花菖蒲 4       100句   (含む 菖蒲園・菖蒲田)

こんこんと水は流れて花菖蒲    臼田亜浪

白菖蒲  花菖蒲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
湿原地野花菖蒲に金網柵 勝野薫 ぐろっけ 200809
菖蒲田に注げる水の音かろし 青木政江 酸漿 200809
花菖蒲迎への舟の近づきぬ 鈴木多枝子 あを 200809
どの顔も風を楽しむ花菖蒲 鈴木多枝子 あを 200809
閉づること考へぬ反り花菖蒲 湯川雅 ホトトギス 200810
菖蒲園丹塗の橋を娼たち 山形悦子 万象 200810
田舟行く水の細みち花菖蒲 高橋スミ子 万象 200810
大輪に彩を競へる花菖蒲 北村香朗 京鹿子 200810
臨終の母の涙や花菖蒲 新宅待春 炎環 200810
花菖蒲咲き文学の立ち上る 竹下陶子 ホトトギス 200811
花菖蒲垂れて耳順といふことば 岩岡中正 ホトトギス 200811
花菖蒲むらさき句帖まくれなゐ 岩岡中正 ホトトギス 200811
見わたせば幾万本の花菖蒲 大内恵 酸漿 200812
ゆらぎをり初笑てふ花菖蒲 大内恵 酸漿 200812
傘で突く天守の高さ花菖蒲 北島和奘 風土 200901
花菖蒲死後の景色を見にゆかむ 白数康弘 火星 200905
菖蒲田の上の墓山雨降れり 白数康弘 火星 200905
遠く来て婆は婆連れ菖蒲園 白数康弘 火星 200905
菖蒲園巡りて誰も足濡るる 白数康弘 火星 200905
曇天に微笑み返し花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 200906
黄と白は丈を競はず花菖蒲 稲畑廣太郎 ホトトギス 200906
花菖蒲めぐりし化粧くづれけり 山尾玉藻 火星 200906
菖蒲園伊勢も薩摩もありにけり 長田曄子 火星 200906
菖蒲咲けり風吹き抜くる通し土間 水原春郎 馬醉木 200908
菖蒲田に向かふ女の画帳かな 笠井清佑 200908
来年の地を余し咲く菖蒲かな 黒澤登美枝 200908
舫ひ舟もやひをほどく菖蒲の夜 高橋泰子 200908
黄菖蒲や十家に学ぶ文机 小澤克己 遠嶺 200908
切つ先の空へ空へと菖蒲かな 岩下芳子 200908
黄菖蒲の溝川にそふ占ひ屋 高松由利子 火星 200908
一望の棚田一点菖蒲咲く 飯田角子 酸漿 200908
黄菖蒲にのしかかりきしやぶからし 佐藤喜孝 あを 200908
菖蒲咲き紫色の風まとふ 林和子 200909
黄昏に白き風立つ菖蒲園 西面和子 200909
柿葺の茶室人なし菖蒲咲く 奈佐幸子 200909
菖蒲田の雨はむらさき十二橋 秋場貞枝 春燈 200909
田の隅の訪ねて小さき菖蒲園 葦原葭切 春燈 200909
粗壁に沿へる菖蒲の梅雨入かな 岩井ひろこ 火星 200909
雨空に溶け込んでゆく花菖蒲 森山のりこ あを 200909
八つ橋や蕾も多き菖蒲園 田中よしとも 酸漿 200909
菖蒲園木道ふらつくハイヒール 北川光子 ぐろっけ 200910
遣り水のたどりつきたる菖蒲の芽 山本耀子 火星 201001
水際を白に染めたる花菖蒲 嘉住きよ美 末黒野 201004
菖蒲田の空気紛れでありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201006
花菖蒲活けて背負はす一升餅 山口キミコ 201007
共にゐることの安らぎ花菖蒲 鴨下昭 201007
花菖蒲爪紅と言ひ花白し 阿部ひろし 酸漿 201007
花菖蒲紬娘はまだ咲かず 阿部ひろし 酸漿 201007
列正し未だ蕾や花菖蒲 阿部ひろし 酸漿 201007
花菖蒲おきつしらなみ咲きそめし 阿部ひろし 酸漿 201007
花菖蒲五三の雪の明るさよ 阿部ひろし 酸漿 201007
城跡に花菖蒲咲く一眺め 阿部ひろし 酸漿 201007
菖蒲園蘆あをあをと一ところ 阿部ひろし 酸漿 201007
菖蒲田池どくだみ咲かせ島一つ 阿部ひろし 酸漿 201007
雨しづく蕊の重たき花菖蒲 荒井書子 馬醉木 201008
花菖蒲活け甲冑の華やぎぬ 城戸緑 末黒野 201008
百選の墨たまはりぬ花菖蒲 神蔵器 風土 201008
菖蒲園名札は源氏物語 高橋大三 ぐろっけ 201008
無造作に活けてしみじみ花菖蒲 大松一枝 201009
料亭の紙燭に浮かぶ花菖蒲 松田とよ子 201009
己がしな池に写して花菖蒲 北尾章郎 201009
一枚は花菖蒲なり千枚田 山崎真義 201009
花菖蒲風に清濁ありにけり 冨松寛子 201009
濃く淡く互ひに目立つ花菖蒲 米山喜久子 201009
絵の中のひと色招き花菖蒲 黒澤登美枝 201009
由布を背に和名ゆかしき花菖蒲 清水佑実子 201009
滲ませて雨色に描く花菖蒲 沼崎千枝 末黒野 201009
王朝の和歌守展や花菖蒲 橋添やよひ 風土 201009
さはりなき言の葉返す花菖蒲 小瀧洋子 ろんど 201009
手のひらを開くがごとし花菖蒲 坂本幸子 酸奬 201009
水楢の木の間明るし花菖蒲 夏目満子 酸奬 201009
花は垂れ背丈はすくと花菖蒲 梅田秀子 酸奬 201009
八つ橋や温泉宿夕べの菖蒲園 北尾章郎 201009
新空港の湖に音する菖蒲園 鴨下昭 201009
花ごとの名札たしかめ菖蒲園 米山喜久子 201009
老鴬の声の導く菖蒲園 米山喜久子 201009
のつそりと廻る水車や菖蒲園 黒澤登美枝 201009
菖蒲園花つむ人の紅だすき 大里快子 酸奬 201009
菖蒲田の敷きわら乾ぶ日差しかな 奥田温子 やぶれ傘 201009
菖蒲田に光琳偲ぶ橋のあり 坂本幸子 酸奬 201009
菖蒲田のかすり姿や花摘女 梅田秀子 酸奬 201009
菅笠の菖蒲田に揺れ花摘女 大里快子 酸奬 201009
菖蒲田のほとりに古き釣瓶井戸 大里快子 酸奬 201009
池尻の水音たたず花菖蒲 森清信子 末黒野 201010
花菖蒲巡り朱塗りの膳につく 長節子 201010
雲厚き空へほぐるる花菖蒲 松下信子 万象 201010
花菖蒲開けつぱなしで出で来たる 城孝子 火星 201010
米搗かぬ水車の軋む菖蒲園 鈴木一三 末黒野 201010
山雨絹の如くにとざす花菖蒲 竹下陶子 ホトトギス 201011
武家やしき跡の沢なり菖蒲園 浅井青陽子 ホトトギス 201011
絵巻物に紛るるここち菖蒲園 渡井佳代子 201011
雨似合ふ水辺の似合ふ花菖蒲 稲畑汀子 ホトトギス 201106
花菖蒲余震の揺れに箸置きて 鴨下昭 201107
人ごゑの三々五々や花菖蒲 神蔵器 風土 201107
花菖蒲峡にひとつの生水端しょうずばた 松岡和子 201108
命名は男の美学花菖蒲 阪本哲弘 201108
花菖蒲いま盛りなり休耕田 北尾章郎 201108
落書はそつと机に花菖蒲 吉弘恭子 あを 201107
凛として水面に映えし花菖蒲 小野喬樹 馬醉木 201108
天上の音楽こぼれ花菖蒲 神蔵器 風土 201108
花菖蒲→ 5      

 

2021年6月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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