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春うれい 2    97句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
春うれひ小暗き運河辿りけり 金子輝 春燈 200707  
ポンペイの婦人の瞳春愁 伊賀山ひでを 春燈 200707  
手鏡の中にありける春愁ひ 岩月優美子 200707  
コントラバス奏者瞑る春愁 高橋道子 200707  
電話かけそびれしことも春愁ひ 野沢しの武 風土 200711  
庭石の一つ置き換へ春愁 田口鷹生 200801  
啄木の二倍も生きて春愁ふ 森岡正作 200805  
たたまれしままの折鶴春愁 緑川啓子 馬醉木 200805  
水底の魚を目で追ふ春愁 小林奈穂 200806  
味噌汁の上ずみに浮く春愁 戸田和子 200806  
脳室を画像で見たり春愁ふ 勝見玲子 200806  
春愁ふ聖火の通る信州路 宮田香 200807  
髪の嵩少しへり来し春愁 斉藤小夜 風土 200807  
春愁ひ鍵盤に指沈めゐて 荒井千佐代 200807  
ダリの絵の大きな髭や春愁ひ 石川等 200808  
黒猫抱く夢二の女春愁ひ 勝原文夫 ペン皿 200811  
石投げて音の帰らぬ春愁ひ 松田都青 京鹿子 200901  
抱き弾くコントラバスの春愁 能村研三 200903  
身のうちのくれなゐをもて春愁 岡本眸 200903  
ばさばさと髪かき上ぐる春愁 ことり 六花 200904  
履歴書の行間にある春愁ひ 松岡和子 200905  
愛用の財布こはれて春愁ひ 仁平則子 200905  
春愁ふ高麗門の風のいろ 鈴鹿仁 春燈 200905  
春愁ひもよおす空の重さかな 松村光典 やぶれ傘 200905  
句敵と交す論争春愁ひ 北尾章郎 200906  
席ゆづる少年のゐて春愁ひ 小林成子 200906  
席ゆづられし礼深々と春愁ひ 堀内一郎 あを 200906  
日本海ただただ眺め春愁 泉田秋硯 200907  
他人めくうしろ姿や春愁ひ 倉持梨恵 200907  
春愁少しブレザーにカラーシャツ 高田令子 200907  
えべつさんに釣つてもらひぬ春愁 河崎尚子 火星 200907  
人脈にあはくつながり春愁ひ 北川孝子 京鹿子 200907  
地球儀をゆつくり廻す春愁ひ 小林朱夏 200907  
金平糖の角まるくなる春愁 近藤紀子 200908  
墓碑に手を夢二偲べば春愁 上田玲子 200908  
一つ絵の前の長居や春愁 淺場英彦 万象 200910  
窓掛カーテンの揺れ美しく春愁 ことり 六花 201003  
肉桂を噛みしだきたる春愁 ことり 六花 201004  
文明の加速の都心春愁ふ 和田郁子 201005  
「ふ」と上手く書けぬ手習ひ春愁 常田創 201005  
息かけて拭ふ手鏡春愁 藤見佳楠子 201005  
まんばうの潮目ただよふ春愁 延広禎一 201005  
チンパンジーのカメラ目線や春愁 矢口笑子 春燈 201005  
ほしいまま寝過してさへ春愁 木村茂登子 あを 201005  
春愁家に四隅のありにけり 浅田光代 風土 201006  
七曜を長しと思ふ春愁 森下康子 201007  
使はずば滅びる言葉春愁 奥山絢子 風土 201007  
身に覚えなきことながら春愁 井上信子 201007  
春愁ひパスタの芯にありしかな 堀岡せつこ 201007  
春愁ひ観光水車回るのみ 松嶋一洋 201007  
なにげなく人に添ひたい春愁ひ 鎌倉喜久恵 あを 201007  
船笛に我に返りぬ春愁 永田勇 六花 201008  
春愁ひセロハンテープ切りにくく 西本輝子 雨月 201009  
蒸麺麭の皮唇に春愁 山田六甲 六花 201104  
船笛を頬杖に聞く春愁 ことり 六花 201104  
ざつくりと厚く麺麭切る春愁 ことり 六花 201104  
でこぼこの風呂敷包み春愁 遠藤実 あを 201104  
被災地に馳せたる想ひ春愁 山崎里美 201105  
みちのくの人の艱難春愁ひ 竹内悦子 201105  
故郷を離るるパンダ春愁 阪本哲弘 201105  
頬杖をして存分の春うれひ 中村嵐楓子 春燈 201105  
春愁ひ抱く花束にまよひあり 原田たづゑ 春燈 201105  
合言葉で開かぬ抽斗春愁 森下康子 201106  
大地震に果つることなき春うれひ 大橋晄 雨月 201106  
抽んづるスカイツリーの春愁 中田のぶ子 ろんど 201106  
民芸館の床の軋める春愁ひ 門伝史会 風土 201106  
放射禍の牛の行方や春愁ひ 高谷栄一 201107  
化野のはかなさに触れ春愁ふ 伊東和子 201107  
約束を違へしままの春愁ひ 高倉和子 201107  
波白く砂また白し春愁 村上絢子 馬醉木 201107  
古陶器の肌の汚れや春愁 金森涼 春燈 201107  
春愁ふカランダッシュの長き芯 七田文子 201107  
寄せきれぬまま引く波や春愁ひ 田畑耕之介 京鹿子 201107  
家中の時計ちぐはぐ春愁ひ 田畑耕之介 京鹿子 201107  
ちひろ絵の横向く少女春愁ふ 鈴木照子 201108  
春愁ふ皮の鞄の重たさに 藤井久仁子 ぐろっけ 201108  
夢を見る年頃でなし春愁 大内由紀 末黒野 201108  
春愁ひ遠出も出来ず地図を見る 加藤八重子 末黒野 201204  
春愁「それから」をまた讀み返す 向江醇子 ぐろっけ 201204  
針箱にほつれ絹糸春愁 塩路隆子 201205  
耳朶の左右がちがふ春愁 井上静子 201205  
ポケットにきのふの硬貨春愁 高橋道子 201205  
売られゆく仔牛の涙春愁 山口キミコ 201206  
法話説く若き尼僧や春愁ひ 青野安佐子 201206  
フジコ弾くラ・カンパネラや春愁 近藤紀子 201207  
何となく地球儀廻す春愁ひ 岩月優美子 201207  
理不尽もすべて受入れ春愁 細川知子 ぐろっけ 201207  
座敷童みつめる老母春愁 植田雅代 ぐろっけ 201207  
本棚の要塞めきぬ春愁ひ 安居正浩 201207  
春うれひ迂闊に積んだ本の嵩 井尻妙子 京鹿子 201207  
対岸の街の灯うるむ春愁ひ 安田一郎 京鹿子 201207  
ミネラルの飲物いかが春愁 園部早智子 ろんど 201207  
書けば憂し書かねば重し春愁ひ 村上美智子 雨月 201207  
つれなくも誘ひ断り春愁 小寺ふく子 六花 201207  
笹舟に春の愁ひを乗せ流す 物江康平 春燈 201208  
春愁易しき漢字忘れをり 酒井秀郎 返り花 201211  
くだものを春の愁のように抱く 木村和也 船団 201212  

2013年3月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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掲載年月順です。

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