冬の蜂       137句

ふたたび見ず柩の上の冬の蜂   山田みづえ   忘

作品
作者
掲載誌
掲載年月
砂山を崩してをりぬ冬の蜂 林菊枝 199901
経蔵の宝珠より翔っ冬の蜂 山崎羅春 春耕 199902
けふ咲きしものを探りて冬の蜂 栃内和江 199903
殺し屋のごとく襟たて冬の蜂 山内崇弘 海程 199906
竜王の小さき境内冬の蜂 深川知子 俳句通信 200001
干桶に影をたしかめ冬の蜂 山尾玉藻 火星 200001
立冬や石の上にて果てし蜂 宮下秀昌 春耕 200002
日溜りの移ひ早し冬の蜂 辻田明 200002
縋るすべなく日を歩む冬の蜂 成智いづみ 馬醉木 200003
冬の蜂それは光線との競争 片岡秀樹 海程 200005
天井に宮本武蔵冬の蜂 金子兜太 海程 200007
味方なり冬蜂黄泉醜女刺す 金子兜太 海程 200101
近すぎて見えぬ己や冬の蜂 島田和子 風土 200101
磨り減りし磴の日溜り冬の蜂 邑橋淑子 遠嶺 200102
冬蜂のいのちと縋る力石 斉藤利雄 遠嶺 200103
冬の足長蜂膝の水抜きに 原田孟 海程 200105
明智薮の抜けみちいくつ冬の蜂 竹内久子 京鹿子 200106
動きなき冬蜂石蕗の葉に見つつ 能村登四郎 羽化 200110
好日や冬蜂に耳掠められ 能村登四郎 羽化 200110
近寄ればぢりぢり動き冬の蜂 松田欽吾 雨月 200201
冬蜂のよろぼひ歩く殉死の碑 田所洋子 雨月 200202
屋上に棲みついてゐる冬の蜂 熊口三兄子 ぐろっけ 200202
天井に音のありたる冬の蜂 伊藤多恵子 火星 200202
屋上に冬蜂翅を全開す 熊口三兄子 ぐろっけ 200202
冬の蜂歩きて羽をたたみえず 池田草曷 雨月 200202
冬菊を訪ねし蜂の長居なり 伊藤いな栄 酸漿 200202
酒袋干す中庭や冬の蜂 山本耀子 火星 200203
切株の年輪に居り冬の蜂 村田みちな 200204
身ぶるいする蜂に冬日の移りけり 後藤志づ あを 200301
朽舟の板に巣作る冬の蜂 川合正男 ぐろっけ 200302
絵硝子の聖母に縋り冬の蜂 刈米育子 200302
倒れ木の洞へ死にゆく冬の蜂 柴田久子 風土 200303
冬の蜂玻璃に動かぬ影を置く 廣畑忠明 火星 200303
呼鈴の上に表札冬の蜂 武田眞砂 百鳥 200303
六地蔵迷ひこんだる冬の蜂 小沢喜美子 遠嶺 200303
巣に群れてかたまり落ちて冬の蜂 吉原一暁 200304
冬蜂の死に一条の光かな 宮澤さくら 遠嶺 200304
忍冬咲く故蜂にさされたる 高野素十 ぐろっけ 200307
万年ベンチ指名されをり冬の蜂 高千夏子 200312
風の戸に死語攫はれし冬の蜂 鈴鹿仁 京鹿子 200401
蜜蜂の身を寄せあひて冬ごもり 河井富美子 ぐろっけ 200402
日当れる寝墓にとまり冬の蜂 藤田悦子 対岸 200402
脚立ててまだ飛び立たず冬の蜂 岬雪夫 200403
風音の無限庵より冬の蜂 小澤克己 遠嶺 200403
許されぬ死や冬蜂の凭りどころ 伊藤希眸 京鹿子 200404
冬の蜂なほ渇命の探り足 鈴木伸一 200404
うかと出て鳥の目とあふ冬の蜂 伊藤希眸 京鹿子 200404
転生や吹かれて脆き冬の蜂 伊藤希眸 京鹿子 200404
冬蜂の三歩を登り深き木目 伊藤希眸 京鹿子 200404
ぶんぶんと怒り疲れし冬の蜂 山元志津香 八千草 200407
冬蜂の目をつぶらずに柞山 山田六甲 六花 200502
石仏の線刻を這ふ冬の蜂 立脇操 雲の峰 200502
蜂蜜の一匙固し今朝の冬 山本浪子 風土 200502
冬蜂の一心不乱や家を出ず 和田林子 帆船 200502
冬蜂のつかむ大黒柱かな 吉村一郎 百鳥 200502
切株の新しき色冬の蜂 玉井百合子 遠嶺 200503
墓石なら間に合つてます冬の蜂 吉田明子 200503
ひざまづき日に祈りおり冬の蜂 佐藤仁 200503
冬蜂の地に慎ましき骸かな 渡辺隆 遠嶺 200504
冬の蜂キルトの花の上を這ふ 原田達夫 虫合せ 200506
灯台にのぼるつもりを冬の蜂 伊藤早苗 200602
冬の蜂掃き寄せらるも花舗の隅 三由規童 雨月 200602
向き向きの養蜂箱の冬至かな 岡和絵 火星 200602
カーテンのレースにからまる冬の蜂 古川京子 栴檀 200603
冬蜂の死して巌を掴みける 市川伊團次 六花 200604
冬季五輪了ふ蜂蜜の糖化して 辻直美 200605
傷なけれども冬蜂のゆふべ来る 八田木枯 晩紅 200606
きざはしに蜂死せりけり冬牡丹 渡邉友七 あを 200701
花手入れまとひつきたる冬の蜂 高梨美佐子 遠嶺 200703
天保山の頂を踏む冬の蜂 杉浦典子 火星 200703
冬の蜂跨いで帰る検針婦 今井忍 ぐろっけ 200703
踊り場の嵌め殺し窓冬の蜂 田村園子 200803
無住寺の畳を歩く冬の蜂 鈴木とおる 風土 200902
翅廣げみても飛べずに冬の蜂 芝尚子 あを 201001
鈴の音や定め命の冬の蜂 西村純太 201002
冬蜂の涙ぬぐへる仕草して 芝尚子 あを 201002
日だまりに尻重たげな冬の蜂 川井秀夫 ろんど 201003
陶然と一花に沈み冬の蜂 高橋道子 201003
冬蜂が屋台の湯気を舐めゐたり 浜口高子 火星 201004
ガラス戸にぶつかりくるや冬の蜂 浅田光代 風土 201102
格子戸に留まるひかり冬の蜂 高田令子 201102
出不精にあらず病みをり冬の蜂 中山純子 万象 201102
蜂蜜のざらざら粘り冬の来る 鈴木藤子 ろんど 201102
地に伏して羽もそぼろに蜂の冬 鎌倉喜久恵 あを 201103
一針をもて余しをり冬の蜂 川井秀夫 ろんど 201103
城壁に隙間ありけり冬の蜂 瀬島洒望 やぶれ傘 201105
取込みし布団にをりし冬の蜂 伊藤公子 酸漿 201105
冬の蜂左右対称してをらぬ 細川知子 ぐろっけ 201202
霊感を得てまた歩く冬の蜂 常田創 201203
冬の蜂叩く手を止め坂下る 水野範子 ぐろっけ 201203
冬の蜂日の一粒を負ひし影 田中一美 ろんど 201204
翅音の濡れてゐるなり冬の蜂 戸栗末廣 201206
忘れしこと忘られぬこと冬の蜂 田中藤穂 あを 201301
日溜に落武者のごと冬の蜂 中島芳郎 201302
鎌倉の矢倉に死せり冬の蜂 今井春生 201303
秘密めく神のみ言葉冬の蜂 神戸京子 ろんど 201303
冬蜂の供花より供花へ渡りをり 森清堯 末黒野 201305
蜂蜜の底に固まり冬に入る 三木千代 201402
引つ込みのつかぬ時あり冬の蜂 近藤喜子 201402
冬の蜂日は燦燦とありながら 岩岡中正 ホトトギス 201403
冬蜂の惑ふ都会の交叉点 布施由岐子 末黒野 201403
木食の碑に影を置き冬の蜂 高野春子 京鹿子 201405
懸崖の大臣賞に冬の蜂 篠田純子 あを 201501
冬の蜂用なき針を持ち歩く 半田稜 ろんど 201503
冬蜂のたどりつきたきところあり 亀井紀子 201504
蜂蜜の白濁の朝冬の鵙 杉本綾 201504
足長蜂冬日にたどりつきて死す 神蔵器 風土 201505
最後まで針とぎすます冬の蜂 高橋将夫 201602
潮騒や線量知らぬ冬の蜂 鴨下昭 201602
冬の蜂玻璃戸を滑りつひに落つ 竹内タカミ 201603
冬の蜂受賞の花に群がれり 栗原京子 201603
風の戸に死語攫はれし冬の蜂 鈴鹿仁 京鹿子 201603
冬蜂を殺しはらからふと思ふ 中谷富子 201603
明け方の流しを歩く冬の蜂 藤井美晴 やぶれ傘 201603
冬小蜂刺すこともなく浮き止り 七郎衛門吉保 あを 201603
冬蜂の身の丈百倍ほどを落つ 熊川暁子 201605
冬蜂の一人生きぬく強さ見む 柴田靖子 201703
蜜さぐる冬蜂の口鋼なす 広渡敬雄 201703
冬の蜂弱き日差しにしがみつく 久世孝雄 やぶれ傘 201703
槍曳きて落武者のごと冬の蜂 中島芳郎 201704
冬蜂の己が世世とは割り切れず 鈴鹿呂仁 京鹿子 201801
福耳の羅漢に近く冬の蜂 菊池洋子 やぶれ傘 201712
冬の蜂天帝の手の内にあり 柴田靖子 201802
板壁の穴の近きに冬の蜂 大崎紀夫 やぶれ傘 201803
禅林の元勲の墓碑冬の蜂 岡田正義 雨月 201803
冬蜂のあまりにとほく来過ぎたる 雨宮桂子 風土 201902
目瞑りて陽を貧るや冬の蜂 佐川三枝子 201903
冬の蜂日差の中を漂へる 湖東紀子 ホトトギス 201905
羽搏ちては這ふてゆくなり冬の蜂 角野良生 201906
雲の蓋されて冬蜂動かざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
冬の蜂日溜りといふ天地かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
冬蜂の石ともならず黙しをり 近藤暁代 馬醉木 202001
総理大臣賞の厚物に冬の蜂 篠田純子 あを 202001
冬の蜂死して威嚇の羽根上ぐる 中貞子 202002
欄干のぬくもりを乞ふ冬の蜂 小森泰子 馬醉木 202002
冬蜂に大いなる刻来りけり 藤生不二男 六花 202005

 

2020年12月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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