石 叩       86句

鶺鴒  石叩

作品
作者
掲載誌
掲載年月
庭掃きの仕上げ預かる石たたき 年森恭子 ぐろっけ 199812
浅ければ水もたたきて石叩 鷹羽狩行 199901
急湍にとり残されし石叩 渡邊千枝子 馬醉木 200012
貯木場跡堰堤に石叩き 近藤忠よし 百鳥 200106
山の辺に石叩とぶ胞衣の神 岡井省二 200106
石叩合点のゆかぬことばかり 槐布由子 銀化 200112
老いどちの遊び上手や石たたき 児玉素朋 京鹿子 200201
ひよいと来て直ぐのおいとま石叩 山田京子 200202
橋脚の緊りの太し石たたき 小橋末吉 対岸 200212
とべるより小走り多し石叩き 植松美根子 200301
石叩一秒刻みにて叩く 塩川雄三 築港 200301
石叩石の性質知り尽し 塩川雄三 築港 200301
石たたきと句碑を残して帰るなり 村越化石 200302
心鍛へむ乱杭の石たたき 川口襄 遠嶺 200302
大阪の石叩き乗せフェリー着く 星加克己 ぐろっけ 200303
氷面(ひも)鏡たたいて渉る石叩 長谷川春 200305
石叩自問自答の時なりし 大東由美子 火星 200310
日の当たる川に沿い来し石叩 宇田喜美栄 200311
水たまりまた水たまり石叩き 石平周蛙 対岸 200401
庭園の小さき水辺の石叩き 豊田作二 遠嶺 200401
急に声変はりて春の石たたき 斉藤利枝子 対岸 200406
川中を斜めななめに石たたき 島すが子 200412
叩く石すべて叩きて石叩き 淵脇護 河鹿 200503
また庭の雪間に現るる石たたき 田中武彦 六花 200505
海臨む野外ステージ石たたき 万城希代子 200511
木彫の像小流れの石たたき 関口幹雄 遠嶺 200601
臘八や白いベンチに石叩 石脇みはる 200602
口ごもるとき走り行く石たたき 前川明子 200701
石たたき傘を小脇に走りけり 梶浦玲良子 六花 200702
石たたきライン下りの客過る 大澤君予 遠嶺 200702
掃初の庭の日向に石たたき 竹内志げ子 酸漿 200704
行秋や庭に來るなる石叩 瀧春一 200706
草かげの水飛びたてる石たたき 十川たかし 200711
石たたき朝の勤行端折りけり 本多遊方 春燈 200711
石叩きに付きゆく汀花火屑 山本耀子 火星 200711
渓川の水を離れず石たたき 林日圓 京鹿子 200712
石たたき流れいづこも荒荒し 山崎靖子 200712
石たたき日暮きてゐる瀬音かな 外川玲子 風土 200801
急流の早瀬に遊ぶ石たたき 前川ユキ子 200812
雨霽れし茶房近くに石叩き 竹内悦子 200812
向き変へて石たたきまた走り出す 井上浩一郎 ホトトギス 200902
一呼吸遅れても春の石たたき 酒井秀穂 炎環 200906
石叩一羽来てゐる能舞台 岡田真澄 風土 200910
尾と首を振って市道を石叩 小川玉泉 末黒野 200912
石叩よろけて走る大刈田 穂苅照子 万象 201001
海晴るる荒磯づたひに石たたき 内藤恵子 万象 201003
寒風の石一つづつ石叩 永田二三子 酸漿 201004
竜骨を残す捨舟石たたき 森清尭 末黒野 201004
芋植うる人にひらひら石叩 根橋宏次 やぶれ傘 201005
石叩き離宮の対称苑に倦み 品川鈴子 ぐろっけ 201111
飛び立ちし石に戻り来石たたき 宮平静子 雨月 201201
石たたき虚空叩いてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210
彫刻の庭ひとりじめ石たたき 福島松子 ぐろっけ 201212
水音のほか暮れゐたる石叩 田中文治 火星 201301
石叩折しも鶲庭の池 森理和 あを 201302
雪晴や人を怖れぬ石たたき 熊切光子 末黒野 201304
薄氷を軽々渡る石たたき 佐藤喜仙 かさね 201306
故郷の日暮のはやし石叩 田中文治 火星 201311
風景も人の履歴も石叩き 中野京子 201312
石叩つつと一筋走りけり 住田千代子 六花 201401
石たたき湖畔のカフェの玻璃隔て 竹内悦子 201401
夕づくや水際明りの石叩 田中文治 火星 201401
春潮に追ひつき追はれ石叩き 神田美穂子 万象 201405
保津峡の大岩小岩石たたき 国包澄子 201411
元朝の路地を奥ヘと石叩 小川玉泉 末黒野 201503
立春の改札とほる石叩 松原三枝子 万象 201505
沈下橋しきりに叩く石たたき 宮原悦子 雨月 201507
阿那邇夜志愛袁登古袁石叩

あなにやしえをとこをいしたたき

山田六甲 六花 201511
単線のポイントかはり石叩 柿沼盟子 風土 201512
湖中句碑石たたき来て輝かす 門伝史会 風土 201512
被写体の石叩き追ふ八十路かな 有賀昌子 やぶれ傘 201604
瀬の音に機嫌飛びして石叩 佐藤淑子 雨月 201611
石叩尾を振り止むと翔ちにけり 内海良太 万象 201611
石叩叩く石無く走りけり 飛高隆夫 万象 201611
渓流に放つ笹舟石たたき 森清信子 末黒野 201612
枯蓮水漬ける上を石たたき 江見悦子 万象 201703
書に倦みて目の追ふ先の石叩 土井三乙 風土 201711
百舌鳥の尾の石叩にはまけてゐず 山田六甲 六花 201711
風と来て舳先にとまる石たたき 和田紀夫 201712
台風裡校庭よぎる石たたき 赤座典子 あを 201712
石叩川のほとりを飛んでをり 出口誠 六花 201801
都幾川の中州飛び去る石叩き 瀬島洒望 やぶれ傘 201803
石叩去りたる石の夕翳り 森脇貞子 雨月 201910
石叩白きリボンを曳きをりぬ 廣畑育子 六花 201912
石叩夕日の残る石畳 森清堯 末黒野 202002
水浴びをしてゐる夏の石叩 天野美登里 やぶれ傘 202007
駅近く人を恐れぬ石叩き 須賀敏子 あを 202112
石叩き試歩の一歩をもう一歩 浅木ノヱ 春燈 202201
子の恋に手を焼く父や石叩 川崎真樹子 春燈 202201
池干しや泥の底ひを石叩き 田中とし江 202205

 

2023年8月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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