18  182句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
萩は実に今も水汲む車井戸 岩永みはる 追伸 202003
萩こぼれ仏説いよよ確かなる 沼田巴字 京鹿子 202008
白萩のこぼるるままにある家居 稲畑汀子 ホトトギス 202009
白萩に家居楽しむ心あり 稲畑汀子 ホトトギス 202009
会一つ済めば家居の萩の庭 稲畑汀子 ホトトギス 202009
萩揺れて羽音散らしてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010
群萩のすがりこころを束ねられ 能村研三 202010
ほろほろと萩ほろほろと零れけり 森岡正作 202010
あともどりできぬ歳月萩の風 森清信子 末黒野 202011
しだれ萩桂郎・明史・器亡し 岩木茂 風土 202011
住み古りて両手に余る萩括る 鈴木和江 202011
萩くくる一句一首に一休み 鈴鹿呂仁 京鹿子 202011
乾かざる萩の下露鬼城の忌 増成栗人 202011
生垣の隅に咲きたる萩の花 西谷恵美子 春燈 202011
家々にこぼるる萩や坂の町 西本花音 春燈 202011
水際に散りて美し萩の花 山田六甲 六花 202011
俳系の百年きざむ萩の道 鈴鹿呂仁 京鹿子 202011
萩乱る三連休を一括り 鈴鹿呂仁 京鹿子 202011
萩咲けり巨岩垣根の垂れ仰ぐ 松本鷹根 京鹿子 202011
萩刈つて明日よりの日々疑はず 内藤静 風土 202011
丹後に多き式部の塚や萩・芒 浜福惠 風土 202011
まぶしさは淋しさに似て萩の白 熊川暁子 202011
括り紐ぷつんと萩を放ちけり 兵藤惠 201911
もの思ふことの多かり乱れ萩 矢野美沙子 201911
一叢は地に触るるほど萩の風 森田節子 風土 202012
咲き満ちて夕日に萩の立ち上がり 柿沼盟子 風土 202012
八十路なる五情薄らぎ萩の風 長尾タイ 末黒野 202012
無人駅一輪挿しのこぼれ萩 高木邦雄 末黒野 202012
縦横に狭庭占めたり萩の花 伊藤由良 末黒野 202012
さやさやと萩の花なり磴に散る 大坂正 末黒野 202012
地を拭ふやうに揺れをり乱れ萩 宮之原隆雄 末黒野 202012
あけぼのの水より明くる野萩かな 藤生不二男 六花 202012
咲き満ちて参道狭し萩の寺 平居澪子 六花 202012
水際にやさしき萩の鶴林寺 浜田久美子 六花 202012
将棋指す音の響けり萩の寺 浜田久美子 六花 202012
高舘や義経堂のこぼれ萩 延川五十昭 六花 202012
笑ってみても悲しみ残る萩は実に 塩貝朱千 京鹿子 202101
告白をせずに別るる山の萩 西村白杼 京鹿子 202101
萩あかり透けゆく先に水の詩 菊池和子 京鹿子 202101
萩真白神の水音へ耳澄ます 本郷公子 京鹿子 202101
白萩の白に紅足す余生かな 本郷公子 京鹿子 202101
江戸の風呼びゐる萩の花洞かな 小林陽子 202101
白萩が風にもまれてをりにけり 白石正躬 やぶれ傘 202101
白萩に日の移りけり西の門 笹村政子 六花 202101
行きずりの萩の主を見てみたし 志方章子 六花 202101
萩の花弁天池に溺れゐし 平居澪子 六花 202101
白萩のこぼれる小路中尊寺 延川笙子 六花 202101
みちのくや小さき駅舎のこぼれ萩 延川五十昭 六花 202101
萩の花に埋もれ庚申様の塚 湯本正友 やぶれ傘 202101
次の間は何も置かずに萩芒 星野椿 ホトトギス 202102
萩の戸の雨の鎌倉小路かな 岡野里子 末黒野 202102
名刹の閑寂深し萩の雨 加藤静江 末黒野 202102
白萩を隙なく咲かす古刹かな 加藤静江 末黒野 202102
みなぎりたる余禄の余命萩枯れて 木下晃 末黒野 202102
門くぐり萩の迎へる文学館 村田敦子 末黒野 202102
萩・芒良寛の書もそよぐなり 角野良生 202102
こぼれ敷く白萩浄土ありにけり 湖東紀子 ホトトギス 202103
石塀に免るる紅やこぼれ萩 杉山くみ子 末黒野 202103
括られず刈られぬ萩に雨の音 山内宏子 202103
枯萩や水音もまた枯れてをり 水田むつみ ホトトギス 202104
枯萩を刈り春秋をたたむ庭 水田むつみ ホトトギス 202104
白萩の明るき路地や風連れて 荒井貞子 末黒野 202104
夕方の風の通ひ路乱れ萩 佐藤喬風 末黒野 202104
風もまた仏の差配萩こぼる 沼田巴字 京鹿子 202109
菩提寺へ餡餅供へ萩若葉 小池桃代 末黒野 202109
一陣の風吹き渡る萩の花 稲畑汀子 ホトトギス 202109
杖持ちて庭に出て見る萩の花 稲畑汀子 ホトトギス 202109
一歩二歩戻り立ち寄る白萩に 稲畑汀子 ホトトギス 202109
白萩の咲いてゐる日の二三人 稲畑汀子 ホトトギス 202109
白萩の辺りともかく掃除して 稲畑汀子 ホトトギス 202109
杖持ちて一歩一歩や萩の花 稲畑汀子 ホトトギス 202109
白萩のこぼるる辺り引返す 稲畑汀子 ホトトギス 202109
萩の戸を押せば羽音の響き合ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202109
乱れ萩風が均してゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202109
括りても括りても萩抗へり 能村研三 202110
白萩のこぼるるままに客を待つ 稲畑汀子 ホトトギス 202110
二礼二拍手白き萩より揺れはじむ 塩貝朱千 京鹿子 202110
風の萩衣ずれに似てひとりの午後 塩貝朱千 京鹿子 202110
みだれ萩揺らぐこころの奥に咲く 中里よし子 春燈 202110
紅萩の盛りを知つてゐる羽音 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
白萩の気儘に足をとられけり 江森悦子 202111
ミスト降る萩のトンネル通り抜け 杉山弥生 末黒野 202111
朝からの風をさまらぬ萩の花 廣瀬正雄 やぶれ傘 202111
括るには惜しき白萩ほつりほつり 木多芙美子 春燈 202111
紅萩の風にこぼるる崩し文字 鈴鹿呂仁 京鹿子 202111
神に問ふもみづる萩の初心かな 鈴鹿呂仁 京鹿子 202111
巫女に問ふ二言三言萩吉事よごと 鈴鹿呂仁 京鹿子 202111
恋の句に付かず離れず萩の蝶 鈴鹿呂仁 京鹿子 202111
萩こぼる吐息をひとつ拾ふ蝶 鈴鹿呂仁 京鹿子 202111
童話絵のあはあは萩の咲き初むる 塩貝朱千 京鹿子 202111
萩の花雨の雫が連打する 楠本和弘 202112
萩括りわが来し方も括りけり 武田巨子 春燈 202112
やはらかき声のひびきや萩活けて 関道子 春燈 202112
白萩や夕風の棲む法の庭 森清堯 末黒野 202112
ありふるる朝の挨拶こぼれ萩 森清堯 末黒野 202112
石段の萩触れ往けり袈裟の裾 伊藤美緒 末黒野 202112
白毫寺萩のうねりや浄土坂 出利葉孝 202112
舟小屋にさざ波寄せて萩の風 浜崎喜美子 202112
会ひたくも会へぬ日つづき萩を刈る 溝越教子 春燈 202201
杖の音に遅れ鈴の音萩の花 六車佳奈 風土 202201
東屋へ飛石伝ひ萩つたひ 岡野塁子 末黒野 202201
姫垣を越えて真白きこぼれ萩 石黒興平 末黒野 202201
糠雨にしだれて萩の葎かな 大坂正 末黒野 202201
散り初むる萩に重たし通り雨 伊藤美緒 末黒野 202201
古墳へは立入禁止萩の花 小林清子 末黒野 202201
老の手にあまりある萩刈りにけり 伊藤由良 末黒野 202201
萩刈りし後の空間ぽつかりと 伊藤由良 末黒野 202201
参道の左右に萩の花こぼれ 秋山信行 やぶれ傘 202201
親子猫横切る先に萩みだれ 有賀昌子 やぶれ傘 202201
枯れ萩の傾れ慎しむ神の苑 松本鷹相 京鹿子 202201
自らの思ひに疲れ萩こぼる 直江裕子 京鹿子 202201
萩揺るる命の接ぎ穂あるやうに 山中志津子 京鹿子 202201
雨催ふ萩の乱れを先ぶれに 鷺山珀眉 京鹿子 202201
振り向けば支へられをり白の萩 西村白杼 京鹿子 202201
ひと目ぼれ胸中うねる萩あらし 西村白杼 京鹿子 202201
紅萩の奔放な揺れモダンジャズ 菊池和子 京鹿子 202201
萩咲かせ地球は探す呼吸法 菊池和子 京鹿子 202201
百選の心音掬ふ萩の風 菊池和子 京鹿子 202201
ゆびきりの記憶は風に萩の辻 岡温子 京鹿子 202201
萩月夜うどんの湯気のなつかしき 鈴木崇 202201
刈られたる萩にも風の通ひけり 笹村政子 六花 202201
触るる度こぼれて萩の盛りなる 湖東紀子 ホトトギス 202202
引き潮の如き歳月こぼれ萩 湖東紀子 ホトトギス 202202
虚子館へ続きし庭や萩白し 山田閏子 ホトトギス 202202
枯色を帯びて名残の萩となる 今橋眞理子 ホトトギス 202202
萩の花我が自転軸乱れおり 楠本和弘 202202
作務衣着て小粋に萩の主かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202209
萩の宿をんな主は七代目 稲畑廣太郎 ホトトギス 202209
若萩や鎌倉店に京女 伊藤鴉 末黒野 202209
咲き誇る萩に一湾隠れけり 山田六甲 六花 202209
萩散りて万華鏡めく水面かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
散る前の萩の湿りを知りてをり 能村研三 202210
萩括りわが来し方も括りけり 武田巨子 春燈 202212
やはらかき声のひびきや萩活けて 関道子 春燈 202212
白萩や来ぬ明け方の通り雨 黒滝志麻子 末黒野 202211
萩蝶の二頭に宿る公家遊び 鈴木呂仁 京鹿子 202211
巫女に問ひ風にも問うて萩のこと 鈴木呂仁 京鹿子 202211
萩むらに恋の一句を夜の宮 鈴木呂仁 京鹿子 202211
禰宜さんに尋ねる吉事萩月夜 鈴木呂仁 京鹿子 202211
肩寄せて生きる生かな萩白し 沼田巴字 京鹿子 202211
野萩叢つい抱き起したくなりぬ 千田百里 202212
善女など真つ平御免萩くくる 宮井知英 202212
山門を潜れば浄土萩白し 日高孝 202212
星沈みゆく函嶺や乱れ萩 田中臥石 末黒野 202212
一途とは疎ましきことも萩の月 伊藤希眸 京鹿子 202212
萩こぼる遣らずの雨の夕間暮れ 山崎妙子 京鹿子 202212
微笑みに子細隠されこぼれ萩 森清堯 末黒野 202301
癌告知受けて妻泣く乱れ萩 田中臥石 末黒野 202301
萩刈りて風の行方の失せにけり 大内由紀 末黒野 202301
白萩や小波のごとく闇に揺れ 秋山文子 末黒野 202301
野の径の風にうなづき萩こぼる 西計郎 末黒野 202301
方丈の茅葺き屋根やしだれ萩 廣部尚美 末黒野 202301
表裏なき風は一重や萩真白 村田あを衣 京鹿子 202301
紅小萩小さき約束小声にて 村田あを衣 京鹿子 202301
萩揺るるルビふるごとく秋の蝶 村田あを衣 京鹿子 202301
風よ風萩の本音を聞かせてよ 山中志津子 京鹿子 202301
たまゆらの萩蝶濁音を持たず 鷺山珀眉 京鹿子 202301
風あらば風と遊びぬ残り萩 西村白杼 京鹿子 202301
紅萩の奔放にゆれ愛される 菊池和子 京鹿子 202301
萩明り母の縫ひ目の細やかに 本郷公子 京鹿子 202301
師の文の清き流れや萩月夜 寺岡直美 京鹿子 202301
余熱まだ隠し持ってる紅の萩 杉井真由美 京鹿子 202301
地ずり萩鼻緒に残す記憶かな 杉井真由美 京鹿子 202301
萩白しフリフリ襟の友が逝く 荒木加代子 京鹿子 202301
白萩や雲ひとつ無き法華山 廣畑育子 六花 202301
萩の古寺歩す虚子の句碑子規の句碑 山田佳乃 ホトトギス 202302
白萩の白を磨ぎたる雨雫 山田佳乃 ホトトギス 202302
風つづり初めし枝先萩の花 今橋眞理子 ホトトギス 202302
白といふ華やぎ零し萩の風 池乗恵美子 末黒野 202302
久し振りの棹売りの声萩を刈る 岩上行雄 末黒野 202302
萩の戸を押すより汀子回顧展 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
甃淋しがらせずこぼれ萩 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
館の戸を押す紅萩を零しつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
庭の黙萩の主の逝きしより 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
俳磚を見に来よ萩の風となり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
図らずも供華となりたる館の萩 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
萩咲いて館に回顧の人の黙 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
露涼し萩のこぼるる頃思ふ 鈴鹿野風呂 京鹿子 202308
名水のまろみ汲み上ぐ萩の宮 小藤真由美 202309
風抱けば斜め飛びもし萩の蝶 塩貝朱千 京鹿子 202310
朝まだき母は御萩の餡を炊く 山田六甲 六花 202310
鮎塚や一群れの萩囲みをり 延川笙子 六花 202310
萩→ 1

 

2023年10月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。