時 鳥 3     61句

往くのみの戦のありし時鳥    伊藤通明

杜鵑  ほととぎす  時鳥

作品
作者
掲載誌
掲載年月
時鳥聞かぬ旅路を淋しめり 稲畑汀子 ホトトギス 201506
時鳥鳴き渡りたる雨もよひ 稲畑汀子 ホトトギス 201506
木霊して清明塚の時鳥 山田六甲 六花 201506
風音に絞り出されし時鳥 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507
時鳥火の気無き炉のほのぬくき 田中佐知子 風土 201507
時鳥入山ノートの湿りかな 田中佐知子 風土 201507
時鳥独り林道引き返す 石井秀一 風土 201508
とどまれば直鳴きくれぬ時鳥 岡田史女 末黒野 201509
山宿の日暮のしじま時鳥 大橋弘子 末黒野 201509
時鳥暗くや終日終夜 中村月代 末黒野 201509
病棟の深きしじまや時鳥 木村傘休 春燈 201509
名物の厄除だんご時鳥 貫井照子 やぶれ傘 201512
露天湯や山気ふるはす時鳥 和田慈子 末黒野 201604
走り根の階なす山や時鳥 小林朱夏 201605
水の香に暮るる奈良井や時鳥 徳井節子 馬醉木 201608
手つかずの闇を濡らすや時鳥 大森道生 春燈 201608
憚りや午前三時の時鳥 松本三千夫 末黒野 201608
樹々深くなりたる谷戸や時鳥 川村亘子 末黒野 201608
口論に割つて入りたる時鳥 内山照久 201608
嶺よりの霧に声張る時鳥 林八重子 馬醉木 201609
永らへて里の音いとし時鳥 宮地静雄 末黒野 201609
山霧のかたまりゆける時鳥 藤生不二男 六花 201609
時鳥監視哨碑の穹ふかく コ井節子 馬醉木 201610
光堂へ降りみ降らずみ時鳥 森清堯 末黒野 201610
啼きつ翔ぶ小雨の中の時鳥 小倉純 末黒野 201610
明智門入るやたちまち時鳥 前田美恵子 201706
時鳥鳴いて三丹国境 稲畑廣太郎 ホトトギス 201706
廃線に残る鉄橋時鳥 瀬島酒望 やぶれ傘 201708
ただ事と思へず真夜の時鳥 和田紀夫 201709
沼風に朝のかをり時鳥 鎌田光恵 201710
しばらくは自転車止めて時鳥 奥太雅 万象 201710
木道をゆくやあとさき時鳥 平沢恵子 春燈 201712
時鳥の次の声待つ渓深し 山咲和雄 末黒野 201804
のぼせもんホトホト那珂の時鳥 中島陽華 201807
時鳥風の囁き友として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
時鳥ふたたび三たび三瓶山 稲畑汀子 ホトトギス 201807
時鳥夜のしじまを破りをる 中西厚子 201809
平成の次は乱世か時鳥 赤松赤彦 六花 201809
庵治石を真つ二つに切る時鳥 江見巌 六花 201810
時鳥今も慕ひて光秀忌 吉田節子 ホトトギス 201811
読み継いで真夜となりたり時鳥 青木朋子 201812
一言で願ひは申せ時鳥 岩木茂 風土 201908
辛口のカラスのゐたり時鳥 瀬川公馨 201909
時鳥のこゑ薄縁を敷く家に 立石まどか 201909
時鳥ひねもす鳴いて山若し 菊谷潔 六花 201909
この夜更け心いたむか時鳥 菊谷潔 六花 201910
波立つる田の面背山の時鳥 岡野里子 末黒野 201911
東雲の静寂の中の時鳥 中内敏夫 202009
ひと往かぬ荒れる山道時鳥 石原健二 やぶれ傘 202009
叱るやう励ますやうに時鳥 土井ゆう子 風土 202010
古城跡より望む湖面や時鳥 村田敦子 末黒野 202108
時鳥湖に広がる風の皺 森清信子 末黒野 202109
惣兵衛枇杷のむかしを山の時鳥 浜福惠 風土 202109
時鳥東大植物園の黙 中内敏夫 202109
三瓶野を揺さぶつてゐる時鳥 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
時鳥三瓶の日暮誘へる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
厨子開く日よ時鳥よく鳴く日 北村操 202207
蓬莱鶴亀古庭の空へ時鳥 浜福惠 風土 202209
若干の声のほつれか時鳥 黒滝志麻子 末黒野 202210
時鳥声大池を駆け抜けり 廣畑育子 六花 202210
明けきらぬ空を揺さぶり時鳥 森清信子 末黒野 202211
時鳥→ 1      

 

2023年5月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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