冬牡丹     152句

ひうひうと風は空ゆく冬ぼたん    鬼貫

寒牡丹 冬牡丹

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
冬牡丹燈台の庭石囲ひ 皆川盤水 春耕 199901  
斑ら日の光りにおぼるる冬牡丹 保坂加津夫 いろり 199904  
冬牡丹撮られて背のびしてゐたり 保坂加津夫 いろり 199904  
冬牡丹始まる上野また行くか 保坂加津夫 いろり 200002  
虚にあらぬこの大輪の冬牡丹 田中藤穂 水瓶座 200002  
日の方へ少しねぢれて冬牡丹 田中藤穂 水瓶座 200002  
三ヶ日過ぎて綻ぶ冬牡丹 松崎鉄之介 200003  
冬牡丹お菰女郎が胸を張る 土肥屯蕪里 俳句通信 200004  
体温を発してをりぬ冬牡丹 深澤鱶 火星 200005  
冬牡丹恋ともちがふ紅のいろ 橋場千舟 船団 200007  
咲きかけて幸せきそふ冬牡丹 細井隆子 200101  
冬牡丹月にうなじを絞りけり 山田弘子 円虹 200105  
あはあはと昨夜をのこす冬牡丹 山田弘子 円虹 200105  
冬牡丹撤きし湯槽に長居せり 山田弘子 円虹 200105  
胸中に鏡のありて冬牡丹 小澤克己 遠嶺 200105  
冬牡丹敷藁に来し雀二羽 芝尚子 あを 200202  
三余とて睡りたがりの冬牡丹 宮京子 銀化 200203  
冬牡丹空の重さを支へかね 中島知惠子 雨月 200203  
冬牡丹跼むは礼に似たりけり 木内憲子 200204  
菰内のつぼみ目覚めし冬牡丹 浅井喜一郎 200205  
ひつそりとむろに納る冬牡丹 丹羽敦子 酸漿 200205  
丹精の濃き色に出て冬牡丹 伊藤洋子 200206  
菰を被て祈る姿や冬牡丹 石飛明子 円虹 200206  
月のやうな日のわたりゆく冬牡丹 石飛明子 円虹 200206  
日の差して仕合せさうな冬牡丹 石飛明子 円虹 200206  
菰ぬちにひそむ波音冬牡丹 石飛明子 円虹 200206  
夜は島のオリオンかかげ冬牡丹 石飛明子 円虹 200206  
冬牡丹清水より来て出雲で逢ふ 宮城島たか子 200301  
汲置きの甕の水注ぐ冬牡丹 根岸善雄 馬醉木 200302  
冬牡丹一会ともろ手添へにけり 林田江美 馬醉木 200303  
二上の空のうすずみ冬牡丹 長沼冨久子 馬醉木 200303  
姫の墳尋めきて染野の冬牡丹 内山芳子 雨月 200303  
寒々と晴々と冬牡丹かな 大串章 百鳥 200303  
太陽に一日会はず冬牡丹 大串章 百鳥 200303  
冬牡丹めぐり落語を聞きにゆく 大串章 百鳥 200303  
人はあるやうに生くべし冬牡丹 斉藤小夜 風土 200303  
二上山の微光に開く冬牡丹 山下佳子 馬醉木 200304  
菰うちに羞ひの紅冬牡丹 赤羽正行 遠嶺 200304  
雨に来て苑の静けさ冬牡丹 小石秀子 酸漿 200304  
冬牡丹気息に雨の上りけり 小石秀子 酸漿 200304  
冬牡丹翁にもらふ知恵あまた 原島ふじ子 遠嶺 200305  
一重八重奥に千重の冬牡丹 山路紀子 風土 200305  
冬牡丹隣りて東照宮の綺羅 河内桜人 京鹿子 200305  
消息を一筆書きに冬牡丹 河内桜人 京鹿子 200305  
気弱さを風に知らるる冬牡丹 中新井みつ子 200307  
冬牡丹まで五六歩の日向なり 山尾玉藻 火星 200402  
白々とふふみ開きて冬牡丹 阿部ひろし 酸漿 200402  
やさしさも日の翳もあり冬牡丹 阿部ひろし 酸漿 200402  
冬牡丹首実検のごと屈み 丸井巴水 京鹿子 200403  
冬牡丹息ととのへて近づきぬ 芳賀雅子 遠嶺 200405  
悪相の覗いてゆきし冬牡丹 深澤鱶 火星 200405  
日のさして八重の重さの冬牡丹 中根喜与子 200502  
嘘ついて心鎮もる冬牡丹 尾堂Y 河鹿 200503  
冬牡丹無傷の風がうしろより 関戸洋子 対岸 200504  
冬牡丹奥拝殿へ角隠し 井内佳代子 遠嶺 200504  
睦み合ふ阿吽の会話冬牡丹 井内佳代子 遠嶺 200504  
日かげるや菰打ち合す冬牡丹 山口奈代 河鹿 200505  
悔いといふ胸に積むもの冬牡丹 尾堂Y 河鹿 200603  
太陽と言ふ名よく咲く冬牡丹 広瀬敏子 酸漿 200603  
冬牡丹和紙で折りあぐ鏡獅子 芝宮須磨子 あを 200603  
冬牡丹餡みつおごらされにけり 山本無蓋 200604  
ふたかみの風のつよさよ冬牡丹 加地芳女 雨月 200604  
息かかるほど近づけり冬牡丹 人見靖子 対岸 200605  
御懐妊の報せある日の冬牡丹 河内桜人 京鹿子 200606  
人とゐてひとの恋しき冬牡丹 環順子 夢帽子 200608  
きざはしに蜂死せりけり冬牡丹 渡邉友七 あを 200701  
冬牡丹清楚妖艶こもごもに 松崎鉄之介 200703  
冬牡丹の被せ藁語りゐる如し 松崎鉄之介 200703  
冬牡丹豪華絢爛たるはなし 松崎鉄之介 200703  
冬牡丹男結びの菰ゆつたり 松崎鉄之介 200703  
菰藁の一村めけり冬牡丹 松崎鉄之介 200703  
菰がこひの土の笑むごと冬牡丹 松崎鉄之介 200703  
冬牡丹藁もまた咲く如し 松崎鉄之介 200703  
地を摺つてほろびゆく風冬牡丹 渡邉友七 あを 200703  
懸命に生きてすこやか冬ぼたん 小國佐世子 遠嶺 200704  
一本の藁一輪の冬牡丹 高橋将夫 200704  
身の丈に合はぬ大輪の冬牡丹 網野茂子 酸漿 200704  
水の上を風わたりくる冬牡丹 根岸善行 風土 200705  
閂の内静かなり冬牡丹 岡田房子 酸漿 200705  
冬牡丹心柔らぐ日なりけり 岡田房子 酸漿 200705  
風雪に耐へし幹あり冬牡丹 竹下陶子 ホトトギス 200709  
天帝に捧げ果てたる冬牡丹 竹下陶子 ホトトギス 200709  
死ぬるとは寝むりつづけて冬牡丹 近藤公子 200803  
くり返し和讃ながるる冬牡丹 山崎靖子 200803  
冬牡丹誰に見せるや厚化粧 馬場宏一 春燈 200804  
冬芽立つ牡丹孫文曽遊の地 角直指 京鹿子 200804  
日当の良き山門や冬牡丹 内田妙子 酸漿 200804  
欄干に巫女と神官冬牡丹 小山徳夫 遠嶺 200805  
菰外に日ざし余して冬牡丹 橋本くに彦 ホトトギス 200806  
冬牡丹のぞけば虚空ひろがりぬ 杉田桂 頂点 200806  
冬牡丹恋のかけひきなど知らず 湯浅夏以 樹も鳥も 200806  
ねむる力母にありけり冬牡丹 城孝子 飛火野 200808  
人の世に不意なる別れ冬牡丹 遠藤和彦 彩雲 200901  
雨あとを羽虫飛びけり冬牡丹 大崎紀夫 やぶれ傘 200902  
車椅子のひとの高さの冬牡丹 丑久保勲 やぶれ傘 200902  
入相の鐘や上野の冬牡丹 疋田雪子 炎環 200903  
唐門の金箔うすれ冬牡丹 疋田雪子 炎環 200903  
冬牡丹隣りをのぞくワラボツチ 疋田雪子 炎環 200903  
日月の冬牡丹咲き剛平逝く 山田春生 万象 200903 木暮剛平氏を悼む
藁しべの底光りして冬牡丹 加藤みき 200904  
藁まとふ気の満ち咲ける冬牡丹 小島三恵 酸漿 200904  
冬牡丹まんだらさまへ灯しけり 佐藤信子 佐藤信子集 200905  
染寺や風くれなゐに冬牡丹 佐藤信子 佐藤信子集 200905  
老僧のこよなく愛す冬牡丹 古田考鵬 雨月 201002  
雪よりも穢れなき白冬牡丹 松本三千夫 末黒野 201003  
長谷寺やほころぶがあり冬牡丹 東芳子 酸漿 201003  
冬牡丹雲間の日差し享けにけり 松橋利雄 春燈 201005  
冬牡丹修羅の浮世を遠くせる 松橋利雄 春燈 201005  
影あはく土に生きとし冬牡丹 松橋利雄 春燈 201005  
義理欠くなは母の遺言冬牡丹 松橋利雄 春燈 201005  
冬牡丹気はもちやうと諭さるる 松橋利雄 春燈 201005  
だんだんに出口近づく冬牡丹 古川忠利 ろんど 201005  
藁苞の片結びなり冬牡丹 阿部悦子 酸漿 201005  
藁苞を被てにつこりと冬牡丹 泉田秋硯 201104  
皇子眠る雄岳より晴れ冬牡丹 山田春生 万象 201104  
冬牡丹昨日に今日を重ねけり 遊橋惠美 風土 201105  
藁帽子かぶりて楚々と冬牡丹 吉成美代子 あを 201110  
冬牡丹その香に奢りなかりけり 稲畑汀子 ホトトギス 201201  
冬牡丹鐘の音響く上野山 川井素山 かさね 201203  
冬牡丹の芽吹き数多や時頼忌 占部美弥子 末黒野 201203  
禅寺の日溜り占むる冬牡丹 占部美弥子 末黒野 201203  
鶴唳の時折とどき冬牡丹 小川玉泉 末黒野合同句集 201203  
菰ぬちに咲き満ちてをり冬牡丹 松本信子 かさね 201204  
琴の音の東照宮に冬牡丹 北崎展江 くりから 201209  
目瞑りて面影あまた冬牡丹 酒井秀郎 返り花 201211  
妖艶な運命を菰に冬牡丹 石川寿夫 ろんど 201302  
式神の名は蜜虫みつむしよ冬牡丹 延広禎一 201302  
暮れのこる白こそよけれ冬牡丹 山田春生 万象 201304  
ほのぬくし杣の育つる冬牡丹 神田恵琳 春燈 201401  
囲はれし冬牡丹いま熟眠中 山口ひろよ 201403  
明日は散る気魄の闇よ冬牡丹 佐々木紗知 京鹿子 201404  
冬牡丹ほぐれ合掌心より 伊東和子 201404  
菰被る妓王のさまに冬牡丹 伊東和子 201404  
冬牡丹しんじつ白く風の中 飛高隆夫 万象 201404  
冬牡丹集中力の珠なせり 内山花葉 201404  
冬牡丹丈一尺を己が色 伊東和子 201404  
冬牡丹匂ふ大名屋敷かな 山田春生 万象 201404  
散りつつも紅あざやかや冬牡丹 川村亘子 末黒野 201406  
池渡る風の遅速や冬牡丹 松本三千夫 末黒野 201503  
冬牡丹五重塔に陽の当たる 安藤久美子 やぶれ傘 201503  
思はずも手に包みたり冬牡丹 飛山隆夫 万象 201504  
手に触れて水の冷たさ冬牡丹 飛山隆夫 万象 201504  
着せ藁のやや前かがみ冬牡丹 石黒興平 末黒野 201505  
指したまふ風の中なる冬牡丹 中根美保 風土 201602 永瀬十悟さん
一心といふ白さもて冬牡丹 下平しづ子 雨月 201603  
冬牡丹祢宜の木沓の過ぎしのみ 柴田志津子 201603  
菰ぬちに日差し射し込む冬牡丹 野口朝世 やぶれ傘 201604  
冬牡丹雨一滴にほどけ散る 有松洋子 201604  
手鏡の裏に母の名冬牡丹 高倉和子 201604  
覗かせてもらふ菰の家冬ぼたん 山口ひろよ 201605  
秘めし朱一途なりけり冬牡丹 安野眞澄 201704  
蝶蜂をまとはず清し冬牡丹 飛高隆夫 万象 201704  
風流の宮司と聞こゆ冬牡丹 中原吟子 雨月 201705  

 

2018年1月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。