月下美人 2      100句

月下美人膾になつて了ひけり    阿波野青畝

仙人掌  サボテン  覇王樹  月下美人

作品
作者
掲載誌
掲載年月
月下美人あるじ只今入院中 堀内一郎 あを 200409
月下美人密書ほどくを待つに似て 都筑智子 200410
月下美人小鉢に浮かべ稚祝ふ 朝妻力 雲の峰 200410
月下美人心あるかに揺るるかな 滝川あい子 雨月 200410
月下美人揺れて密かに何告ぐる 滝川あい子 雨月 200410
雀蛾の月下美人を偵察に 松崎鉄之介 200410
扉を閉めて月下美人と別れけり 松崎鉄之介 200410
心眼もて月下美人にまみゆなり 村越化石 200410
丑三つ時月下美人と戯れり 松崎鉄之介 200411
闇の中月下美人をさし出され 中野京子 200411
「晶子百首」月下美人の一世かな 平田紀美子 風土 200411
月下美人夜のしじまの通り過ぐ 施まさ子 風土 200411
月下美人の鎌首蕾怪しかり 城間芙美子 対岸 200412
強風に月下美人の首折らる 長瀬節子 ぐろっけ 200412
月下美人の白こそ燃ゆる色ならん 望月晴美 200501
蕩然と月下美人のリカーの中 大橋敦子 雨月 200502
花白し月下美人に夕べ来て 長沼紫紅 200509
宇宙塵月下美人に降り注ぐ 高橋将夫 200510
一風呂浴び月下美人と会ひにけり 松崎鉄之介 200511
月天心月下美人の香にみてり 松崎鉄之介 200511
天に月地上に月下美人かな 松崎鉄之介 200511
咲ききつて月下美人の震へをり 飯田角子 酸漿 200511
深き闇月下美人の花開く 小林幸子 酸漿 200512
月下美人咲きをはりたり露明り 早崎泰江 あを 200512
秋の夜や月下美人に気押さるる 東亜未 あを 200601
人寄せて月下美人の宵となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200607
咲ききれば月下美人は忘れられ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200608
月下美人さげて深夜の来訪者 村田とくみ ぐろっけ 200609
女六十月下美人の名もて咲く 高根照子 200610
午前四時月下美人に余香あり 松崎鉄之介 200610
咲き満ちて月下美人の香の濃しや 岡本直子 雨月 200610
早起きに月下美人の凋みをり 岡本直子 雨月 200610
寝そびれて月下美人に痺れゐる 菅谷たけし 200611
人寄せぬ気魄に月下美人咲く 滝川あい子 雨月 200611
月下美人嫌ふごと背を向け合へり 松崎鉄之介 200612
月下美人雄蘂わあわあとりかこむ 竹貫示虹 京鹿子 200707
燃えつきる月下美人の香に酔へり 松井のぶ 200708
コンビニは明るすぎるや月下美人 遠藤 実 あを 200708
月下美人咲きそむも月細きかな 松崎鉄之介 200710
月下美人に新のパジャマを着て会へり 松崎鉄之介 200710
撮らんとして月下美人を弄ぶ 松崎鉄之介 200710
寝落ちゆく月下美人の香の中に 松崎鉄之介 200710
一つ咲きて月下美人の淋しげに 松崎鉄之介 200710
月下美人訪ね来る人なかりけり 松崎鉄之介 200710
目覚めたり月下美人の残り香に 八木岡博江 酸漿 200710
束の間の月下美人の香に酔へり 木暮剛平 万象 200711
風一夜月下美人を苛めり 松崎鉄之介 200711
一つ咲く月下美人の媚びるがごと 松崎鉄之介 200711
萼開き月下美人の笑ふがごと 松崎鉄之介 200711
腰下ろし月下美人に別れ告ぐ 松崎鉄之介 200711
丹田の無意識月下美人咲く 中島陽華 200711
月下美人ひらく間際の睡魔かな 窪田粧子 馬醉木 200711
月下美人遅れしひとつ花開く 鈴木幾子 酸漿 200711
闇を従へ馥郁と月下美人 小澤純子 200712
月下美人押し開かれて八重咲めく 松崎鉄之介 200712
旧き家に月下美人の一夜の香 中川すみ子 200802
よべ咲きし月下美人と気づくまで 稲畑汀子 ホトトギス 200806
月下美人一つが咲いて月の色 竹内悦子 200808
月下美人を前に病む友看取る友 村越化石 200809
戸を開くるに月下美人に見据ゑらる 松崎鉄之介 200810
低く咲く月下美人の吾を見上ぐ 松崎鉄之介 200810
月下美人開きて月も軒の端に 松崎鉄之介 200810
月下美人咲きそめてより月夜なる 松崎鉄之介 200810
月下美人今宵は咲くと誘はれて 松尾緑富 ホトトギス 200811
月下美人一と風呂浴びて見に行くと 松尾緑富 ホトトギス 200811
月下美人咲き始めたと声かかり 松尾緑富 ホトトギス 200811
ほころびし月下美人や月高し 植村公女 炎環 200811
月下美人時を納めて終りけり 植村公女 炎環 200811
闇の中月下美人の矜恃かな 滝川あい子 雨月 200811
月下美人雷雨の中も咲き揃ふ 松崎鉄之介 200811
林火忌に詠まざる月下美人咲く 松崎鉄之介 200811
月下美人十二個咲きて綺羅星めく 松崎鉄之介 200811
月下美人万朶と咲きて祭めく 松崎鉄之介 200811
立待月月下美人も咲き出でぬ 松崎鉄之介 200811
月下美人咲き初むかをり満ちにけり 有賀昌子 やぶれ傘 200811
香りもて闇押しひろげ月下美人 小澤純子 200812
月下美人観入りて日付替りけり 加藤季代 万象 200812
月下美人月に迎へて明近し 滝川あい子 雨月 200902
誘はれて月下美人を訪ねけり 横井博行 万象 200905
月下美人閉づや息の根絶えるごと 入澤正 春燈 200908
刻々とゆつくりひらく月下美人 伊藤敬子 200909
たまゆらの白絹がさね月下美人 伊藤敬子 200909
闇に咲き闇に了りし月下美人 伊藤敬子 200909
甘き香の一夜の花の月下美人 伊藤敬子 200909
大いなる愁ひのうつは月下美人 伊藤敬子 200909
口伝へに広まり月下美人かな 堀志皋 火星 200910
月下美人と寝惜しみのブランデー 菅谷たけし 200909
皇帝のさびしき寝床月下美人 佐藤午後 炎環 200910
真夜中の月下美人の吐息かな 黒滝志麻子 末黒野 200911
月下美人自縛解かれて香の満ちぬ 川口襄 遠嶺 200911
外に出でよ月下美人の花の数 渡辺方子 万象 200911
とろけ行く宴のあとの月下美人 鳳蛮華 200911
母思へば月下美人のまた咲きて 日山輝喜 200912
月下美人灯下はなやぎ香を放つ 小平恒子 酸漿 200912
月下美人待ちて宴となりし夜半 小野澤ゆたか 200912
妻の留守月下美人と更けにけり 山本康夫 201001
月下美人咲くのを忘れ早寝する 土井蛉夏 ぐろっけ 201001
月下美人見にゆくシャワー使ひけり 蘭定かず子 火星 201008
月下美人ひとの息とは濁りたる 鳥居おさむ ろんど 201008
月下美人→ 3      

 

2021年6月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。