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緋縮緬噛み出す箪笥とはの秋   三橋敏雄   眞神

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
秋待ちて旅の約束果されず 久保田一豊 いろり 200012  
あてもなく秋を拾ひに京の旅 福田みさを いろり 200012  
秋意かな抜苦与楽の水走り 浜明史 風土 200012  
すべり落ちし池塘の中の秋の闇 松崎鉄之介 200012  
一茶句碑に隣るわが句碑秋親し 村越化石 200012  
まっすぐに背筋伸して秋歩く 中野辰子 いろり 200012  
風呂立てて首まで浸かる朝の秋 正木泰子 ぐろっけ 200012  
夫呼びぬ秋のすだれに顔付けて 城孝子 火星 200012  
秋はものの翳濃かりけり水引草 大橋敦子 雨月 200012  
師を置いて帰れず秋の独り通夜 林翔 200012  
香りつつこけし生まるる里の秋 川瀬里江 俳句通信 200012  
この秋を虚子と同齢晴子逝く 松崎鉄之介 200012  
窓に鳴り大理の秋を深む雨 宮津昭彦 200012  
大きな牧大きな空を載せて秋 有働亨 馬醉木 200101  
名水を掬うて総身秋に染む 矢嶋みつ江 遠嶺 200101  
石蹴つてけつて路地ゆく子等の秋 長浜好子 円虹 200101  
牛の糞が乾びてつづく道の秋 岡井省二 200101  
出航のあとの大桟橋の秋 館容子 200101  
秋煌めく一舟に鵜の影法師 千代田葛彦 馬醉木 200101  
見ゆなき先師の墓に詣づ秋 中林京子 雨月 200101  
蒼穹にあふるるものを捥ぎて秋 村上瑪論 銀化 200101  
当駅はただ今秋の売出し中 松山律子 六花 200101  
海鳴りも汀女の句碑も鵜戸の秋 河野絹子 200101  
反古焚きて夫の思ひ出消えし秋 河村八重 円虹 200101  
兵の墓訪ふ日重ねて老の秋 西田円史 円虹 200101  
地平まで悲喜盛る器並べて秋 村上友子 海程 200101  
髪なぶる風にも秋の音きけり 矢嶋みつ江 遠嶺 200101  
秋意湧くコンピューターを止めてより 小澤克己 遠嶺 200101  
小面に対ひて秋の行方かな 林裕子 風土 200101  
海の老人脳裏の馬を励ます秋 金子皆子 海程 200102  
命預ける信あれば今の秋 金子皆子 海程 200102

入院

ビルの三角コーナー秋の進入口 金子皆子 海程 200102  
雨滴一日窓をうつ秋の横顔 金子皆子 海程 200102  
白い秋知らぬポーズも濃き残像 金子皆子 海程 200102  
秋は海を想う梓の花が咲き 金子皆子 海程 200102  
野外ミサ果てしルルドや里の秋 橋本幸子 円虹 200102  
ひとすぢの秋場差し入る石舞台 浅野香澄 京鹿子 200102  
鯛焼き一つ私に秋の窓二つ 金子皆子 海程 200102  
我が秋の中心にある泌尿器科医師群 金子皆子 海程 200102  
水辺より葉ずれの音や蘆の秋 矢嶋英子 遠嶺 200102  
聖日のおのが祈りの澄める秋 岡有志 ぐろっけ 200102  
秋は岬にオレンヂ色のパワーシャベル 金子皆子 海程 200102  
秋韻の草にふれれば透く頁 森央ミモザ 海程 200102  
道草の自然食品店の秋 中林明美 船団 200103  
ヤツホーに応ふヤツホー山の秋 美藤冨美子 京鹿子 200103  
その人が飛び石にゐる風の秋 飯塚ゑ子 火星 200103  
わが杖の大地の秋を突き歩く 粟津松彩子 ホトトギス 200103  
身心に太き首のる芋の秋 岡井省二 200104  
木曾殿の木賊も秋の荒れに就く 岡井省二 200105  
雨意去りし今宵月蝕山の秋 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
装ひてふと袖口に秋匂ふ 河合笑子 あを 200109  
野の花をたむけん心句碑の秋 稲畑汀子 ホトトギス 200109  
眼に力入れさがしても秋はまだ 丸山佳子 京鹿子 200109  
鳶ひとつ深空にありて湖の秋 石田邦子 祭笛 200109  
借りし書に押し花があり白き秋 能村研三 200109  
一握の秋を掴みて亀にがす 鈴鹿仁 京鹿子 200109  
一枚を羽織り秋意とおもひけり 能村登四郎 羽化 200110  
臥すころをふと掠めたる秋意かな 能村登四郎 羽化 200110  
甦る老の血島原の秋に立ち 能村登四郎 羽化 200110  
鹿二頭眼前疾風里に秋 松村美智子 あを 200110  
トンネルに回想断たる旅の秋 大橋敦子 雨月 200110  
秋口までといふ約束のありにけり 能村登四郎 羽化 200110  
野の秋を行くに何聞きそこなひし 岡井省二 200110  
引き潮の勢ひや秋と思ひけり 能村登四郎 羽化 200110  
風は秋スリランカ仏到来し 大橋宵火 雨月 200110  
秋の気に目覚めてここは湖の宿 能村登四郎 羽化 200110 箱根
秋早くこごえる心抱きゐて 能村登四郎 羽化 200110 箱根
秋の句をしるしての筆なよやかに 能村登四郎 羽化 200110 箱根
島原の秋や八十路を生きて触る 能村登四郎 羽化 200110 島原
水の上に秋意はじまる嵐あと 能村登四郎 羽化 200110  
秋から冬へ壁といふ壁くづれ落ち 竹内弘子 あを 200110  
白粥を吹く風秋となりし風 村越化石 200110  
祝はれて老の意識の秋あらた 能村登四郎 羽化 200110  
秋の味旅にして食ぶ朝の粥 能村登四郎 羽化 200110  
五十年一直線に祝ぎの秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 200110 「樟」六百号
風は秋テニスの音もかろやかに 林翔 200110  
合掌の大き屋根屋根稲の秋 池田草曷 雨月 200111  
秋訪ねいつか峠を越えてきし 鎌倉喜久恵 あを 200111  
ああ静か関東平野くまなく秋 早崎泰江 あを 200111  
真新し堅き畳よ今年の秋 加藤君子 火星 200111  
桔槹(きつかう)の重しを天に秋を汲む 新井竜才 銀化 200111  
秋兆す大和や石の道標 中西道子 百鳥 200111  
秋意とふ影に形もついてをる 波多洋子 銀化 200111  
医師ひとり作り滝見て立てる秋 大橋敦子 雨月 200111 草津
搨キけてモンロー歩き猫の秋 石橋翠 いろり 200111  
どの遺書も母上様とある素秋 栗山恵子 雨月 200111  
芭蕉句碑見てや小諸の秋一と日 萩谷幸子 雨月 200111  
禿山装ふべくもなき秋ぞ 中原道夫 銀化 200111  
ふと秋の片鱗示す風ありぬ 桑垣信子 いろり 200111  
鳴き交す鴉も秋意漂はす 斎藤道子 馬醉木 200111  
還らざる子を待つ母の像の秋 栗山恵子 雨月 200111  
その幹を誰とは想ひ出せず秋 大島康弘 銀化 200112  
夏から秋へわたしにらしさなどいらぬ 前原勝郎 船団 200112  
酒樽に詰めたる秋をいつ訪はむ 槐布由子 銀化 200112  
駐在を諭すでる太や野路の秋 駒井でる太 200112  
小さき秋捜しに宿の男下駄 吉野のぶ子 遠嶺 200112  
会釈して山の空気のなごむ秋 竹内美智代 酸漿 200112  
秋意かな太き欅を雨伝ひ 山田天 雨月 200112  
秋もはや天に覆ひを忘れをり 村上瑪論 銀化 200112  
明日また会ふ人に手を振り風の秋 渕上千津 200112 秋 →4

 

2020年10月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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