花菖蒲      184句

風呂敷をほどいたやうな花菖蒲   星野恒彦   麥秋

菖蒲  花菖蒲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
青畳を摩りおり花菖蒲はたしかに 廣嶋美恵子 船団 199811  
パソコンは嫌だ毛筆花菖蒲 近藤熹治 船団 199811  
花菖蒲渓を埋めて過疎の村 稲岡長 ホトトギス 199812  
花菖蒲の白は恋人募集中 菊池和子 京鹿子 199901  
紫の心に白の花菖蒲 稲畑汀子 ホトトギス 199906  
花菖蒲化粧崩れの帯を解く 保坂加津夫 いろり 199906  
雨を避け雨を見てゐる花菖蒲 稲畑汀子 ホトトギス 199906 滝谷花菖蒲園くつろぎの旅
花菖蒲いつも笑つて伐られ役 中原道夫 銀化 199907  
水はほかの色を映さず花菖蒲 鷹羽狩行 199907  
花菖蒲風と折り合ひつけて撮る 金子つとむ 俳句通信 199908  
何もせで梯子してみる花菖蒲 松沢久子 いろり 199908  
たこ焼きの釣銭で買ふ花菖蒲 保坂加津夫 いろり 199908  
八ツ橋を渡る子犬や花菖蒲 山田京子 俳句通信 199908  
花菖蒲撮るや水面の影までも 金子つとむ 俳句通信 199908  
花菖蒲風に戯れゐたりけり 増田とみゑ 俳句通信 199908  
花菖蒲古墳をめぐり二つ三つ 有賀たもつ 遠嶺 199908  
目覚めゆく花しつとりと花菖蒲 大塚洋子 酸漿 199908  
白川郷花菖蒲よく咲くころぞ 阿部ひろし 酸漿 199908  
楼門へ小さき反り橋花菖蒲 深川知子 俳句通信 199908  
水の洩る花瓶買はされ花菖蒲 保坂加津夫 いろり 199908  
みたされぬことひとつあり花菖蒲 大平保子 いろり 199908  
よき風を得て城山の花菖蒲 館林志津子 俳句通信 199909  
花菖蒲自販機で買ふ釣りの券 藤村美津子 春耕 199910  
曇りのち雨の予報の花菖蒲 大東由美子 火星 199910  
揺れ易き風難き風花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 200006  
ほどけゆく源氏絵巻や花菖蒲 稲畑汀子 ホトトギス 200006  
花菖蒲水の昏さをさかしまに 保坂加津夫 いろり 200007  
木道は湿りがちなり花菖蒲 内藤八重 俳句通信 200007  
花菖蒲活けて気配り出来る場所 松沢久子 いろり 200007  
明日開く夢のふくらみ花菖蒲 小島とよ子 新樹光 200007  
花菖蒲水の落してありにけり 保坂加津夫 いろり 200008  
素通りのさうは行かない花菖蒲 松沢久子 いろり 200008  
遣水のとどまる池の花菖蒲 中野菊子 春耕 200009  
青銅の露坐仏在す花菖蒲 石田邦子 遠嶺 200009  
へらへらの大方は花菖蒲なり 伊藤格 200009  
待ちぼうけさせられてゐる花菖蒲 保坂加津夫 いろり 200009  
水染めて舞ひ立たんとす花菖蒲 清水明子 遠嶺 200009  
高きより見て花菖蒲撮る水辺 渡邊牢晴 雨月 200009  
献体の壁塗りこめて花菖蒲 阿辺一葉 海程 200009  
花莟には雨滴とどめず花菖蒲 矢島久栄 200009  
水琴の音静もりて花菖蒲 大村真佐子 遠嶺 200010  
花菖蒲一輪そよぐ風の筋 内山和江 奧嶺 200010  
栄転も左遷も昔花菖蒲 苑田ひろまさ 200105  
花菖蒲より一枚の案内状 稲畑汀子 ホトトギス 200106  
ポスターの先づは屈きぬ花菖蒲 稲畑汀子 ホトトギス 200106  
刀箪笥遺る書院や花菖蒲 大曽根育代 遠嶺 200107  
花菖蒲見ゆる仏間となりゐたり 山本潤子 いろり 200107  
頭を上げて龜甲羅干す花菖蒲 高橋ふじ 酸漿 200108  
花菖蒲江戸美人てふたたずまい 芝宮須磨子 あを 200108  
花菖蒲足の弱さを知らされて 松沢久子 いろり 200108  
長屋門の門川うづむ花菖蒲 渋谷照代 200109  
花菖蒲ぽつぽつ咲いて近寄れず 松沢久子 いろり 200109  
花菖蒲もう一度とは云はざりき 松沢久子 いろり 200109  
花菖蒲佇む人と揺れてをり 岩田育左右 遠嶺 200109  
人去れば木霊あそぶ花菖蒲 石田邦子 祭笛 200109  
閉ざされし回廊風の花菖蒲 大曽根育代 遠嶺 200109  
花菖蒲庭の垣根の高からず 永岡セツ 酸漿 200110  
巫女の手に雨の匂ひの花菖蒲 阿久津都子 春耕 200110  
山国の少しおくれて花菖蒲 寺田善樹 風土 200110  
走り根の土へもどりぬ花菖蒲 山田六甲 六花 200206  
改修に空を拡げて花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 200206  
花菖蒲山より雨の毛越寺 菅原修子 春耕 200206  
島長は源氏の裔や花菖蒲 山口順子 200208  
花菖蒲見てをり故郷異にして 辻のぶ子 雲の峰 200208  
棚田いま行きかふ人や花菖蒲 菊地英雄 酸漿 200208  
花菖蒲の色のあやなす斎宮址 谷口ふみ子 雨月 200208  
紫は優位なる彩花菖蒲 塩川雄三 築港 200208 滝谷菖蒲園
湧水の絶えることなく花菖蒲 須賀敏子 あを 200808  
一棹にぐいと近づく花菖蒲 鈴木多枝子 あを 200810  
雨空に溶け込んでゆく花菖蒲 森山のりこ あを 200909  
水際を白に染めたる花菖蒲 嘉住きよ美 末黒野 201004  
共にゐることの安らぎ花菖蒲 鴨下昭 201007  
城跡に花菖蒲咲く一眺め 阿部ひろし 酸漿 201007  
列正し未だ蕾や花菖蒲 阿部ひろし 酸漿 201007  
花菖蒲爪紅と言ひ花白し 阿部ひろし 酸漿 201007  
花菖蒲紬娘はまだ咲かず 阿部ひろし 酸漿 201007  
花菖蒲五三の雪の明るさよ 阿部ひろし 酸漿 201007  
花菖蒲おきつしらなみ咲きそめし 阿部ひろし 酸漿 201007  
己が科(しな)池に写して花菖蒲 北尾章郎 201008  
料亭の紙燭に浮かぶ花菖蒲 松田とよ子 201008  
花菖蒲活け甲冑の華やぎぬ 城戸緑 末黒野 201008  
無造作に活けてしみじみ花菖蒲 大松一枝 201008  
百選の墨たまはりぬ花菖蒲 神蔵器 風土 201008  
雨しづく蕊の重たき花菖蒲 荒井書子 馬醉木 201008  
水楢の木の間明るし花菖蒲 夏目満子 酸漿 201009  
唇弁は笑ひ上戸に花菖蒲 川井秀夫 ろんど 201009  
滲ませて雨色に描く花菖蒲 沼崎千枝 末黒野 201009  
絵の中のひと色招き花菖蒲 黒澤登美枝 201009  
由布を背に和名ゆかしき花菖蒲 清水佑実子 201009  
花菖蒲風に清濁ありにけり 冨松寛子 201009  
手のひらを開くがごとし花菖蒲 坂本幸子 酸漿 201009  
花は垂れ背丈はすくと花菖蒲 梅田秀子 酸漿 201009  
水音より昏れてゆくなり花菖蒲 川崎かずえ ろんど 201009  
濃く淡く互ひに目立つ花菖蒲 米山喜久子 201009  
王朝の和歌守展や花菖蒲 橋添やよひ 風土 201009  
さはりなき言の葉返す花菖蒲 小瀧洋子 ろんど 201009  
一枚は花菖蒲なり千枚田 山崎真義 201009  
花菖蒲開けつぱなしで出で来たる 城孝子 火星 201010  
花菖蒲巡り朱塗りの膳につく 長節子 201010  
雲厚き空へほぐるる花菖蒲 松下信子 万象 201010  
池尻の水音たたず花菖蒲 森清信子 末黒野 201010  
山雨絹の如くにとざす花菖蒲 竹下陶子 ホトトギス 201011  
雨似合ふ水辺の似合ふ花菖蒲 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
人ごゑの三々五々や花菖蒲 神蔵器 風土 201107  
落書はそつと机に花菖蒲 吉弘恭子 あを 201107  
花菖蒲余震の揺れに箸置きて 鴨下昭 201107  
古代てふ江戸てふむらさき花菖蒲 田中佐知子 風土 201108  
県花観る人の混雑花菖蒲 長崎桂子 あを 201108  
花菖蒲峡にひとつの生水端しょうずばた 松岡和子 201108  
凛として水面に映えし花菖蒲 小野喬樹 馬醉木 201108  
花菖蒲賜ばり仏間に暫し坐す 大橋晄 雨月 201108  
花菖蒲まつさらの色ひろげけり 楠原幹子 201108  
花菖蒲いま盛りなり休耕田 北尾章郎 201108  
命名は男の美学花菖蒲 阪本哲弘 201108  
嬰のかほ既に整ひ花菖蒲 山口ひろよ 201108  
天上の音楽こぼれ花菖蒲 神蔵器 風土 201108  
むらさきは業平の色花菖蒲 林いづみ 風土 201108  
花菖蒲白のプライド輝きぬ 堀百合子 201109  
嫁つ子の舟の着きたり花菖蒲 山田春生 万象 201109  
山陰となりしまま暮れ花菖蒲 渡邊孝彦 やぶれ傘 201110  
花菖蒲昭和名残のポンプ井戸 大村かし子 万象 201110  
浮世絵の女振りむく花菖蒲 三浦澄江 ぐろっけ 201110  
ほがらかな風の集まる花菖蒲 小林正史 201110  
助六の世の色うつし花菖蒲 コ田千鶴子 花の翼 201111  
花菖蒲今日が見頃といふ出会ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201206  
花菖蒲一株はなれて咲きにけり 松本信子 かさね 201208  
花菖蒲穢れぬ姿園に映え 菊地崇之 かさね 201208  
花菖蒲水に溶けこむ花の色 吉田博行 かさね 201208  
糸の雨蛇の目さされて花菖蒲 吉田啓悟 かさね 201208  
浮世絵の美人のごとき花菖蒲 青木英林 かさね 201208  
雨あとの色鮮やかに花菖蒲 安藤虎酔 かさね 201208  
公園の緑を背に花菖蒲 吉田博行 かさね 201208  
一茎の支ふる矜恃花菖蒲 野坂民子 馬醉木 201209  
縮緬の重さだらうか花菖蒲 宇都宮敦子 201209  
花菖蒲撮られ詠まれて描かれて 田伏博子 ろんど 201209  
花菖蒲活けて背負はす一升餅 山口キミコ 九十九島 201209  
写生会どの画用紙も花菖蒲 三橋早苗 ぐろっけ 201209  
かはたれや生絹びかりの花菖蒲 藤井明子 馬醉木 201209  
これ以上なき福耳や花菖蒲 甕秀麿 201209  
雨雲の下りくる早さ花菖蒲 高倉和子 201209  
足元のせまき八橋花菖蒲 丑久保勲 やぶれ傘 201210  
花菖蒲手作りの旗客招く 福田かよ子 ぐろっけ 201210  
母と子に賑はふ池や花菖蒲 岡本ヨシエ 末黒野 201210  
ゆるやかに人流れゆく花菖蒲 岡本ヨシエ 末黒野 201210  
花菖蒲三分や堀切との曇る 酒井秀郎 返り花 201211  
色と彩競ひあふとも花菖蒲 嶋田一歩 ホトトギス 201211  
降る雨の水面に消ゆる花菖蒲 齋藤朋子 やぶれ傘 201211  
天上ヘアリアのやうに花菖蒲 岩岡中正 ホトトギス 201211  
一面といふ満開や花菖蒲 嶋田一歩 ホトトギス 201211  
一茎に支ふる矜恃花菖蒲 野坂民子 馬醉木 201301  
花菖蒲夜は古墳の闇が抱く 原友子 201302  
句仇のなきはさみしき花菖蒲 中江月鈴子 201305  
花菖蒲紫がちの寺苑かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306  
紫は白従へて花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201306  
綿飴に顔うずめる子花菖蒲 斉藤裕子 あを 201307  
花菖蒲恋のいろはの滲み出す 福永尚子 ろんど 201309  
たいそうな名をもらひけり花菖蒲 松田明子 201310  
花菖蒲祖母の面影神宮苑 伊吹之博 京鹿子 201310  
花菖蒲見舟にちるや小座布団 佐藤喜仙 かさね 201310  
花菖蒲影にも風の離れざり 金子野生 京鹿子 201310  
風の日は力を抜けり花菖蒲 金子野生 京鹿子 201310  
谷間や田の一枚に花菖蒲 福永幸子 末黒野 201310  
風に揺れ雨に弾ける花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403  
雨粒の重さ諾ふ花菖蒲 久染康子 201407  
花菖蒲己をただすごと立てり 本多俊子 201408  
花菖蒲活けて老舗の蔵座敷 井口淳子 201408  
ざつくりと剪つてくれたる花菖蒲 内海良太 万象 201408  
咲き満ちて雅の池の花菖蒲 秦和子 201408  
雨に映え揺るる湖畔の花菖蒲 西田史郎 201408  
決断を迫られてをり花菖蒲 橋添やよひ 風土 201409  
暁光や袱紗びらきの花菖蒲 藤原照子 201409  
花菖蒲水辺の匂ひ迫り来る 高橋照子 雨月 201409  
花菖蒲終りは己抱きしめ 伊藤照枝 201409  
夕暮れて紫消ゆる花菖蒲 大橋淳一 雨月 201409  
風そよぐ水辺の詩情花菖蒲 桂敦子 201409  
筆先を水にうすめむ花菖蒲 笹村政子 六花 201409  
おほぶりの花よりゆるる花菖蒲 笹村政子 六花 201409  
元録の妍を競ひて花菖蒲 石川寿夫 ろんど 201409  
花菖蒲剪りおかれたる橋の濡れ 平居澪子 六花 201410  
花菖蒲敗者のほこり秘めし沼 野村鞆枝 京鹿子 201410  
花菖蒲疾く闇下りぬ濃紫 平居澪子 六花 201410  
名刹の箒目すがし花菖蒲 野村鞆枝 京鹿子 201410  
紫より暮るる山田の花菖蒲 岡野里子 末黒野 201410  
もたれあふことなく揺れて花菖蒲 松田明子 201412  

 

2015年5月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。