枇 杷 5   42句

枇杷を食ふ腕あらはに病婦かな   皆吉爽雨   雪解

作品
作者
掲載誌
掲載年月
枇杷熟れて鳥語人語を集めをり 山中志津子 京鹿子 202010
枇杷をむく無骨な指の人生観 杉井真由美 京鹿子 202010
枇杷山の軽業師めく袋掛 里村梨邨 202010
日の匂ふ枇杷の袋を破りけり 住田千代子 六花 202010
枇杷の実や遠き記憶の父をふと 住田千代子 六花 202010
枇杷熟れるむかし少年探偵団 波戸辺のばら 202011
枇杷すするひそかな夜の静けさも 火箱ひろ 202011
枇杷は実となり沼尻の風の音 小林和子 202011
不細工ですが甘い甘い枇杷包む 大日向幸江 あを 202107
鈴生りの小さき枇杷のレモン色 赤座典子 あを 202107
校庭の隅に枇杷熟る孤独あり 松本鷹根 京鹿子 202108
枇杷熟るる二三が六と二四が八 鈴木基之 202109
枇杷熟るる昔農家の屋敷跡 廣瀬雅男 やぶれ傘 202109
枇杷熟れてゐる街川の向う岸 藤井美晴 やぶれ傘 202109
憂さの種吐くごと枇杷の種とばす 小田嶋野笛 末黒野 202109
枇杷の実を採る人もなき廃家かな 平田きみ 末黒野 202109
不揃ひの枇杷こそよけれ弟の荷 光成敏子 202109
枇杷熟るる一湾の波きらめきて 浜福惠 風土 202109
山神さまへ所望申して枇杷を捥ぐ 浜福惠 風土 202109
天然の枇杷の甘さを口々に 浜福惠 風土 202109
コロナ禍の弱気をぷいと枇杷の種 浜福惠 風土 202109
惣兵衛枇杷のむかしを山の時鳥 浜福惠 風土 202109
登らねば会へぬ神さま枇杷熟るる 浅田光代 風土 202109
かぶりつく枇杷のしづくが顎濡らす 伊藤薫 やぶれ傘 202110
枇杷摘みが三脚梯子かつぎゆく 黒澤次郎 やぶれ傘 202110
枇杷の実やふんぞり返る種ばかり 小山寿子 風土 202110
眼下には大和三山枇杷を捥ぐ 松田那羅生 202110
枇杷熟れて見てますと札ガラス窓 岡野里子 末黒野 202111
早緑の枇杷の角芽は天を衝く 杉本薬王子 風土 202206
当てにする甘さを思ふ枇杷の種 奥田筆子 京鹿子 202208
枇杷の実に色来つつある雫かな 南うみを 風土 202209
みどり子の手の平ほどや枇杷届く 梅津まり子 末黒野 202209
枇杷の生る家の重なる斜面都市 荒井千佐代 202209
枇杷熟れて手漕ぎの舟で渡る島 浜田はるみ 202209
縁側のある家朽ちて枇杷は黄に 倉澤節子 やぶれ傘 202210
お向ひの枇杷の実袋外されて 小巻若菜 やぶれ傘 202210
山じまひするてふ枇杷を賜りぬ 辻美奈子 202210
留守勝ちの門前枇杷のよく熟るる 菊池和子 京鹿子 202211
八方へ枝張る枇杷の花わびし 菅野日出子 末黒野 202302
枇杷の生る家の重なる斜面都市 荒井千佐代 202304
枇杷熟れて山の消息語り初む 稲畑廣太郎 ホトトギス 202306
枇杷畷る君の悌追ひながら 稲畑廣太郎 ホトトギス 202306
枇杷→ 1

 

2023年7月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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