冬 菫 3      42句

冬菫しゃがむつもりはないけれど   池田澄子

冬菫  寒菫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
伏姫の祠にほのと冬すみれ 小林共代 風土 201502
日イ差して少うし紊れ冬すみれ 今澤淑子 火星 201502
一湾を臨む切岸冬すみれ 中野久雄 末黒野 201502
冬すみれちひさき影をまもりけり 辻美奈子 201502
行き過ぎてまた見に戻る冬菫 神戸京子 ろんど 201502
冬すみれ咲き沿ふ浦の通学路 水田壽子 雨月 201503
捨ておきし鉢に一輪冬菫 伊藤孝介 京鹿子 201503
日溜りは仮の現世冬菫 植田初美 春燈 201503
車椅子にかがんでをりぬ冬菫 橋本順子 201504
名を問へばマララと答ふ冬菫 甕秀磨 201504
丘下る径の隈なる冬菫 豊田都峰 京鹿子 201504
調律のピアノポロロン冬菫 大日向幸江 あを 201601
出湯の香流るる畦の冬すみれ 森藤千鶴 馬醉木 201603
柱座の残る礎石や冬すみれ 矢野百合子 201603
冬すみれ水城は山に尽きにけり 山本則男 201603
塚を鎖す錠前錆びて冬菫 あさなが捷 201603
古利根や日差を密に冬すみれ 安立公彦 春燈 201604
真砂女生家の安房の日和や冬菫 中村紀美子 春燈 201604
花時計の三時を指すや冬すみれ 黒滝志麻子 末黒野 201604
路地裏の日差しやはらか冬すみれ 早川八重子 末黒野 201604
荒地野やひねもす震へ冬菫 遠山のり子 201604
鉢植ゑのこぼれ咲きたる冬菫 長田厚子 末黒野 201605
過客なれば止むるすべなし冬菫 河崎國代 春燈 201702
磐座の時空に咲けり冬菫 水野恒彦 201703
城址の陽だまりの椅子冬菫 安藤久美子 やぶれ傘 201703

 悼・中嶋昌子さん

やはらかくそよぐ強さの冬菫

太田佳代子 春燈 201704
日かげりに蕾を挙げし冬菫 山田六甲 六花 201704
冬菫芭蕉の句碑と日を分かち 森清堯 末黒野 201705
日当りの堤のほぐれ冬菫 森清信子 末黒野 201705
石垣に日の差し冬の菫にも 天野美登里 やぶれ傘 201712
堤防は群れて華やか冬菫 長崎桂子 あを 201802
冬菫可憐したたか誇り咲く 長崎桂子 あを 201802
歩道飾る染め分け暈し冬菫 長崎桂子 あを 201802
手折らずに眺めてゐたる冬菫 赤松赤彦 六花 201803
路地裏の日差しやはらか冬菫 早川八重子 末黒野 201804
新元号へ思ひこもごも冬菫 門伝史会 風土 201904
山宮の古き石垣冬菫 岡野里子 末黒野 201905
光量の足らぬ夢なり冬菫 服部早苗 201906
電柱の陰に寄り添ふ冬菫 大内幸子 六花 202003
冬菫むらさき淡く日を返す 安立公彦 春燈 202004
歌垣の山ふところの冬菫 中村洋子 風土 202004
京焼の鉢に合ひけり冬菫 宮田豊子 春燈 202004
冬菫→ 1

 

2021年1月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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