花菖蒲 6     91句

白菖蒲  花菖蒲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
人寄せて羽音沈めて花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201706
絵図のごと烏城称へし花菖蒲 鈴鹿仁 京鹿子 201707
船頭の美声棹さす花菖蒲 大石誠 201707
花菖蒲フランスパンを太刀持ちす 丸井巴水 京鹿子 201709
年輪をほどくかに揺れ花菖蒲 高木晶子 京鹿子 201709
いにしへの風はこの色花菖蒲 笹村政子 六花 201709
花菖蒲水のやうなる風の音 笹村政子 六花 201709
花菖蒲深紫は伊勢系と 内海保子 万象 201709
愁ひ持つやうにむらさき花菖蒲 上辻蒼人 風土 201709
花菖蒲城址の風のやや粗く 松本三千夫 末黒野 201709
明日雨の予報出てをり花菖蒲 黒滝志麻子 末黒野 201709
競ひなし江戸肥後系の花菖蒲 安斎久英 末黒野 201709
崖裾の沼の昏さや花菖蒲 森清堯 末黒野 201709
彩りや朝日に映ゆる花菖蒲 吉田きみえ 末黒野 201709
たつぷりとある夕暮や花菖蒲 岸洋子 201709
濃むらさき濡れて立ちをり花菖蒲 吉澤恵美子 春燈 201709
気位のゆるぎなきかな花菖蒲 小嶋恵美 春燈 201709
囲みたる水の束縛花菖蒲 湯川雅 ホトトギス 201710
花菖蒲いとらうたげに萎みけり 升田ヤス子 六花 201710
駅頭の標や鉢の花菖蒲 森清堯 末黒野 201710
夕さりの色の淋しき花菖蒲 落合由季女 雨月 201802
花菖蒲館は年尾の世界かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
太宰府に偲ぶ悌花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
花菖蒲円周率は五桁まで 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
紫はカメラ目線や花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
シャッターの音に震へて花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
根元から大きく風の花菖蒲 今井肖子 ホトトギス 201807
家ごとに三歩の橋や花菖蒲 森田節子 風土 201808
ひとところ川幅うめて花菖蒲 亀卦川菊枝 末黒野 201808
船頭の水棹の軽し花菖蒲 西村渾 201809
紫に濃淡ありて花菖蒲 大橋晄 雨月 201809
花菖蒲江戸伊勢肥後と競ふかな 大橋晄 雨月 201809
花菖蒲神の命の白さかな 竹下陶子 ホトトギス 201811
白の好き紫さらに花菖蒲 吉田順子 201908
照り降りの忙しきひと日花菖蒲 望月晴美 201908
久方の友とゆるゆる花菖蒲 長崎桂子 あを 201908
日の闌けて風に彩散る花菖蒲 大川暉美 末黒野 201909
白無垢の映る水面や花菖蒲 松橋輝子 末黒野 201909
夫の父の晩年の世話花菖蒲 井上正子 春燈 201909
城山の影の被さる花菖蒲 藤原明美 201910
腹見せてよぎる旅客機花菖蒲 瀬島洒望 やぶれ傘 201910
また少し雨意ある風や花菖蒲 天野美登里 やぶれ傘 201910
醤油蔵匂ふ小路の花菖蒲 田中臥石 末黒野 201910
水音の小刻み瑠璃の花菖蒲 森清信子 末黒野 201910
むらさきの色の豊かに花菖蒲 宮内とし子 201910
野花菖蒲穹に蕾を引き絞る 宇都宮敦子 琴引鳥 202002
しづけさを水に映して花菖蒲 礒貝尚孝 黄落 202003
さらさらと印南川の花菖蒲 延川五十昭 六花 202007
花茎摘み美のふたたびや花菖蒲 七郎衛門吉保 あを 202007
花菖蒲水辺にうすき影おとす 吉澤恵美子 春燈 202008
観音へつづくこの道花菖蒲 吉澤恵美子 春燈 202008
天人の衣むらさき花菖蒲 鈴木鳳来 春燈 202008
花菖蒲秘めし絞りを解きけり 森清信子 露の堂 202008
水口の音ちよろちよろと花菖蒲 山本久枝 やぶれ傘 202009
挨拶のごと頭垂れ花菖蒲 小林廣志 末黒野 202009
花菖蒲八ヶ岳麓より絵はがき来 本田武 やぶれ傘 202009
二の丸の雨に静もる花菖蒲 山田閏子 ホトトギス 202011
紫のひと色ならず花菖蒲 山田閏子 ホトトギス 202011
花菖蒲雨の過客でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202106
ひと処水の光れる花菖蒲 藤生不二男 六花 202108
蕾解く心ひとつに花菖蒲 頓所友枝 202109
花菖蒲八つ橋沈むかもしれぬ 有賀昌子 やぶれ傘 202109
妣好む紫しぼり花菖蒲 平野秀子 末黒野 202109
花菖蒲影の静もる水面かな 笹村政子 六花 202109
水盤に余白のありて花菖蒲 藤生不二男 六花 202109
源氏絵巻の美女の名負うて花菖蒲 菊池ひろ子 202109
傘傾ぐ狭き木道花菖蒲 大西由美子 春燈 202110
花菖蒲ことに白きが際立てり 田中嘉信 春燈 202110
つくばひに添ひつつ開く花菖蒲 小菅澄重 春燈 202110
ひとところ冥き流れや花菖蒲 竹内久子 京鹿子 202201
一水もて彩頒ちけり花菖蒲 松本三千夫 薫風 202205
古池に風新しく花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
花菖蒲画布に描ける風の色 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
花菖蒲雨粒溜めて暮れ残る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
雨音に羽音消されて花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
花菖蒲水惑星の片隅に 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
長首に一輪さされ花菖蒲 秋山信行 やぶれ傘 202208
雨上がり凛と江ちたる花菖蒲 村手雅子 202208
花菖蒲名を競いあう雨上り 伊藤昌枝 202209
花菖蒲をとこ結びを解くやうに 和田照海 京鹿子 202209
暮れなづむ雨に潤ふ花菖蒲 秋山蔦 春燈 202209
花菖蒲ひらく朝や小糠雨 北野節子 末黒野 202209
花菖蒲これほど深き色となる 増成栗人 202209
休日の朝や明るき花菖蒲 中貞子 202209
花菖蒲剪らるる時の武者震ひ 井上静子 202209
江戸と肥後分かつ八橋花菖蒲 岡野里子 末黒野 202210
をみなごの挿頭にもがな花菖蒲 大多和明彦 202210
紫は日にも濡れ色花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 202306
花菖蒲白と紫競はざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202306
花菖蒲愛でるは人のみにあらず 稲畑廣太郎 ホトトギス 202306
曇天に色解けゆく花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 202306
花菖蒲→ 1

 

2023年7月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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