蒲の穂絮    47句

天をとび樋の水をゆく蒲の絮   飯田蛇笏

  蒲の穂絮

作品
作者
掲載誌
掲載年月
蒲の穂を剪りたる夜の穂絮かな 竹内悦子 199901
蒲の絮一番翔ちに誇りあり 丸山海道 海道全句集 199910
ふんばつて蒲の穂絮の飛び合へる 田畑幸子 火星 200002
寝違ひに旅ははじまり蒲の絮 井上菜摘子 京鹿子 200002
蒲の穂のややに曲りて絮を吹く 江木紀子 雨月 200112
蒲の絮飛んで朱泥の急須かな 中島陽華 200112
村をさの古墳に蒲の穂絮飛ぶ 三浦てる 風土 200202
瓢々と水無し川に蒲の絮 勝野薫 ぐろっけ 200202
沖空へ発つ掌中の蒲の絮 小野恵美子 馬醉木 200212
蒲の絮とんでしまひし摂津かな 石脇みはる 200212
風に乗る蒲の穂絮の行方かな 北島美都里 200302
潮先にとびつく蒲の穂絮かな 水野恒彦 200312
蒲の絮飛び立つ風のありにけり 石平周蛙 対岸 200401
蒲の絮とぶ日和なり壺坂寺 吉田康子 火星 200412
蒲の根は水中にあり穂絮とぶ 竹内弘子 あを 200501
飛ぶ前の蒲の穂絮の塊りぬ 佐川あけみ 対岸 200501
次の雨近づいてゐる蒲の絮 飯塚ゑ子 火星 200601
蒲の絮ただよふ河岸の木の間かな 原田しずえ 万象 200601
蒲の絮飛び発つ風に出逢ひけり 宇田喜美栄 200608
蒲の絮とぶを背にレポーター 山尾玉藻 火星 200611
浄水の放流蒲の絮も翔く 品川鈴子 ぐろっけ 200708
絮吹いて蒲の力の失せにけり 丸尾和子 雨月 200801
蒲の穂絮遠野に風の音すなり 湯浅夏以 遠嶺 200803
雲晴れて蒲の穂絮の飛ぶ日かな 岡田史女 末黒野 201001
口能登の蒲の穂絮の太かりき 疋田華子 万象 201101
蒲の絮大黒様のまぼろし過ぐ 丹生をだまき 京鹿子 201101
川わたる狐の雨や蒲の絮 梶浦玲良子 六花 201101
蒲の絮入江の窪へふりにけり 飯塚ゑ子 火星 201202
蒲の穂のつんつん穂絮いつ開く 大橋晄 雨月 201211
瀬音浴び蒲の穂絮の白さかな 羽賀恭子 201212
墓域出るナップザックに蒲の絮 相沢有理子 風土 201311
風の間穂絮つき初む蒲の原 赤座典子 あを 201311
蒲の絮やはらかうして芯のあり 辻美奈子 201501
隠沼の空にただよふ蒲の絮 松山直美 火星 201501
口で吹く蒲の穂絮の湧きいづる 笹村政子 六花 201502
蒲の絮ゆらぐ古民家喫茶良し 相沢有理子 風土 201502
八ツ橋の桁のきしみや蒲の絮 菅野日出子 末黒野 201601
傷心を蒲の穂絮の辺に立たす 白神知恵子 春燈 201601
池を背に蒲の穂絮の舞ふ小径 丹羽武正 京鹿子 201602
日に解ける蒲の穂絮や旅ひとり 林八重子 馬醉木 201801
あるなしの風にはじけて蒲の絮 森清堯 末黒野 202001
蒲の穂絮おとぎ話しを風にのせ 柴田靖子 202001
からまりて魂とびぬ蒲の絮 平居澪子 六花 202003
蒲の絮歪になりて枯残る 永田万年青 六花 202004
蒲公英の絮とび計画反故となる 田所節子 202007
石橋に風が来てゐて蒲の絮 住田千代子 六花 202101
ふと飛べる蒲の穂絮や沼平ら 升田ヤス子 六花 202202

2023年10月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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