啓 蟄 8   132句

啓蟄の蚯蚓の紅のすきとほる   山口青邨   露団々

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
啓蟄や舐めて抜きたる指の棘 谷田部栄 万象 201205  
啓蟄の土掬ひ足す植木鉢 笹村政子 六花 201205  
啓蟄や歩幅と同じ車椅子 江見巌 六花 201205  
啓蟄やICチップの虹色に 能村研三 201205  
啓蟄や防災リュックに小銭足す 藤原照子 201205  
啓蟄やしろがねを彫る槌・鑿 辻美奈子 201205  
啓蟄やどすんと下ろすガスボンベ 林昭太郎 201205  
啓蟄や享年までは生き抜くか 篠田純子 あを 201205  
啓蟄や黄色に変へるカーデガン 田中藤穂 あを 201205  
啓蟄の土に音なく夜半の雨 須賀充子 パミール越え 201206  
啓蟄や封じこめたる夢のあり 野畑さゆり 201206  
啓蟄や苦虫噛んで穴太衆 中村嵐楓子 春燈 201206  
海底も啓蟄ですと魚信あり 延広禎一 201206  
啓蟄や黒真珠抱くあこや貝 谷岡尚美 201206  
啓蟄や薔薇の名前を書き直す 塩田博久 風土 201205  
啓蟄やドサッと届く旅カタログ 永塚尚代 ぐろっけ 201206  
啓蟄や見様見真似に出刃を研ぐ 本木下清美 ぐろっけ 201206  
啓蟄や柔軟体操ねんごろに 宇野慂子 万象 201206  
啓蟄や地境の杭打ち直す 松尾芳子 万象 201206  
啓蟄や使ひ古せし臼と杵 大村かし子 万象 201206  
啓蟄や掴まり立ちを始めし子 宮木加津代 万象 201206  
啓蟄やわら縄啣へ鴉とぶ 波田美智子 火星 201206  
啓蟄の畦ゆく手さげ大きかり 涼野海音 火星 201206  
啓蟄や土になじまぬ椅子の足 藤岡紫水 京鹿子 201206  
啓蟄や実印に息吹きかくる 金子野生 京鹿子 201206  
啓蟄の折れて曲がって呼気吸気 中原幸子 船団 201206  
啓蟄やもう許されぬ後戻り 川上久美 ろんど 201206  
啓蟄や野の音を聞く耳やすし 中島讃良 ろんど 201206  
啓蟄や身の内に棲む虫ひとつ 上家弘子 ろんど 201206  
啓蟄や婆のはなやぐ市内バス 河村啓花 ろんど 201206  
啓蟄の道路工事や始まりて 松本三千夫 末黒野 201206  
啓蟄のひかり一村余すなし 田中臥石 末黒野 201206  
啓蟄や雲に日の透く峠道 川村亘子 末黒野 201206  
啓蟄のもの皆緩く動きけり 上月智子 末黒野 201206  
啓蟄や久しく履かぬ山の靴 熊切修 末黒野 201206  
啓蟄や囁き坂の喫茶店 鳳蛮華 201207  
啓蟄の走り根といふ座に休む 安藤久美子 やぶれ傘 201206  
啓蟄や死角の多き地下茶房 鳥居美智子 ろんど 201207  
啓蟄の雨に降られて蟄居かな 小谷正夫 ろんど 201207  
啓蟄や点滴ベッドに熟睡し 田岡千章 201208  
風雨ほどよき啓蟄の日なりけり 岩岡中正 ホトトギス 201208  
啓蟄の空明るくて雨こぼす 新保ふじ子 万象 201208  
啓蟄や脚立の探る地の起伏 林昭太郎 あまねく 201210  
啓蟄を待たず始まる基礎工事 塩千恵子 201304  
啓蟄や学会通知届きたる 水原春郎 馬醉木 201304  
啓蟄や藪の中なる芭蕉句碑 神蔵器 風土 201304  
啓蟄や先づワーカーの蟻に会ふ 三川美代子 201305  
啓蟄や巨大隕石宇宙より 塩路五郎 201305  
啓蟄や鳩餌を探し歩きまはる 田島昭久 かさね 201305  
啓蟄や畑仕事に日もすがら 青木英林 かさね 201305  
啓蟄や光負ひ来し野菜売 熊丸淑子 馬醉木 201305  
啓蟄や白帆あまたに海の揺れ 平田はつみ 馬醉木 201305  
啓蟄や電話にはづむ旅談議 堀田順子 馬醉木 201305  
啓蟄や地下街より人陸続と 懸林喜代次 春燈 201305  
啓蟄や古文書にある作事方 加藤翅英 京鹿子 201305  
啓蟄の畦が動いてをりにけり 岩下芳子 201305  
啓蟄や当てなく開く時刻表 千田百里 201305  
啓蟄や手足ゆつくり太極拳 宮内とし子 201305  
啓蟄や楽器ケースの内は赤 佐野ときは 201305  
啓蟄や少し軽めの靴を買ふ 高橋照葉 ぐろっけ 201305  
啓蟄や日の差してゐる兎小屋 涼野海音 火星 201305  
啓蟄やショベルカーなる無頼漢 黒澤登美枝 201305  
啓蟄のカステラに刺すフォークかな 黒澤登美枝 201305  
啓蟄や鍬に楔を打ち直す 青野安佐子 201305  
啓蟄を待ちたるごとく団子虫 山中サク子 201305  
啓蟄や御簾の下から仰ぐ弥陀 川崎良平 雨月 201305  
啓蟄や暗渠へ落つる水の音 川崎良平 雨月 201305  
啓蟄や飛び行くは蠅らしきもの きくちきみえ やぶれ傘 201305  
啓蟄や地中ベクトル動き出し 伊藤憲子 201306  
啓蟄に老輩ぶらり散歩かな 山本達人 かさね 201306  
啓蟄や醜草の根の重たかる 中貞子 201306  
トラックの啓蟄の土なだれ落つ 加藤峰子 201306  
啓蟄や野菜サンドのはみ出して 甕秀麿 201306  
啓蟄の診察台に悔しがる 村高卯 201306  
啓蟄やシルバーパスと言ふ手形 佐藤弘香 ろんど 201306  
啓蟄や上がり框の置手紙 土居通子 ろんど 201306  
啓蟄や見得切る綺羅の迫り出せり 鈴木直枝 ろんど 201306  
啓蟄やメトロ出口の呼吸器科 鈴鹿けい子 京鹿子 201306  
啓蟄や砂漠の地にも鼓動有り 伊吹之博 京鹿子 201306  
啓蟄や戦地の手紙命日に 伊吹之博 京鹿子 201306  
啓蟄の庭を踏みしむ予後の夫 亀卦川菊枝 末黒野 201306  
啓蟄の一日を庭に弄り 仙石君子 雨月 201306  
啓蟄や埴輪工場登り窯 明石文子 ぐろっけ 201307  
啓蟄や児童菜園畝曲り 松岡悠喜夫 ぐろっけ 201307  
啓蟄の境内往き来百度踏む 坊野貴代美 ぐろっけ 201307  
啓蟄や爺婆たちもひた駈くる 瀧春一 花石榴 201312  
啓蟄やゴムのホースがとぐろまく 瀧春一 花石榴 201312  
啓蟄の思ひがけなき出会あり 稲畑汀子 ホトトギス 201403  
生かされて啓蟄の土踏みしむる 丸山允男 春燈 201404  
啓蟄や馴染みし靴の不恰好 能村研三 201404  
啓蟄や小抽斗から妣の文 塩千恵子 201405  
啓蟄の首より吊す身分証 千田敬 201405  
啓蟄の虫の性にも十色かな 茂木なつ 春燈 201405  
啓蟄やわれには解けぬパスワード 石田阿畏子 馬醉木 201405  
啓蟄や漢傘寿の四股を踏む 中澤弘 春燈 201405  
啓蟄や周遊切符ポケットに 望月晴美 201405  
啓蟄や洗濯竿の揺るる音 横山さくら 春燈 201405  
啓蟄や童心沸と蘇り 森下康子 201405  
啓蟄や馴染し靴の不恰好 能村研三 201405  
日に透けて美し啓蟄のなめくぢり 原田しずえ 万象 201406  
啓蟄の雲につきゆく万歩計 河村啓花 ろんど 201406  
啓蟄の子等のハモニカ大空へ 田邉好美 201406  
啓蟄の身を削ぐ風を畏れけり 上山永晃 春燈 201406  
啓蟄や「善人なほもて悪人をや」 神蔵器 風土 201406  
啓蟄やこの道ゆけば大仏殿 助口もも 火星 201406  
啓蟄やハープ奏者とリハーサル 伊吹之博 京鹿子 201406  
啓蟄やメトロ出口に立ち尽くす 安永圭子 風土 201406  
啓蟄や家の揺るるに身を任かせ 小林正史 201406  
啓蟄や犬の見てゐるショベルカー 平野みち代 201406  
啓蟄や枝焚けば空よどみきし 蘭定かず子 火星 201406  
啓蟄や生くる理由のあるといふ 江島照美 201406  
啓蟄や体内時計巻き直す 中村洋子 風土 201406  
啓蟄や大音響の単車去り 丑久保勲 やぶれ傘 201406  
啓蟄や大地の鼓動感じつつ 大島みよし 201406  
啓蟄や大鰐温泉もやし買う 鎌田慶子 ろんど 201406  
啓蟄や地下に積み上ぐ新刊書 落合絹代 風土 201406  
啓蟄や畑にふゆる人の影 吉田カイ 万象 201406  
啓蟄や備蓄倉庫の錠大き 河村啓花 ろんど 201406  
啓蟄や冥土の土産持ち帰る 丸井巴水 京鹿子 201406  
啓蟄や野ねずみ転ぶ雪の上 安部康子 万象 201406  
啓蟄や宥めきれなきむしもゐて 菅野蒔子 末黒野 201406  
啓蟄や恋文めざむ古行李 上家弘子 ろんど 201406  
啓蟄や玻璃戸をとほる水の紋 齋藤晴夫 春燈 201406  
啓蟄の土を蹴散らす放ち鶏 佐津のぼる 六花 201407  
啓蟄やもういいかいと鬼の声 金田けいし ろんど 201407  
啓蟄や新調リュックの萌黄色 本池美佐子 201407  
啓蟄や島が生れて武者振ひ 鳥居美智子 ろんど 201407  
啓蟄や要介護より抜け出せず 吉村摂護 201407  
少女来て啓蟄の蟇うらがへす 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
啓蟄の空より垂るる綱の先 間島あきら 風土 201501  
啓蟄や二十五歳になつた君 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503  
啓蟄の庭に何かが起りさう 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503 啓蟄→ 9

 

2020年3月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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