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春隣(春近し・春信) 7     163句 

グリグリリボキボキボキリ春隣  秋塲たかを 獐

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
ふたおやのにちにち遠し春近し だいじみどり 201203  
かき混ぜる糠床の渦春隣 吉田葎 201203  
春近し燭を消す息もどりけり 松橋利雄 光陰 201203

入院中に四歳の

誕生日を迎える長女

大あばれする猫洗ふ春隣 和田森早苗 201204  
春隣歯抜け童の笑ひかな 坂上香菜 201204  
春隣じんべい鮫とツウショット 田中芳夫 201204  
アルバムの昭和ファッション春隣 鈴木照子 201204  
プラタナス幹白々と春隣 笠井清佑 201204  
濡れてきし獣の声よ春隣 近藤喜子 201204  
よれよれの鬼がきたれり春隣 西村純太 201204  
春隣夕餉の菜の一つ増え 小池清司 かさね 201204  
春近しインクの匂ふ俳書かな 佐々木薫 かさね 201204  
雲梯に腹出す子ゐて春隣 福島茂 201204  
山ふところの畑に足あと春隣 小野寺節子 風土 201204  
影の上の千本鳥居春隣 小瀧洋子 ろんど 201204  
百歳を目途とし生きて春近く 堀内一郎 あを 201204  
心経を訥々唱和春隣 粟倉昌子 201205  
福耳の一休像や春近き 粟倉昌子 201205  
明日香野に発掘進む春隣 木下ふみ子 馬醉木 201205  
立読みに店主はたきや春隣 小林のり人 春燈 201205  
春近し道にはみ出す花屋の荷 井上春子 春燈 201205  
生るる今流るる今の春隣 中野京子 201205  
旅の湯のつき合ひあらた春隣 井上静子 201205  
目薬を注すや九天春隣 熊川暁子 201205  
鳴く魚より糶られてをりぬ春隣 和田照海 京鹿子 201205  
水門の大きハンドル春隣 三木千代 201205  
春隣天へ地へ抜き刺繍糸 細川知子 ぐろっけ 201205  
ワイングラス試飲に光り春隣 河村啓花 ろんど 201205  
照り返す桜の幹や春近き 大坪景章 万象 201205  
春隣少年少女合唱団 三谷道子 万象 201205  
西行庵に切り株二つ春隣 雨宮桂子 風土 201205  
灯の入りて変はる遠近春隣 柿沼盟子 風土 201205  
紙箱を開けて大福春隣 丑久保勲 やぶれ傘 201205  
作業場の木屑の匂ひ春隣 丑久保勲 やぶれ傘 201205  
ガウディの曲線が好き春隣 石川笙児 馬込百坂 201206  
観音の半歩踏み出す春隣り 金子野生 京鹿子 201206  
玄武護る北の山河や春隣る 杉山はつ江 京鹿子 201206  
春隣世界一つになる教ヘ 伊吹之博 京鹿子 201206  
春近き川の流れを掬ひけり 天野美登里 やぶれ傘 201206  
お汁粉の小豆を掬ふ春隣 天野美登里 やぶれ傘 201206  
針山に糸つけし針春隣 安藤久美子 やぶれ傘 201206  
春近し子犬譲るとビラのあり 久世孝雄 やぶれ傘 201206  
瞼うすくれなゐに春隣かな 岩岡中正 ホトトギス 201207  
わが窓に富士けふも見え春隣 北崎展江 くりから 201209  
ティーバッグ糸で操る春隣 林昭太郎 あまねく 201210  
春隣君が隣にゐるリフト 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301  
天上の父に会ひませ春隣 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301 悼 岩井靖様
まとひ来し伊豆の明るさ春隣 稲畑汀子 ホトトギス 201301  
ハンバーグ一日目より春隣 稲畑廣太郎 ホトトギス 201302  
枯れ芝に目立つ雑草春近し 丸山酔宵子 かさね 201207  
幾たびも仰ぐ夕空春近し 安立公彦 春燈 201303  
春近し飛び立ちさうな鳩サブレ 川崎真樹子 春燈 201303  
木の肌はどれも年寄春近し 山田六甲 六花 201303  
春近し日差に土の割れ目かな 長崎桂子 あを 201303  
春近き空の色なり道を掃く 柴田佐知子 201303  
大鯉の堆朱ぼかしや春隣 延広禎一 201303  
夫と聞く手術説明春隣 斉藤裕子 あを 201303  
ミシン目のひとつ飛びをる春隣 篠田純子 あを 201303  
春近しひとつ見つけたふきのとう 廣瀬将也 201304  
その中に鵤声張り春近し 石垣幸子 雨月 201304  
せせらぎの音軽やかや春近し 前川美智子 末黒野 201304  
鴉鳴く声ののびやか春隣 伊藤純子 201304  
石棺に日差のとどく春隣 西岡啓子 春燈 201304  
おんぼろの靴磨きけり春隣 中島芳郎 201304  
河童絵の我鬼のサインや春隣 中島陽華 201304  
風紋の波なす砂丘春隣 瀬戸悠 風土 201304  
土佐堀のたゆたふ水も春隣 大橋晄 雨月 201304  
荒鋤の土の光沢春隣 岸本久栄 雨月 201304  
山容に夕明り添ひ春隣 宮平静子 雨月 201304  
たまさかに褒められてをり春隣 三輪慶子 ぐろっけ 201304  
友情に国の壁なし春隣 丸田信宏 京鹿子 201304  
川底の魚影姦めく春隣 中野久雄 末黒野 201304  
おはじきに朱色ひとすぢ春隣 栗原公子 201304  
裏側が気掛りな壁春隣 北上正枝 201304  
食扶持を押し戴いて春隣 だいじみどり 201304  
水底に日ざしゆらめく春隣 松田明子 201304  
過去さらり未来ゆつくり春隣 鈴鹿百合子 猫贔屓 201305  
杉戸絵の犬愛らしや春隣 長濱順子 201305  
雨意の雲朝富士に垂れ春隣 木下ふみ子 馬醉木 201305  
はんなりと老いすすむ日や春隣 上野進 春燈 201305  
干し竿に親子のジーンズ春隣 丸井巴水 京鹿子 201305  
春隣違ひ楽しむ異国にて 伊吹之博 京鹿子 201305  
春隣ドクター髭をそり落とす 伊吹之博 京鹿子 201305  
点と線が痣をなしをる春隣 瀬川公馨 201305  
ほのと生る匂が闇に春隣 中野京子 201305  
すとんとは沈まぬ夕日春隣 岡崎伸 201305  
児らの声今日は弾みて春隣り 古林田鶴子 ぐろっけ 201305  
買ひたさに戻る古書肆春隣 水野範子 ぐろっけ 201305  
居酒屋に座布団干され春隣 向江醇子 ぐろっけ 201305  
ぼんやりに夢中になつて春隣 市川伊團次 六花 201305  
流れ藻を拾ふ渚や春隣 安斎久英 末黒野 201305  
常磐木の日のきらめきや春隣 岩上行雄 末黒野 201305  
トンネルに磯の香りや春隣 太田良一 末黒野 201305  
春近し赤く大きな月の出て 村田武 やぶれ傘 201306  
星むすぶ線もうたかた春隣 橋本くに彦 ホトトギス 201306  
親と子と子と子と子の親春隣 中居由美 船団 201306  
春隣音楽室のモップ棒 早瀬淳一 船団 201306  
カントリー流るるパン屋春隣 渡邊孝彦 やぶれ傘 201306  
鍛帳のゆつたり上がる春隣り 久世孝雄 やぶれ傘 201306  
町寺で写経・コーラス春隣り 吉田和子 ぐろっけ 201307  
明るさは春近きこと告げてをり 稲畑汀子 ホトトギス 201401  
三世代生活待ち侘ぶ春隣 田中貞雄 ろんど 201401  
富士晴れて全き姿春隣 稲畑汀子 ホトトギス 201402  
春隣歯科に整形外科通ひ 稲畑汀子 ホトトギス 201402
死ぬときは死ぬがようそろ春隣 竹貫示虹 京鹿子 201402  
知らぬ子と絵本見ている春隣 山本みち子 201403  
筋力つくメニュー眩しき春隣 松崎雨休 風土 201403  
祈るよに待つCT結果春隣 斉藤裕子 あを 201403  
理屈ぽく抒情語るな春近し 小島昭夫 春燈 201403  
柴又に飴切る音や春近し 塩田博久 風土 201403  
病して御蔭様増ゆ春隣 斉藤裕子 あを 201403  
国宝は古色にあらず春隣 山田六甲 六花 201403  
鉄瓶の蓋はねてゐる春隣 丑久保勲 やぶれ傘 201403  
語り合ふやうに雲ゆく春隣 松井志津子 201404  
体内に海を思へり春隣 常田希望 201404  
神苑に鶏の遊べる春隣 川端俊雄 火星 201404  
春隣鉢の水仙日々目立ち 筒井八重子 六花 201404  
春隣小町通りに人の群れ 仙田孝子 風土 201404  
春隣光集めて爪アート 宮崎左智子 201404  
春隣すこやか願ひ歌ふ会 長崎桂子 あを 201404  
春隣あけぼの色に透く卵 多田文子 201404  
春近し秘仏薬師のお山にも 内藤静 風土 201404  
春近し森の芯より水の音 清水節子 馬醉木 201404  
老の字の飛んでいけいけ春近し 松本秀子 201404  
蓮田水微動だにせず春隣 原田しずえ 万象 201404  
冷凍庫に鯛焼眠る春隣 藤田素子 火星 201404  
終ひからぺージめくりて春隣 小峯綾子 風土 201404  
いつまでも手話のお別れ春隣 永田圭子 末黒野 201404  
わが影のいよよ小さし春隣 西川春子 春燈 201404  
文机に届く日差しや春隣 金森教子 雨月 201404  
噴出の影地に踊る春隣 藤岡紫水 京鹿子 201404  
化石の木化石の水に春近む 佐藤喜孝 あを 201404  
さらさらの赤子のお尻春近し 羽賀恭子 201404  
さみどりに茹づるめかぶや春隣 齋藤泰子 春燈 201404  
一病を得ての自由や春隣 田中信行 201404  
猪の畑掘り返す春隣 白石正躬 やぶれ傘 201405  
石庭の園児等の声春近し 堺昌子 末黒野 201405  
うすぎぬのやうなる日差し春隣 田賀楳恵 万象 201405  
京菓子の七彩賞でむ春隣 播磨武子 雨月 201405  
春隣大地に融けるごと睡る 紅谷芙美江 万象 201405  
春隣控へ目にある竹箒 宮川みね子 風土 201405  
春近し魚かげはしる潮溜り 宮城勉 万象 201405  
春近き泥を立てたるどぢやうかな 城孝子 火星 201405  
絵手紙の莟はみ出す春隣 近藤ともひろ ろんど 201405  
陽だまりに寝そべる猫や春隣 粟倉昌子 201405  
すつぽんの首を伸ばせり春近く 大坪景章 万象 201405  
白き日の舗道に跳ねて春隣 コ田千鶴子 馬醉木 201405  
まち針の色さまざまや春隣 堺昌子 末黒野 201405  
愛蔵書そろそろ処分春隣 渡辺和夫 ろんど 201405  
交番に道をたづねる春隣 岡田香緒里 やぶれ傘 201406  
九谷碗の抹茶一服春隣 有賀昌子 やぶれ傘 201406  
とりどりの四股名の幟春隣 伊藤希眸 京鹿子 201406  
人の智慧借りる智慧あり春隣 松田都青 京鹿子 201406  
春近き湖の色はた山の色 竹内喜代子 雨月 201406  
浪音に色と香をつけ春隣 橋本くに彦 ホトトギス 201406  
粒あんの最中のように春隣 中原幸子 船団 201406  
夜回りの拍子木のおと春隣 中山純子 万象 201406  
若衆の木遣を習ひ春隣 高橋明 末黒野 201406  
遠き日の味噌炊く匂ひ春隣 吉田カイ 万象 201406  
山頂は強風麓春隣 稲畑廣太郎 ホトトギス 201501  
富士右に左に峠春隣 稲畑汀子 ホトトギス 201501  
刻々と明けゆく熱海春隣 稲畑汀子 ホトトギス 201501  
千本の鳥居くぐりて春近し 岡本尚子 風土 201501 春隣→ 8

2020年2月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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