髪洗ふ 2          46句

髪洗ふいま宙返りする途中    恩田侑布子

洗ひ髪  髮洗ふ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
いなびかり沁み入る妻の髪洗ふ 神蔵器 風土 201712
改むる術見出せず髪洗ふ 矢野百合子 201712
髪洗ふまだ洋上にゐる心地 荒井千佐代 201801
髪洗ふ余震来るかと怯えつつ 大石よし子 雨月 201809
情念のほむら消したく髪洗ふ 藤岡紫水 京鹿子 201810
髪洗ふひとり自由な時の中 小巻若菜 六花 201810
年古れど変はらぬ黒髪洗ひけり 池田節 春燈 201810
よう負けるチームがひいき髪洗う 中原幸子 船団 201812
二万歩の太陽浴びし髪洗ふ 望月晴美 201901
もう想ひ出してもやらぬ髪洗ふ 仲里奈央 201902
白髪となりて悔いなし髪洗ふ 菅野日出子 末黒野 201908
髪洗ひ母似の顔となりにけり 小笠原妙子 201909
寡婦を生き気強くなりし髪洗ふ 中山惠子 201909
暁の髪洗うときファム・ファタル 中原幸子 船団 201910
憂鬱な夢念入りに髪洗ふ はしもと風里 201910
憂き今日の指先強く髪洗ふ 佐藤澄世 馬醉木 201910
無防備な背中よ恋よ髪洗ふ 村田あを衣 京鹿子 201910
髪洗ふ妻の履歴のエレベーターガール 田中臥石 末黒野 201911
尖りくる身やざぶざぶと髪洗ふ 石橋幾代 201911
髪洗う壁画のアシュラ撫でた昼 近藤綾 201912
いまはただ父母のことのみ髪洗ふ 三上程子 風聴くや 202003
髪洗ふ身裡の水を傾けて 荒井千佐代 202006
コロナ一波終息宣言髪洗ふ 田中藤穂 あを 202007
ココナツオイル甘く匂える髪洗う 松井季湖 202009
潮風にひと日吹かれし髪洗ふ 小泉三枝 春燈 202009
初音ミクリズムとりつつ髪洗ふ 秋川泉 あを 202009
髪洗ふあしたは夫の退院日 志方章子 六花 202011
ねんごろに我が分身の髪洗ふ 政時英華 京鹿子 202011
髪洗ふユル・ブリンナーに思ひ馳せ 加藤みき 202011
髪洗ふ白日に実をさらしきて 岡田史女 末黒野 202011
太陽の匂ひの子等の髪洗ふ 涌羅由美 ホトトギス 202012
身のうちに名残りの囃し髪洗ふ 須賀ゆかり 202105
再会を明日に控へて髪洗ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
髪洗ふことに前頭葉辺り 小山よる やぶれ傘 202109
惚けてはならぬならぬと髪洗ふ 高村令子 風土 202109
今日のこと忘れて明日へ髪洗ふ 水谷昭代 202110
米寿までいのち得て髪洗ふなり 橋添やよひ 風土 202110
七曜を確かむ生活髪洗ふ 亀井福恵 京鹿子 202110
髪洗ふ美容師の指姉かとも 持田信子 春燈 202110
指先に軽くなりたる髪洗ふ 直江裕手 京鹿子 202112
ははの髪思ひ出しつつ髪洗ふ 荒井千佐代 202209
夜半の雨かすかに聞こえ髪洗ふ 山田ゆきこ 202210
ぐはぐな一日の終わり髪洗う 小澤えみ子 202212
そのことは水に流して髪洗ふ 政時英華 京鹿子 202212
髪洗ふいつしか老いを受け入れて 吉田悦子 202302
ははの髪思ひ出しつつ髪洗ふ 荒井千佐代 202304
髮洗ふ →1

 

2023年8月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。