日 盛 2      42句

日盛を酒乱の男通りけり    松根東洋城

作品
作者
掲載誌
掲載年月
日盛りの雑踏誰かに着信音 火箱ひろ 201609
日盛の塩飴ひとつ含みけり 楠原幹子 201609
日盛りや墓のうしろに人のこゑ 戸栗末廣 201609
日盛や小屋の兎は目を閉ぢて 小山陽子 やぶれ傘 201610
日盛りや野菜に種の太る音 田中とし江 201611
今日も無事外つ国に飛ぶ日盛を 植木やす子 201701
日盛りの手焼せんべい匂ふ軒 岡本まち子 馬醉木 201707
日盛やナイフ光りの魚過ぎる 菊地光子 201708
日盛やしつぽより出てアルマジロ 雨宮桂子 風土 201708
日盛りを水族館の水の中 石井秀一 風土 201709
日盛りをニッカボッカが威勢よく 安齋正蔵 やぶれ傘 201709
日盛りの消火器赤きこと痛む 定梶じょう あを 201709
日盛りを水族館の水の中 石井秀一 風土 201710
日盛や窓拭く人の命綱 斉藤マキ子 末黒野 201710
日盛りに飴切る音や大師道 今村千年 末黒野 201711
日盛の無言を通す石仏 押田裕見子 201712
日盛りや老いて約束控へ目に 河原敬子 201804
日盛りをローラースケート抜けていく 中林明美 船団 201805
日盛のゆがみ無音のダリの街 大矢恒彦 201809
日盛の聖堂満員叙階式 酒井湧水 ホトトギス 201811
爪を切る音日盛りの奥の部屋 岸洋子 201811
日盛の雑木林の葉擦れかな 大川暉美 末黒野 201904
日盛りの骨がりいんりいん鳴るよ つはこ江津 船団 201912
日盛りや午睡のごとき村ひとつ 高倉和子 202002
日盛りを来て白鷺の立つ入江 藤原明華 202009
日盛りや我が足音の蹤き来たる 田中佐知子 風土 202010
日盛の無音床屋の椅子に吾 土井三乙 風土 202010
日盛りの影踏むこともなき家路 林いづみ 風土 202010
日盛や海への坂の風清し 滝口洋子 末黒野 202011
日盛りやわれには外出禁止令 山田暢子 風土 202011
日盛を歩く日課も老の意気 木村享史 ホトトギス 202101
日盛りに過去きのふを拾ふ現人うつしおみ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202107
日盛に音失ひし都心かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202108
日盛の列に釣られて列につく 森岡正作 202109
日盛りやメールで済ますことふゆる 山田暢子 風土 202109
日盛りや次の一歩が重たくて 畑田久美子 202110
日盛りの空地に杭を抜きし穴 大崎紀夫 やぶれ傘 202209
日盛や鳩水浴の甕の水 古宇田伸子 末黒野 202210
日盛や火袋昏き石灯籠 中根美保 風土 202210
日盛りの道塞がるる救急車 伊藤希眸 京鹿子 202210
日盛の露地極楽の余り風 岡野里子 末黒野 202211
日盛や羽ある虫が地を歩き 戸栗末廣 202304
日盛→ 1

 

2023年7月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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