日脚伸ぶ 6     153句

日脚伸ぶ年あかし合ふごきげんやう   藤野寿子   獐

作品
作者
掲載誌
掲載年月
日脚伸ぶ順光もはら阿夫利嶺々 小島禾汀 春燈 201103
色褪せし畳に日脚伸びにけり 山田六甲 六花 201103
日脚伸び広く明るき里の空 安本恵子 201104
古文書が出たの出ないの日脚伸ぶ 中川すみ子 201104
日脚伸び鉄橋渡る電車かな 笹井康夫 201104
照れる日の少なきまちに日脚伸ぶ 和田森早苗 201104
玄関に郵袋日脚伸びにけり 工藤義夫 馬醉木 201104
文房具選ぶたのしさ日脚伸ぶ 千手和子 馬醉木 201104
帰りゆく家あるは良し日脚伸ぶ 安立公彦 春燈 201104
日脚伸ぶどの木も幹に日を溜めて 安立公彦 春燈 201104
筧より水の勢みて日脚伸ぶ 太田具隆 春燈 201104
朱より紅深む夕焼け日脚伸ぶ 柿沼盟子 風土 201104
大声で嚥下体操日脚伸ぶ 高倉恵美子 201104
傘立に杖の色どり日脚伸ぶ 黒滝志麻子 末黒野 201104
ヘルパーの帰る時刻や日脚伸ぶ 山田をがたま 京鹿子 201104
わが家での生計たつきの日々や日脚伸ぶ 大内幸子 六花 201104
日々歩くことが息災日脚伸ぶ 三村武子 酸漿 201104
やりかけの仕事はかどり日脚伸ぶ 東芳子 酸漿 201104
百磴を踏破の安堵日脚伸ぶ 岸本久栄 雨月 201104
蛸壺を数へてゐる子日脚伸ぶ 遠藤真砂明 201104
日脚伸ぶ百度参りの数へ札 柴田近江 201104
時計の鳩鳴きに出てきて日脚伸ぶ 定梶じょう あを 201104
ブルドーザーの掬ふ瓦礫や日脚伸ぶ 山口キミコ 201105
街灯の遅き点灯日脚伸ぶ 宇治重郎 201105
投函の確かなる音日脚伸ぶ 緑川啓子 馬醉木 201105
逆鱗のおさまりし目に日脚伸ぶ 泉田秋硯 201105
日脚伸ぶゴルフの塾へ下校の子 河本利一 201105
植木鉢転がりしまま日脚伸ぶ 横井明子 201105
み佛の襞の胸もと日脚伸ぶ 山﨑靖子 201105
日脚伸ぶ実験記録をフアイルして 伊吹之博 京鹿子 201105
日脚伸ぶ玻璃戸や妻と保温飯 田中臥石 末黒野 201105
図書室の閉館チャイム日脚伸ぶ 土田亮 末黒野 201105
下車駅の一つ手前や日脚伸ぶ 大内由紀 末黒野 201105
前山の杉赤あかと日脚伸ぶ 大坪景章 万象 201105
亡夫の机に日脚伸びにけり 平居澪子 六花 201105
退院の電話のありて日脚伸ぶ 浅井靑陽子 ホトトギス 201106
もう母の十七回忌日脚伸ぶ 上﨑暮潮 ホトトギス 201107
高階のどの部屋からも日脚伸ぶ 上﨑暮潮 ホトトギス 201107
日脚伸ぶ日々に期待を置くことも 稲畑汀子 ホトトギス 201109
明日といふ未来引き寄せ日脚伸ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110
パッチワークの色とりどりや日脚伸ぶ 鷹崎由未子 花野 201112
日脚伸ぶ町春草の筆跡に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201201
旅予定又一つ足し日脚伸ぶ 稻畑汀子 ホトトギス 201202
日脚伸びゐしと気づきしよりのこと 稻畑汀子 ホトトギス 201202
一つづつ予定こなして日脚伸ぶ 稻畑汀子 ホトトギス 201202
岩肌に鴇色ほのか日脚伸ぶ 細野恵久 ぐろっけ 201202
ころころと笑ふ少女や日脚伸び 中村ふく子 201203
日脚伸ぶ猫は静かにストレッチ 吉田宏之 201203
日脚伸ぶ眼鏡二つを使ひ分け 能村研三 201203
古書店はうなぎの寝床日脚伸ぶ 神戸やすを 201203
みな丸き雀の頭日脚伸ぶ 柴田佐知子 201203
難しき名がつく赤子日脚伸ぶ 山内碧 201203
明日を約す茜の空や日脚伸ぶ 安立公彦 春燈 201203
日脚伸ぶ公園に子等の声弾む 青木英林 かさね 201203
返答なきメガネ探して日脚伸ぶ 武山貞子 ぐろっけ 201203
日脚伸ぶ姿麗し四天王 山荘慶子 あを 201203
網つづる浜の漁師や日脚伸ぶ 久永つう 瀬戸の海 201203
嬰の足太きがうれし日脚伸ぶ 志方章子 蟋蟀 201203
山麓の単線駅や日脚伸び 坂根宏子 201204
残照の洋館そめて日脚伸ぶ 吉田啓悟 かさね 201204
日脚伸ぶこんなに小さき靴も客 北川英子 201204
杖の歩に遠出すぎたる日脚伸ぶ 河口仁志 201204
骨董店のビスクドールや日脚伸ぶ 松山三千江 春燈 201204
紅き実のあまた残りて日脚伸ぶ 西岡啓子 春燈 201204
建築の音に大工に日脚伸ぶ 小野寺節子 風土 201204
十幹の竹の切口日脚伸ぶ 瀬戸悠 風土 201204
百の芽を育む椿日脚伸ぶ 小川玉泉 末黒野 201204
橋くぐる潮の香りや日脚伸ぶ 小川玉泉 末黒野 201204
支えられ歩みゆっくり日脚伸ぶ 野沢光代 ぐろっけ 201204
日脚伸ぶ夫少年と将棋さす 先山実子 ぐろっけ 201204
水栓の弛んでありぬ日脚伸び 定梶じょう あを 201204
当てもなく本屋を覗き日脚伸ぶ 大橋晄 雨月 201204
爪切りも他人に托し日脚伸ぶ 吉村摂護 201205
人は老い家財も古りて日脚伸ぶ 山口庸子 ぐろっけ 201205
日脚伸ぶ街灯知らぬ間に点り 湯橋喜美 201205
日脚伸ぶ潜りしままのかいつぶり 田中佐知子 風土 201205
大黒についでの用や日脚伸ぶ 土井三乙 風土 201205
日脚伸ぶあちらこちらの四時の鐘 丑久保勲 やぶれ傘 201205
忘れ潮舐めゐる鹿や日脚伸ぶ 井村和子 風花 201206
日脚伸ぶ神田須田町定食屋 古川夏子 201206
そぞろなる旅への思ひ日脚伸ぶ 西川春子 春燈 201206
日脚伸ぶ天の目盛を繰る如く 竹下陶子 ホトトギス 201206
夜々星の光やはらか日脚伸ぶ 今井千鶴子 ホトトギス 201206
楼門の凛と坐りぬ日脚伸ぶ 森山暁湖 万象 201206
日脚伸ぶ渡船に客のひとりなく 白石正躬 やぶれ傘 201206
着々と進む計画日脚伸ぶ 安原葉 ホトトギス 201207
日脚伸ぶまたサーカスの来てゐたり 川崎かずえ ろんど 201207
生享けて九十年目日脚伸ぶ 上崎暮潮 ホトトギス 201209
逆縁の悲しみ日脚伸びしとも 稲畑汀子 ホトトギス 201301
稿債の減りつつ日脚伸びしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201301
半島を貫く道路日脚伸ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
あすなろのあしたあさって日脚伸ぶ 火箱ひろ 201403
ひたすらの日にち薬や日脚伸ぶ 中村房子 馬醉木 201403
日脚伸ぶお福分けてふ良き言葉 七田文子 201403
日脚伸ぶそろそろ父を誘はねば コ田千鶴子 馬醉木 201403
日脚伸ぶ釘無橋の石づくり 辻美奈子 201403
ポケットにふやす貝殻日脚伸ぶ 丹羽啓子 馬醉木 201403
図書館に耐震工事日脚伸ぶ 仁平則子 201403
上水の潺々として日脚伸ぶ 小島昭夫 春燈 201403
ひらがなでだんご売る店日脚伸ぶ 伊東和子 201404
ぶきつちよな男の水仕日脚伸ぶ 齋藤晴夫 春燈 201404
日脚伸び電車ひと駅乗り過す 粟倉昌子 201404
日脚伸ぶアルバム整理笑と惜 長崎桂子 あを 201404
日脚伸ぶ下校のチャイム鳴りにけり 宮川みね子 風土 201404
日脚伸ぶ解かねばならぬ籠り癖 岡野ひろ子 201404
日脚伸ぶ寒の入り日も大切に 筒井八重子 六花 201404
日脚伸ぶ極楽寺坂下りきて 内藤静 風土 201404
日脚伸ぶ使ひ馴染みし古雑巾 府川昭子 春燈 201404
日脚伸ぶ身の内の襞少し伸ぶ 中山皓雪 201404
日脚伸ぶ素振りをしつつゴルフ談 坂上香菜 201404
日脚伸ぶ鳥のこゑ出す信号機 上谷昌憲 201404
日脚伸ぶ道草の子がまた屈む 菊川俊朗 201404
日脚伸ぶ釦ためおく硝子壜 能勢俊子 馬醉木 201404
日脚伸ぶ路面に描かるドラえもん 甕秀磨 201404
この先は神の庭なり日脚伸ぶ 柴田久子 風土 201404
判に押す如き日課や日脚伸ぶ 高木典子 雨月 201404
病院の空中廊下日脚伸ぶ 上谷昌憲 201404
指に腹手に腹日脚伸びにけり 宮井知英 201404
綿ぼこりころがる車内日脚伸ぶ 吉村さよ子 春燈 201404
どの路地も海へとつづき日脚伸ぶ 堀井英子 雨月 201404
地を走る小鳥ふえたり日脚伸ぶ 原田しずえ 万象 201404
夕五時の「夕焼け小焼け」日脚伸ぶ 松岡和子 201404
隣接のマンション現場日脚伸ぶ 上家弘子 末黒野 201404
看取る身に看取らるる身に日脚伸ぶ 江木紀子 雨月 201404
職決まると子よりメールや日脚伸び 井口淳子 201404
脱稿のあとの珈琲日脚伸ぶ 三輪温子 雨月 201404
古書店のあるじの正座日脚伸ぶ 米山のり子 馬醉木 201404
地下鉄を出でて浅草日脚伸ぶ 塩田博久 風土 201404
仲見世の飴切る音や日脚伸ぶ 山下健治 春燈 201404
鉄幹の楽譜の歌碑や日脚伸ぶ 磯野しをり 雨月 201404
よく動く兎の口や日脚伸ぶ 柴田志津子 201405
鋭角の舳先ずらりと日脚伸ぶ 田中貞雄 ろんど 201405
遠ざかる物売りの声日脚伸ぶ 落合裕子 万象 201405
日脚伸び行先告げぬバスの旅 笹井康夫 201405
三輪車行つたり来たり日脚伸ぶ 佐藤喜仙 かさね 201405
友と会ふ日脚伸ぶこと嬉しくて 東秋茄子 京鹿子 201405
いつも来る豆腐屋のゐて日脚伸ぶ 加藤静江 末黒野 201405
人垣の大道芸や日脚伸ぶ 中野久雄 末黒野 201405
兄の手を舐める嬰児ややこ日脚伸ぶ 升田ヤス子 六花 201405
大仏の前の土産屋日脚伸ぶ 高倉和子 201405
どこまでも這ひくる赤子日脚伸ぶ 渡部恭子 馬醉木 201405
日脚伸ぶ椅子の向き変えまた変えて 坪内キヨ子 201406
日脚伸ぶ故里の山静かなり 藤波松山 京鹿子 201406
日脚伸ぶ太陽光の発電所 久世孝雄 やぶれ傘 201406
弥陀さまの指先頬に日脚伸ぶ 土屋草子 ろんど 201407
手習ひに縫へる一つ身日脚伸ぶ 押田裕見子 201408
人を恋ふごとくに日脚伸びにけり 岩岡中正 ホトトギス 201408
もう一局と握る黒石日脚伸ぶ 村高卯 201405
もう少し生きよと息子日脚伸ぶ 山本無蓋 201405
日脚伸ぶ孫の結婚待つ思ひ 佐藤健伍 201405
杖曳けば杖の形に日脚伸ぶ 柴田歌子 201405
ソビエトの三角切手日脚伸ぶ笠井 敦子 201405
嬰の振る英彦山土鈴日脚伸ぶ 吉武千束 太古のこゑ 201411
日脚伸ぶ→ 7      

 

2021年1月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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