冬 籠 3    61句

居眠りて我にかくれん冬ごもり   蕪村

冬籠  雪籠

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬ごもり路面電車が軒鳴らし 山尾玉藻 火星 201501

祝句集「明日葉」

童心に触れぽかぽかと冬ごもり

近藤喜子 201502
セロハンのやうな男の冬籠り 松田都青 京鹿子 201503
サンドイッチあちこちどつち冬ごもり おーたえつこ 201503
「石」と「右」「王子」と「玉子」冬ごもり おーたえつこ 201503
冬籠り古代は石器遊びして 松川悠乃 ろんど 201503
書きちらし脱ぎぢらしては冬籠 小林愛子 万象 201503
ワイングラス逆さに吊られ冬ごもり 齊藤實 201503
「冬籠届」を出せるものならば 高橋道子 201504
読み散らし書き散らしして冬籠り 羽賀恭子 201504
妻と同じ音に聾ひ冬籠 鎌田篤 雨月 201504
ぬち へ「耳」澄まし居る冬籠 辻久々 船団 201505
虚無主義とバット一本冬籠り ねじめ正一 船団 201508
ままごとの仲間となりて冬籠 水原春郎 馬醉木 201601
荒き枝残して牡丹の冬籠 黒澤登美枝 201601
冬籠りとてもとてもと出歩けり 加藤みき 201602
冬ごもり妻もたしなむ猪口一杯 山田春生 万象 201602
冬ごもり時計はむかし家にひとつ 定梶じょう あを 201602
お喋りな家電侍らせ冬籠 栗原公子 201603
大梁も竈も煤け冬籠 石川叔子 201603
天井に自転車吊す冬籠 箕輪カオル 201603
沼風の吹きて館の冬ごもり 遠山みち子 201603
床暖でぬったりライオン冬籠り のざきまみこ 201603
景色見るだけのマンション冬籠 唐澤春城 ホトトギス 201604
消し忘れ閉め忘れして冬籠 石黒興平 末黒野 201605
一束の藁に雀の冬籠 大日向幸江 あを 201701
悪妻は良き夫育て冬籠 小林朱夏 201703
晩酌のあとのうたた寝冬籠 青木朋子 201703
冬籠とて編み物や煮炊き物 青木朋子 201703
詩は李白俳句は芭蕉冬籠 石塚勝典 雨月 201703
母を眼の届くあたりに冬籠 森屋慶基 風土 201704
無題といふ絵画をかけて冬籠 村田あを衣 京鹿子 201704
ひるすぎにしばしまどろむ冬籠 佐津のぼる 六花 201705
冬籠りよりにこにこと出でゆけり 熊川暁子 201705
重ね字のやうに身を措く冬籠 鈴鹿仁 京鹿子 201712
ていねいにきのふをたたみ冬籠る 井尻妙子 京鹿子 201802
冬籠達磨に手足描いてみる 村田あを衣 京鹿子 201802
水音に躓きもして冬籠 山中志津子 京鹿子 201802
冬籠曇り硝子の外は雨 栗原公子 201802
冬籠亡夫の座空きし歳月よ 大嶋洋子 春燈 201803
まず机、正座それから冬籠 長沼佐智 船団 201805
めまひして術なし丸く冬籠る 永淵惠子 201806
冬籠捨てられぬ布を柄合せ 須賀敏子 あを 201902
あちこちに鋏を置きて冬籠 加藤みき 201903
一室に居所二つ冬籠 鈴木石花 風土 201904
かすれたる文の書出し冬籠 森清信子 末黒野 201905
埒も無き鬼の霍乱冬籠 千原叡子 ホトトギス 201905
冬籠る砦のやうに本を積み 永淵惠子 201906
沈むもの鎮めて谷の冬籠 若泉真樹 201907
胎の児の独り遊びや冬籠り 仲里奈央 201909
病気ではないと言ひ張り冬籠 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
三猿に徹し切れざる冬籠 森岡正作 202003
ししう糸百色揃へ冬籠 神谷さうび 末黒野 202004
診断は加齢と言はれ冬籠 山咲和雄 末黒野 202005
水底の静けさに似て冬籠 高橋将夫 202103
診断は加齢と言はれ冬籠 山咲和雄 末黒野 202104
緊急事態宣言再度冬籠 足立枝里 202110
一部屋はユートピアなり冬籠る 塚原紀代子 風土 202201
冬籠する気のなくて靴を買ふ 中村洋子 風土 202203
長編の世界で遊ぶ冬籠り 須賀敏子 あを 202204
冬籠り我なりに読む蕪村集 善野行 六花 202205
冬籠→ 1      

 

2022年12月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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