の水場に水足す建国日 廣戸次郎 200507
はは逝きて日の丸のなき建国日 大森慶子 母衣 200602
建国の日や再生紙象牙いろ 辻直美 200604
建国日半折五枚書き上ぐる 松崎鉄之介 200604
男たちの大和に涙建国日 沼口蓬風 河鹿 200605
西郷像永遠にかがやく建国祭 徳田正樹 河鹿 200605
空海の書に人だかり建国日 松村多美 四葩 200605
久々に薪で炊く飯建国日 村上和子 ぐろっけ 200606
遠出して膝のうづきし建国日 足利ロ子 ぐろっけ 200606
日の丸を風が巻きこむ建国日 西口万佐子 200606
物件が窓うめつくす建国日 服部早苗 200704
六才が見てゐる未来建国日 森下康子 200705
建国祭神話の文庫本買ひぬ 上野進 春燈 200705
建国日旗を立てたる家まばら 足利徹 ぐろっけ 200705
古代史にロマンありけり建国祭 奈辺慶子 雨月 200705
建国の日強風ありて暮れにけり 大石よしはる 酸漿 200705
町並の眼下に展け建国日 上林孝子 200706
書道展に英字の書あり建国日 衣斐ちづ子 200801
古漬と番茶建国記念の日 藤井寿江子 馬醉木 200804
建国日醜の御楯と征きし吾 松崎鉄之介 200804
建国日卒寿の母のハーモニカ 赤座典子 あを 200804
味のなき素うどん食らふ建国日 石田きよし 200805
味噌汁の味噌を替へをり建国日 竹島勝代 200805
幼児の「バンザイ」建国記念の日 天野啓子 炎環 200904
ボサノバのコンサートあり建国日 赤座典子 あを 200904
畦一つ跳んで建国日と思ふ 井口ふみ緒 風土 200905
テーブルの下が子の基地建国日 淺場英彦 万象 200910
金モール肩に礼服建国日 田下宮子 201004
玉葱を透くまで炒め建国日 和田満水 201004
子らの世に戦よあるな建国祭 安立公彦 春燈 201004
下見板繕はんなど建国日 定梶じょう あを 201004
先史とは腥きもの建国日 相良牧人 201005
町内の国旗疎らや建国日 川崎光一郎 京鹿子 201005
鷹山の碑文を閲す建国日 田中貞雄 ろんど 201005
栢森に国旗たつ家建国日 石垣幸子 雨月 201005
建国の日原木曳きし俘虜として 柴田良二 雨月 201005
皇統譜いまに諳んじ建国日 柴田良二 雨月 201005
諳ずる勅語建国記念の日 椋本一子 雨月 201005
祖父と孫の話ちぐはぐ建国日 高倉恵美子 201005
建国日指に遊ばす弥次郎兵衛 小張昭一 春燈 201006
夕刊のさうか来ぬ日か建国日 定梶じよう あを 201008
逢ふ人と存問建国記念の日 稲畑汀子 ホトトギス 201102
未完なるスカイツリーや建国日 布川直幸 201104
国産みの神話に苦笑建国日 上原重一 201104
真白にぞ地の清められ建国日 大橋晄 雨月 201104
倒れないドミノ建国記念の日 十川たかし 201105
赤と黒身にまとひけり建国日 宮崎高根 201105
建国の日や羊羹の端が好き 辻直美 201105
列島は雪よ建国記念の日 大坪景章 万象 201105
雪割つて道拡げたり建国日 野沢しの武 風土 201107
黒猫の参道のぼる建国祭 鳥居おさむ ろんど 201202
建国の日の歌老いに淀みなし 荒井吉一 末黒野句集 201203
雲に聳ゆる歌詞口を出づ建国日 今泉あさ子 末黒野句集 201203
建国記念日押花は上出来で 辻直美 201204
校歌つと声になりけり建国日 田岡千章 201205
軽んじられる国旗国歌や建国日 蓮尾みどり ぐろっけ 201205
せめぎあふ鵯と鴉や建国の日 大坪景章 万象 201205
建国日青空なるを母に言ふ 西村節子 火星 201205
とほき日の音楽降れり建国日 林昭太郎 あまねく 201210
建国日児らの未来を憂ひけり 竹内悦子 201304
母の名の由来を聞きし建国日 赤座典子 あを 201204
国旗揚ぐる誉れの一戸建国日 中本吉信 201305
夜通しの雨の後なる建国日 師岡洋子 ぐろっけ 201305
大陸の黄砂猛りぬ建国日 高橋照葉 ぐろっけ 201305
牛の乳搾り建国記念の日 高橋将夫 201306
望遠鏡覗けば海や建国日 涼野海音 火星 201306
白壁に鳩の影濃し建国の日 大坪景章 万象 201306
ペンギンに肩なくて建国記念の日 遠山陽子 201401
建国日蛇口の向きを正しけり 楠原幹子 201404
建国日さうかお金がもうないか 定梶じょう あを 201404
天窓に陽射し溢るる建国日 鈴木良戈 201404
象の鼻青空へ伸び建国日 涼野海音 火星 201405
界隈に日の丸はなし建国日 大橋伊佐子 末黒野 201405
建国記念日鉄棒に宙ぶらりん 笹村恵美子 201406
歯切れよき言葉とび交ふ建国日 村田岳洋 ろんど 201406
マンションの日の丸少な建国日 村高卯 201405
里山に日本の未来建国日 鷲見たえ子 201504
神棚のおふだの白さ建国日 定梶じょう あを 201504
日の丸へあまねき日差建国日 小川玉泉 末黒野 201505
建国日ひときは光る根無し雲 松本三千夫 末黒野 201505
誤作動の非常ベル鳴る建国日 宮沢治子 春燈 201505
家になき大黒柱建国日 楠原幹子 201505
建国日医者が決めたよ誕生日 江島照美 201505
旗竿に黒の段だら建国日 中林晴雄 201505
逃げて来し目白か建国記念の日 大坪景章 万象 201505
髪切つて心若やぐ建国日 三枝正子 万象 201505
木簡に往時偲ぶや建国祭 奈辺慶子 雨月 201505
手枕のゴリラ建国記念の日 中島悠美子 京鹿子 201506
八十畳の国旗はためく建国日 土江比蕗 春燈 201506
日本産買ふも建国記念の日 高橋将夫 201507
特売の団子干乾び建国日 平川陽三 船団 201508
建国の日を忘れめや古時計 丸山允男 春燈 201604
建国日駅の拡張着々と 大橋晄 雨月 201604
楕円なす急須の口や建国日 間島あきら 風土 201605
鈍色の山並うごく建国日 高野春子 京鹿子 201605
建国の日や幾層も海の色 えとう樹里 201606
海も空も荒れて建国記念の日 乳原孝 船団 201612
粛々と建国記念日の句座へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201702
騒がしき建国記念日の都心 稲畑廣太郎 ホトトギス 201702
縄文の森がねぐらや建国日 高野春子 京鹿子 201703
建国日幾代みつめし埴輪の目 長谷川歌子 春燈 201704
神々の恋の季節や建国日 遠山悟史 京鹿子 201705
大き旗出して老舗や建国日 浅井青二 雨月 201705
建国の記念日亡父の目出し帽 中川句寿夫 ここのもん 201705
雪雲のまた覆ひくる建国日 小林愛子 万象 201705
赤松の亀甲しるき建国日 宮沢治子 春燈 201705
建国日走者はがねの脚をもて 千田百里 201804
新しき箸の香建国記念の日 多田ユリ子 201804
切株の芯のくれなゐ建国日 菊地光子 201804
建国の日やすりこ木と擂鉢と 定梶じょう あを 201804
猫がゐて人影まばら建国祭 赤松赤彦 六花 201805
お向かひが建国の日の国旗出す 上林富子 やぶれ傘 201806
休田の強き草の根建国日 鈴木まゆ 馬醉木 201905
歴代の皇名称へ建国日 三輪温子 雨月 201905
建国日水仙の芽を数へゐる 大沼経子 201905
青空にドローンの響き建国日 槇尾麻衣 201905
建国の日の皮ジャンの匂ふ路地 西野桂子 201905
融雪剤の撒かれ建国記念の日 岩佐梢 201905
建国日お子様ランチに国旗立つ 佐津のぼる 六花 201905
国境を越ゆる自由や建国日 江島照美 201905
建国の日や軍国少女たりし日々 堀井英子 雨月 201905
木簡の田より出てくる建国日 江見巌 六花 201906
建国日天気予報が傘持てと 松下道臣 201907
建国日なべて男の優しくて 千田百里 202004
建国日硯海に水注ぎ足して 増成栗人 202004
建国の日や蘆原の風の音 西條弘子 202005
水分の隠れて流る建国日 江見巌 六花 202005
建国日林中に日の満ちてくる 荒川心星 202007
日出づる国に富士あり建国日 木村享史 ホトトギス 202008
黄ばみたる象牙の判子建国日 斉藤マキ子 末黒野 202105
印判の皿の山河や建国日 尾崎千代一 末黒野 202105
建国日のリモート会議空回り 岩崎藍 末黒野 202105
どぜう屋の暖簾真白く建国日 祐森司 202210
建国日静かな雨の一日なり 足立枝里 202210

2023年2月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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