芦の角    56句 (芦の芽・角組む芦)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
湖面いま嶺々を統べたり芦の角 小澤克己 遠嶺 199805
芦の角長さを探り泥拂ふ 石川多歌司 円虹 199905
沈思より言葉ずばりと芦の角 小澤克己 遠嶺 199905
ゴルファーのための渡舟や芦の角 宮城白路 風土 199906
おのづから寄り添ふ芦の角組めば 鷹羽狩行 200003
水面より鋭き言葉芦の角 小澤克己 遠嶺 200004
手漕舟芦の芽吹きを促せり 小川昭江 200004
春秋を巻きて湖畔の芦の角 千原叡子 円虹 200103
ふつふつと新たな闘志芦の角 小澤克己 遠嶺 200103
純白の一岳ありて芦の角 石田邦子 祭笛 200109
秘史の沼自在に伸びし芦の角 伊東友子 海程 200111
渡船場の工事の火花芦の角 岩崎正子 春耕 200205
さきぶれに鷭の声する芦の角 皆川盤水 春耕 200205
角組む芦何か不安や十七才 坂田和嘉子 京鹿子 200205
芦の角波ふくらみて来たりけり 田村文江 春耕 200206
芦の角ほつちやれ鮭の骨の隙 古里蝶次 200206
芦の角岸辺に光る朝の雨 寺田きよし 酸漿 200206
芦の角真鴨の波の来てゐたり 市場基巳 200206
釣人の泥はね乾く芦の角 金子つとむ 春耕 200206
芦の芽や沼尻白き舟舫ひ 吉田三保 200207
風の日は人も尖るよ芦の角 林翔 200305
雨匂ふ雨降る前の芦の角 柴田久子 風土 200307
大琵琶の力となりて芦の角 粟津松彩子 ホトトギス 200307
芦の角産卵の鯉泥とばす 木内徴子 万象 200407
芦の芽や蛙合戦ありし池 関戸文子 酸漿 200504
芦の角沼総立ちの波がしら 篠田たもつ 対岸 200505
天望む青雲の志と芦の角 岩崎憲二 京鹿子 200505
芦の角底に残せし嘘ひとつ 宇都宮滴水 京鹿子 200506
天翔くる夢もありなん芦の角 大石たか 遠嶺 200507
飛行雲交はり芦の角はじけ 高木智 京鹿子 200507
中州焼き角組む芦を焦がしけり 小松敏郎 万象 200509
河口堰要塞めくに芦の角 古田美恵 200604
さざ波に水輪生まるる芦の角 川村紫陽 200806
釣師立つ利根の流れや芦の角 齋藤朋子 やぶれ傘 200806
返信のある筈もなき芦の角 井上信子 200905
水中のみどり鮮やか芦の角 大坪景章 万象 200905
芦の角沼の浮雲よく動く 沼田巴字 京鹿子 201001
打ち寄せ波に伸びする芦の角 鴨下昭 201105
芦の芽に鳰鳥しばし身を寄せぬ 吉村光子 万象 201106
波光ゲのたどりつく辺の芦の角 豊田都峰 京鹿子 201106
発つ鳥の鋭き一と声や芦の角 熊切光子 末黒野 201106
川釣や角組む芦に囲まれて 久保村淑子 万象 201106
おち合うて変る川の名芦の角 落合晃 201107
芦の芽や一樟押して出づる舟 大橋伊佐子 末黒野 201206
水底の澱む錆色芦の角 辻井ミナミ 末黒野 201206
芦の芽へやんややんやの波頭 杉山はつ江 京鹿子 201206
芦の角午後の日重くなりしかな 村田岳洋 ろんど 201406
少年の逞しくあれ芦の角 岩月優美子 201406
十六分音符ひしめく芦の角 上谷昌憲 201604
一文字に一天刺せる芦の角 藤岡紫水 京鹿子 201605
ゆつたりと重ね合ふ波芦芽ぐむ 藤岡紫水 京鹿子 201606
芦の角天丼とカツ丼を食べ 鈴木みのり 201709
湿原に日矢惜しみなし芦の角 吉田順子 201906
芦の角鷺の思案は噴あげて 亀井福恵 京鹿子 202006
川風の時に触れゆく芦の角 廣瀬雅男 やぶれ傘 202105
先んづる言葉を制す芦の角 宇田篤子 京鹿子 202207

 

2023年3月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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