寒牡丹 5  39句

寒牡丹影うすうすとゆらぎ居り   橘沙希   軽鳧の子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
薄着なる異国女性や寒牡丹 榊山智恵 末黒野 201805
藁ぼつち食み出す二輪寒牡丹 谷貝美世 末黒野 201805
寒牡丹園の要として孤独 稲畑廣太郎 ホトトギス 201901
寒牡丹咲き継ぐ日数ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201901
そこばくの哀しみ抱き寒牡丹 若泉真樹 201902
戦あるな緋の寒牡丹菰を出ず 伊藤希眸 京鹿子 201904
母の忌につづく夫の忌寒牡丹 宮川みね子 風土 201904
裏庭に人の来てゐる寒牡丹 宮川みね子 風土 201904
菰透くる日差し離さぬ寒牡丹 元和木恵美子 馬醉木 201904
菰を透く淡き日侍み寒牡丹 石黒興平 末黒野 201905
寒牡丹膝をつきては覗きけり 志方章子 六花 201905
蒼穹に紅さらけ出す寒牡丹 涌羅由美 ホトトギス 201905
寒牡丹快癒の窓を寿ぎぬ 山田佳乃 ホトトギス 201906
寒牡丹記憶の中の母と会ふ 三羽永治 201907
色明かしはじめたるより寒牡丹 稲畑汀子 ホトトギス 202001
寒牡丹己を捨ててひたすらに 沼田巴字 京鹿子 202001
寒牡丹やうやく人の歩を誘ふ 稲畑汀子 ホトトギス 202001
明暗の色のはじまる寒牡丹 稲畑汀子 ホトトギス 202001
刻々といふ命あり寒牡丹 稲畑汀子 ホトトギス 202001
寒牡丹狭庭の隅といふ天地 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
暫くはおんばひがさよ寒牡丹 長谷英夫 馬醉木 202002
寒牡丹祈りの声に開き初む 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
庭隅へ日のうつりゆく寒牡丹 秋山侶行 やぶれ傘 202003
寒牡丹しやがめば仏拝むかに 笹村政子 六花 202004
寒牡丹僧の足音遠ざかる. 吉清和代 202004
菰傘へ細き日の筋寒牡丹 吉田政江 202004
藁苞の中の温もり寒牡丹 高橋正江 末黒野 202005
力無き午後の日ざしや寒牡丹 石黒興平 末黒野 202005
寒牡丹見頃てふこと欺かず 石黒興平 末黒野 202005
着せ藁におさまりきらず寒牡丹 石黒興平 末黒野 202005
敷き藁に夕日差しゐる寒牡丹 石塚清文 やぶれ傘 202006
藁苞を日差しが洩るる寒牡丹 渡邊孝彦 やぶれ傘 202103
藁を着て一人の字宙寒牡丹 田所節子 202104
日ざし抱き匂やかなるや寒牡丹 山口郁子 末黒野 202104
寒牡丹堂へ百歩の石畳 黒滝志麻子 末黒野 202104
白にこそ真の華やぎ寒牡丹 森清信子 末黒野 202104
藁囲ひの日の温もりや寒牡丹 東小薗美千代 末黒野 202104
緋も白も蕊は黄色や寒牡丹 石黒興平 末黒野 202105
淡き日を余さず包み寒牡丹 飯田久美子 末黒野 202105
口紅のまだ似合ふ母寒牡丹 今井康子 202107
寒牡丹散りて未来の動き出す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202201

悼・寂聴

寒牡丹燃えつくるまで愛説いて

荒井ハルエ 春燈 202202
おかげさまをかみしめてゐる寒牡丹 荒井慈 春燈 202204
駅伝の通り過ぐるや寒牡丹 沼田桂子 春燈 202204
鑿跡の荒き仁王や寒牡丹 大川暉美 末黒野 202204
寒牡丹見返り仏となりにけり 升田ヤス子 六花 202204
寒牡丹を見ての帰りの段葛 丑久保勲 やぶれ傘 202205
着せ藁にをさまりきらず寒牡丹 石黒興平 末黒野 202205
風生まれひとひらひらり寒牡丹 大川暉美 末黒野 202205
寒牡丹→ 1

 

2023年2月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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