春浅し 4      58句

春浅き麒麟の空の飛行雲    三好達治

春浅し  早春

作品
作者
掲載誌
掲載年月
瀬戸黒を包む両の手春浅き 石本百合子 馬醉木 202004
春浅し白波の立つ駿河湾 山咲和雄 末黒野 202005
春浅しつい口遊む早春賦 高木邦雄 末黒野 202005
鐘撞いて僧の下りくる春浅し 黒滝志麻子 末黒野 202005
倒し置く空の徳利や春浅し 谷口一献 六花 202005
春浅し何か積み込む貨物船 瀬島洒望 やぶれ傘 202005
噴き上ぐる水のためらひ春浅き 和田慈子 末黒野 202005
春浅し青磁香炉のたたずまひ 磯野青之里 六花 202006
未だ風に変化球あり春浅し 宮本幸子 京鹿子 202006
春浅し何時取れるのか夫の杖 本郷美代子 やぶれ傘 202006
寄生木の毬際立たす春浅し 中川のぼる 202006
春浅き聖堂に脱ぐ旅の帽 島玲子 風土 202006
ぬかるみに轍の続く春浅し 光成敏子 202006
口で割る駅弁の箸春浅し 和田啓 末黒野 202007
春浅し渋民村の古オルガン 犬嶋テル子 京鹿子 202008
乗り換へて二輌の電車春浅し 遠山のり子 202010
春浅し肌に傷ある鯉ゆらぐ 善野行 聖五月 202010
春浅し風は刃となりゆける 稲畑廣太郎 ホトトギス 202102
春浅く波白く空淡きかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202102
春浅し壁より壁へ日の移り 森なほ子 あを 202104
少年の雑談手話にて春浅し 篠田大佳 あを 202104
春浅し全豪オープン無観客 赤座典子 あを 202104
春浅しもみあげだけにある白髪 小山よる やぶれ傘 202105
萎ゆる足励まし歩く春浅き 松本ゆきえ 春燈 202105
春浅き客三人の路線バス 鈴木石花 風土 202105
春浅し匂ひ変はらぬ父母の家 奥田茶々 風土 202105
春浅きコリア庭園石榴の木 堺昌子 末黒野 202105
春浅し防空壕を隠す宮 太田良一 末黒野 202105
鳥影の行き交ふ樹間春浅し 熊谷成子 202105
春浅し自粛慣れしたわび住まい 中川のぼる 202105
春浅し芸には師弟てふ縁 和田華凛 ホトトギス 202106
春浅し自ら決める負の尺度 中西厚子 202106
春浅し亀は甲羅の向きを変へ 笹村政子 六花 202106
夫の居ぬ吾が誕生日春浅し 志方章子 六花 202106
春浅き土手でついばむ群れ雀 石塚清文 やぶれ傘 202108
春浅し都市モノクロに暮れてゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
鵺塚に魂を鎮めて春浅し 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
春浅し屏風だたみの予定表 能村研三 202204
追伸の一言重し春浅し 植村蘇星 京鹿子 202204
世代交代盛者必衰春浅し 赤座典子 あを 202204
春浅き校庭にまたつむじ風 大崎紀夫 やぶれ傘 202205
春浅き家鴨の小屋の前に人 大島英昭 やぶれ傘 202205
春浅き明けの明星屋根の横 白石正躬 やぶれ傘 202205
春浅し砥石濡らして刃研ぐ 佐藤千恵 京鹿子 202205
春浅き若狭の雪の横なぐり 南うみを 風土 202205
一礼に過ぐる野仏春浅し 土井三乙 風土 202205
出来たての鯛焼き尾から春浅し 神山市実 やぶれ傘 202206
古書店の『小學ヌリヱ』春浅し 倉澤節子 やぶれ傘 202206
気に入りの靴下に穴春浅し 三浦信行 202206
石亀の首に投げ銭春浅し 鈴木容子 202206
春浅し空と解け合ふ水平線 加藤静江 末黒野 202206
日溜りの群るる羊や春浅き 宮元陽子 末黒野 202206
躓いて作るたんこぶ春浅し 新倉ゆき江 末黒野 202206
サツシ屋のひび割れの指春浅し 森由佳 末黒野 202206
風折れの小枝に蕾春浅し 山田佳乃 ホトトギス 202207
春浅し繕ひ物に待針を 畑田久美子 202210
春浅の芝に来てゐる番鳥 岡村尚子 202211
海風に山風重ね春浅し 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
春浅し1→

 

2023年2月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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