日脚伸ぶ 7     108句

日脚伸ぶ年あかし合ふごきげんやう   藤野寿子   獐

作品
作者
掲載誌
掲載年月
日脚伸ぶ稲葉真弓を読み返す 須賀敏子 あを 201502
子を叱る声が路地よ日脚伸ぶ 柴田佐知子 201503
日脚伸ぶ土笛を手に温めて 丹羽啓子 馬醉木 201503
生活にほふ私鉄沿線日脚伸ぶ 楠原幹子 201503
ついそこといふそこにまで日脚伸ぶ 豊田都峰 京鹿子 201504
橋越えて隣の村へ日脚伸ぶ 豊田都峰 京鹿子 201504
日脚伸ぶ一日一日の身軽さよ 頼田幸子 201504
蹲踞に鳥の沐浴日脚伸ぶ 松井志津子 201504
猿山に岩峰ふたつ日脚伸ぶ 広渡敬一雄 201504
日脚伸びおまけのやうな時間かな 田所節子 201504
日脚伸ぶ坂を降り来る乳母車 水井千鶴子 風土 201504
日脚伸ぶ国境渡る乳母車 竪山道助 風土 201504
日脚伸ぶ左官の手元見て飽きず 苑実耶 201504
日脚伸ぶ又探がし居る家の鍵 中谷富子 201504
山肌の色変はりゆき日脚伸ぶ 鈴木阿久 201504
砂時計待つひとときや日脚伸び 石川かおり 201504
日脚伸ぶ壜のビー玉七色に 元和木恵美子 馬醉木 201504
街道に訪ねし味噌屋日脚伸ぶ 市村明代 馬醉木 201504
日脚伸ぶうねりて青き鳰の湖 齊藤いさを 馬醉木 201504
小社へつづく田圃や日脚伸ぶ 白石正躬 やぶれ傘 201504
鍬洗ふことの増えゆき日脚伸ぶ 水谷靖 雨月 201504
日脚伸び舟を揚げるはペンキ塗る 定梶じょう あを 201504
日脚伸ぶ祈りの道をゆく散歩 古賀しぐれ ホトトギス 201505
五千歩にまで試歩の伸び日脚伸ぶ 古賀しぐれ ホトトギス 201505
沸々と庫裡の茶釜や日脚伸ぶ 鈴木鳳来 故山 201505
力もらふ庄司の皿や日脚伸び 立澤清 馬醉木 201505
太々と酒屋格子や日脚伸ぶ 田中佐知子 風土 201505
日脚伸ぶ首よく動く鳩の影 石井秀一 風土 201505
日脚伸ぶ行き交ふ人の声弾み 大橋伊佐子 末黒野 201505
野阜に残る夕日や日脚伸ぶ 中野久雄 末黒野 201505
鳩に餌を与ふる媼日脚伸ぶ 岡本ヨシエ 末黒野 201505
日脚伸ぶ一日おまけ付きしごと 松嶋一洋 201505
米粒ほど米粒ほどに日脚伸ぶ 青野安佐子 201505
晩鐘の五時の明るさ日脚伸ぶ 渡辺安酔 201505
ホチキスに針を装填日脚伸ぶ 上谷昌憲 201505
日脚伸ぶ橋を渡りて深川へ 中島芳郎 201505
這ふやうに芝の手入れや日脚伸ぶ 古川京子 万象 201505
仏壇にほこり運んで日脚伸ぶ 田中貞雄 ろんど 201505
山頂へもの運ぶヘリ日脚伸ぶ 瀬島洒望 やぶれ傘 201505
日脚伸ぶ東京タワーまだ暮れず 今橋眞理子 ホトトギス 201506
叡山の肩なだらかや日脚伸ぶ 山田閏子 ホトトギス 201506
咄嵯には出ぬ人の名や日脚伸ぶ 牧田澄子 雨月 201506
閑職は定時帰宅よ日脚伸ぶ 松田都青 京鹿子 201506
失せものを夕餉までには日脚伸ぶ 児玉有希 京鹿子 201506
禅寺の掃き清められ日脚伸ぶ 渡邉孝彦 やぶれ傘 201506
走り根の上に走り根日脚伸ぶ 菊池洋子 やぶれ傘 201506
日脚伸ぶ大島結ぶ定期船 間島あきら 風土 201506
句会へと乗り継ぐ電車日脚伸ぶ 仁平則子 201506
河口まで五・五キロ日脚伸ぶ 高橋泰子 201506
馬小屋に養生の札日脚伸ぶ 西住三恵子 201506
日脚伸ぶ過去と未来の谺かな 鴨下昭 201507
林泉に遊行のこゑや日脚伸ぶ 鈴木静恵 花こぶし 201508
絵硝子の髯の聖人日脚伸ぶ 福島せいぎ 万象 201508
この道は抜けられません日脚伸ぶ 岩下芳子 201508
日脚伸ぶこころ手足のかたちして 陽山道子 船団 201508
研げばまた切れる包丁日脚伸ぶ 樋口みのぶ 201510
混み合へるいびき外来日脚伸ぶ 近藤真啓 春燈 201512
大会の日を近づけて日脚伸ぶ 稲畑汀子 ホトトギス 201601
日脚伸ぶこれより稿を起さばや 稲畑汀子 ホトトギス 201601
晩学の一知一忘日脚伸ぶ 畑佳与 京鹿子 201601
日脚伸ぶ噂に善し悪し付きにけり 布川直幸 201602
日脚伸ぶ紙一枚の向う側 河口仁志 201603
きんつばに薄皮日脚伸びにけり 根橋宏次 やぶれ傘 201603
日脚伸ぶ自由時間が長すぎる 佐藤千重子 201603
神さまは見えないけれど日脚伸ぶ 火箱ひろ 201603
老いるとは楽しきことや日脚伸ぶ 山咲和雄 末黒野 201603
日脚伸ぶ経木に森の匂し-て 吉田政江 201604
ペン皿の切手反りをり日脚伸ぶ 林昭太郎 201604
縦罫に縦の英文字日脚伸ぶ 井原美鳥 201604
雨樋に遊ぶ雀や日脚伸ぶ 小川流子 201604
公園の時計が鳴つて日脚伸ぶ 赤羽陽子 春燈 201604
やはらかき夕空のあり日脚伸ぶ 西岡啓子 春燈 201604
窓ぎはの鴨のデコイや日脚伸ぶ 山下健治 春燈 201604
日脚伸ぶ橋渡る子の歩巾かな 近藤紀子 201604
日脚伸ぶジムの窓よりさう思ふ 須賀敏子 あを 201604
日脚伸ぶ歩く運動日課とす 須藤美智子 風土 201604
日脚伸ぶ賢治のてがみ読む館 新田秀子 風土 201604
植木屋の鋏の先に日脚伸ぶ 井口ふみ緒 風土 201604
ふつふつと小豆煮えをり日脚伸ぶ 田原陽子 201604
日脚伸ぶ兎角をんなの長電話 佐藤山人 201604
家系図の最初の二人日脚伸ぶ 足立良雄 201604
瞬かぬ海鳥並び日脚伸ぶ 藤沢秀永 201604
日脚伸ぶ小さき佛間を通るとき 井上信子 201605
日脚伸ぶ午後の紅茶にしましようか 田原陽子 201605
一木に一木の影日脚伸ぶ 岡田史女 末黒野 201605
旅果てて戻りしわが家日脚伸ぶ 安原葉 ホトトギス 201606
聖堂の階のくぼみや日脚伸ぶ 白水良子 201606
烏籠は目下空つぽ日脚伸ぶ 佐藤山人 201606
置き薬手つかぬままに日脚伸ぶ 松田泰子 末黒野 201606
鳴砂の浜の三キロ日脚伸ぶ 蒲田豊彦 雨月 201606
日脚伸ぶ寺町囲むラブホテル 内田美紗 船団 201612
とら猫とのらくら我の日脚伸びる 津波古江津 船団 201612
日脚伸ぶ葉流さん淹れし一服に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
国道の伸びゆく先の日脚伸ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
日脚伸ぶ縁に広げてヨガマット 青谷小枝 やぶれ傘 201703
日の当たる校舎の壁や日脚伸ぶ 白石正躬 やぶれ傘 201703
日脚伸ぶ命の紐の緩みたり 岩月優美子 201704
分度器に地平線あり日脚伸ぶ 細川洋子 201704
瞑るまで余生は無用日脚伸ぶ 峰崎成規 201704
老々のこころ弾みや日脚伸ぶ 安立公彦 春燈 201704
農機具の描く細畝日脚伸ぶ 永井恵子 春燈 201704
日脚伸ぶ天神様の石畳 長田厚子 末黒野 201704
日脚伸ぶ夫の初恋噺聞く 笹村政子 六花 201704
フリスビー追ふ子放る子日脚伸ぶ 江見悦子 万象 201704
日脚伸ぶメトロより出る「はこね号」 雨宮桂子 風土 201704
日脚伸ぶるは命延ぶるに似たるかな 高橋たか子 馬醉木 201704
妻ならぬわれ不整脈日脚伸ぶ 長谷英夫 馬醉木 201704
塗り替へし遊具や園の日脚伸ぶ 江木紀子 雨月 201704
日脚伸ぶ→8      

 

2021年1月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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