作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
ボストンの黒人たちの厚着かな | 中川二毫子 | 遠嶺 | 199902 |
風を聴くわが独酌の厚着かな | 田中藤穂 | 水瓶座 | 200002 |
余震なほ厚着のままに浅眠り | 品川鈴子 | 船出 | 200104 |
厚着の子つまみしやうな鼻つけて | 柴田佐知子 | 空 | 200305 |
冷まじや苔を厚着の奪衣婆 | 能村研三 | 沖 | 200412 |
天へ梯子昇る棟梁厚着して | 林翔 | 沖 | 200601 |
厚着してずり落ちそうな旅鞄 | 中村みち子 | ぐろっけ | 200603 |
厚着して人は行き交ふ初桜 | 林翔 | 沖 | 200605 |
如月や厚着の脱げぬ肩を揉む | 藤原りくを | 八千草 | 200608 |
厚着毛皮静かな息が生きてゐる | 林翔 | 沖 | 200611 |
鉤鼻のほかは隠れて厚着婆 | 鷹羽狩行 | 狩 | 200701 |
駅のホーム厚着させてるお父さん | 赤座典子 | あを | 200703 |
厚着とも見えぬ老尼や石蕗の花 | 鈴木多枝子 | あを | 200703 |
厚着して日影より入る酒林 | 米澤光子 | 火星 | 200902 |
定席はあみだ寺客の厚着かな | 遠山みち子 | 鴫 | 200903 |
厚着抜け体温計の電子音 | 高木嘉久 | 沖 | 200903 |
厚着とも見えぬ老尼へ春嵐 | 鈴木多枝子 | あを | 200905 |
絵の秘話を語るガイドの厚着して | 吉田和子 | ぐろっけ | 201002 |
厚着して又三郎を躱しけり | 大沼遊魚 | 倭彩 | 201009 |
親知らず抜かるる構へ厚着して | 品川鈴子 | ぐろっけ | 201103 |
厚着の子涙を横に拭ひけり | 柴田佐知子 | 空 | 201103 |
厚着して生者の側のパイプ椅子 | 菅谷たけし | 沖 | 201104 |
水舟に厚着の背中屈め見る | 大西まりゑ | 酸漿 | 201106 |
江戸の墓めぐり厚着の肩重し | 品川鈴子 | ぐろっけ | 201111 |
紫陽花や厚着薄着を繰り返し | 塩田博久 | 風土 | 201210 |
医院への迎へを待てり厚着して | 山本敏子 | ぐろっけ | 201303 |
豆を煮て厚着の母の午後が過ぐ | 柴田佐知子 | 空 | 201401 |
厚着してロボット歩き園児たち | 森下康子 | 璦 | 201404 |
厚着の夫病みてイエスに似てきたる | 白水良子 | 空 | 201406 |
厚着して勉強部屋に閉じ籠もる | 塩路遼 | 璦 | 201501 |
一枚の日向にはづむ厚着の子 | 柴田佐知子 | 空 | 201503 |
厚着して車椅子の子春探し | 松村光典 | やぶれ傘 | 201606 |
治らない厚着癖など春の風 | 池田澄子 | 船団 | 201612 |
抜け道を歓楽街へ厚着人 | 曽根富久恵 | 空 | 201703 |
うぶすなへ戻りて母の春厚着 | 能村研三 | 沖 | 201705 |
厚着妻の受診番号明滅す | 田中臥石 | 末黒野 | 201903 |
うかうかと厚着のままの万愚節 | 岩藤礼子 | やぶれ傘 | 201908 |
どこまでも転がりさうな厚着の子 | 柴田佐知子 | 空 | 202003 |
厚着してゾロゾロ痩せたソクラテス | 堅山道助 | 風土 | 202011 |
厚着して収むる骨や匂ひ無く | 小田嶋野笛 | 末黒野 | 202103 |
厚着して奮ひ立つものなかりけり | 芝田幸惠 | 末黒野 | 202104 |
仮の世の仮の身大事厚着して | 荒井千佐代 | 空 | 202205 |
2022年11月14日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
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