雑 煮 1      267句

雑煮食うてねむうなりけり勿体な    村上鬼城

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雜煮にて起こされし顏不機嫌な 中原道夫 銀化 199902
雑煮粥生死二本の箸で足る 三浦勲 199902
人参を羽子に象り雑煮椀 能村研三 199902
夫亡きあと京風に焚く雑煮かな 関口昌代 199903
里山を生まれ故郷に雑煮餅 村越化石 199903
椎茸のかめ甲羅干す雑煮椀 柿沼盟子 風土 199904
恒例のお雑煮あてにしてをりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200001
君はなほ春秋に富む雑煮餅 田中藤穂 水瓶座 200002
もの言ひて淋しさ増やす雑煮膳 田中藤穂 水瓶座 200002
伊勢海老の髭のはみ出て雑煮椀 鷹羽狩行 200002
一棟に心寄せ合ひ雑煮餅 村越化石 200003
正月の雑煮の餅を父五切れ 渡辺美知子 200003
八十路の父毎食五ヶの雑煮餅 渡辺美知子 200003
搗立ての終ひの椀の雑煮なり 二瓶洋子 六花 200004
電話にて雑煮の指南新世帯 早川周三 ぐろっけ 200004
雑煮食う野に鳥獣の角力あり 林唯夫 海程 200009
雑煮祝ぐ大吟醸を横に据ゑ 山田六甲 六花 200101
十人に十のふるさと雑煮祝ぐ 後藤房枝 200101
雑煮椀味良くなれと蓋をする 松村美智子 あを 200102
ふるさとの味持たぬ子等雑煮椀 阿部晶子 200103
雑煮椀混沌としてよく笑う 藤田守啓 船団 200103
両の手に雑煮椀持て汁啜る 松村美智子 あを 200103
介助され一口祝ふ雑煮餅 池尻足穂 俳句通信 200103
箸止めてふと亡き夫の雑煮好き 長谷川登美 ぐろっけ 200104
もう一つあるはずなのに雑煮餅 松沢久子 いろり 200104
お雑煮のまったり白味噌花がつお 小川千子 船団 200105
母の手の皺の深しや雑煮椀 小柴しげあき 200106
母よりの雑煮の味を娘につなぐ 川端和子 星月夜 200112
熱々の雑煮揃はぬ家族かな 稲畑汀子 ホトトギス 200201
お雑煮のおかはり育ち盛りかな 稲畑汀子 ホトトギス 200201
湯気ほのとまつはるを置く雑煮箸 鷹羽狩行 200202
大ぶりの海山の幸雑煮椀 中田貞子 200203
雑煮食べ又も二人に戻りけり 鎌田俊雄 いろり 200203
肩寄せて雑煮味見の親子かな 関戸文子 酸漿 200203
雑煮の味ぐらゐ我儘通したき 大牧広 200203
わが代で雑煮祝ひも終りたり 保坂さよ いろり 200203
金箔の金をふはりと雑煮椀 荒川香代 200204
三日とも船場仕立の雑煮かな 宮崎正 ホトトギス 200205
雑煮餅三つと決めし八十路かな 鵜飼紫生 雨月 200205
白寿の母在しめでたき雑煮の座 福盛悦子 雨月 200206
お雑煮の溶けて跡形なかりけり 宮原みさを 花月亭 200208
ひとすぢの川音を入れ雑煮椀 野々村紫 百鳥 200301
鰤雑煮九州男子二言なき 奥名正子 帆船 200303
もう飽きて洋風雑煮とはなんぬ 黒川悦子 円虹 200303
頃合を逃さず切るも雑煮餅 網野茂子 酸漿 200303
二日目は里の雑煮を作りけり 青木政江 酸漿 200303
雑煮餅小振りを所望して元気 達山丁字 200304
丸箸の匂へり仏の雑煮椀 佐原由紀子 200403
ふたり居の四つ煮れば足る雑煮餅 加藤弘一 築港 200403
沈金の濤立ち上る雑煮椀 陣野今日子 風土 200404
柔かく雑煮の工夫老人に 長谷川登美 ぐろっけ 200404
鼎上ぐ師の句もありて雑煮祝ぐ 河内桜人 京鹿子 200404
漆黒の父祖四代の雑煮椀 中島霞 ぐろっけ 200404
雑煮膳白紙に包む檜箸 服部菰舟 雨月 200404
雑煮餅に目分量と言ふ秤 山口奈代 河鹿 200405
夫も吾も実家もう無し雑煮食ぶ 嶋田摩耶子 ホトトギス 200406
雑煮餅心してゆつくりと食ぶ 橘澄男 山景 200408
やはらかに生き熱く生き雑煮餅 林翔 200408
やはらかく生き熱く生き雑煮餅 林翔 200410
辛党の兄が家伝の餡雑煮 品川鈴子 六香 200501
したたかに生き雑煮餅膨らます 鈴鹿仁 京鹿子 200502
雑煮祝ふ夫と二人の広き部屋 川口弘子 築港 200503
お雑煮や母はいつでも具だくさん 小川えいいち 遠嶺 200503
雑煮食ベマリアの像に会ひゆけり 鈴木勢津子 200503
二人子の餅競ひあふ雑煮かな 鈴木美江 雲の峰 200503
一椀の父母に夫にと雑煮祝ぐ 寺島順子 雨月 200504
金婚の雑煮食しをる掛時計 竹内悦子 200504
老たれば小をよしとす雑煮餅 佐藤たもつ 築港 200504
娘夫婦と雑煮を祝ひ夫ご機嫌 禰寝瓶史 京鹿子 200504
お雑煮の餅は一つと聞き直す 信崎和葉 六花 200504
雑煮椀はみ出す海老の眩しかり 森永敏子 河鹿 200504
五十年嫁と言はれて雑煮かな 斎藤和江 帆船 200504
道楽の果て見えはじむ味噌雑煮 中村房枝 六花 200601
健かに生き雑煮餅膨らます 鈴鹿仁 京鹿子 200602
それらしくホテルの雑煮スープ皿 森山のりこ あを 200603
案ずるより易き同居や雑煮椀 矢口さわ 200603
ふる里を恋ふねばねばの雑煮餅 野田梅月 遠嶺 200604
太りたき子も一人ゐて雑煮餅 近藤倫子 ぐろっけ 200604
前世も来世もなしと雑煮かな 村本真由美 遠嶺 200604
我が味の決まりし雑煮幾年ぞ 木村迪子 酸漿 200604
縦横に畳目のある雑煮椀 柴田佐知子 200604
雑煮椀加賀の花麩を散らしけり 小林愛子 万象 200604
腹持ちのあとより堪へ雑煮餅 白石紀子 200604
芳しや粗つ削りの雑煮箸 稲垣いつを 200604
父にきく祖父の話や雑煮食ふ 石川英利 百鳥 200604
雑煮餅蔵に日射しの見えてきし 片岡静子 200604
先人に思ひを致す雑煮かな 東野太美子 ホトトギス 200605
いつまでの天寿か知らず雑煮餅 林翔 馬醉木 200701
経上げて心静けく雑煮椀 大橋晄 雨月 200703
姪が煮てくれし雑煮に涙しぬ 大橋敦子 雨月 200703
雑煮椀母には霰餅浮かせ 横田初美 春燈 200703
ほころびで雑煮を祝ふ顔揃ふ 長崎桂子 あを 200704
足痺れ御屠蘇昆布巻雑煮椀 吉弘恭子 あを 200704
鶏の味濃き雪国の雑煮かな 田中藤穂 あを 200704
白味噌は母の好みし京雑煮 森山のりこ あを 200704
九州の人に嫁ぎし子の雑煮 篠田純子 あを 200704
賑やかに椀不揃ひの雑煮餅 北島和奘 風土 200704
生国の雑煮のきまり語る人 芝宮須磨子 あを 200704
魚沼の餅有難く雑煮椀 森山のりこ あを 200704
夫白虎われは玄武に雑煮餅 東亜未 あを 200704
幾つにします問うて焼き出す雑煮餅 森理和 あを 200704
丸餅はこの地の慣ひ雑煮膳 長崎桂子 あを 200704
丸餅の慣ひ捨て得ぬ雑煮かな 早崎泰江 あを 200704
小さき餅脇役めける雑煮かな 赤座典子 あを 200704
お雑煮の餅こげやすきトースター 竹内弘子 あを 200704
お雑煮や父母のこのみしあはの餅 芝尚子 あを 200704
酒を煮る雑煮の出来る間を惜しみ 鎌倉喜久恵 あを 200704
何時の間の八十歳や雑煮膳 柳生千枝子 火星 200704
何や彼やふたりになりし雑煮かな 堀内一郎 あを 200704
箱膳やほんのり甘き京雑煮 森理和 あを 200704
山のおと海川のおと雑煮椀 佐藤喜孝 あを 200704
雑煮椀越のホテルの客素朴 田中藤穂 あを 200704
雑煮椀ものぐさ太郎おかはりし 定梶じょう あを 200704
雑煮餅明治生まれのこわきこと 篠田純子 あを 200704
雑煮餅大人ばかりの静けさに 数長藤代 200704
日替りで丸と四角の雑煮餅 須賀敏子 あを 200704
国ぶりの白味噌に柚子雑煮餅 鎌倉喜久恵 あを 200704
年々に小ぶりとなりぬ雑煮餅 大和勲 ホトトギス 200706
ねむさうに餅のありたる雑煮かな ことり 六花 200801
お雑煮の出ること承知してよりは 稲畑汀子 ホトトギス 200801
夫婦にて雑煮いただく幸いは 小澤克己 遠嶺 200801
白味噌は家伝の仕立雑煮椀 小川匠太郎 200801
里風に作る雑煮の一人膳 井上玉枝 酸漿 200803
付合の間遠になりし雑煮かな 竹内弘子 あを 200803
生きてこそ生きてゐてこそ雑煮食ふ 村越化石 200803
ゆたかなる海苔の色香や雑煮椀 足立武久 酸漿 200803
仕来たりは生涯変へず京雑煮 岡本一路 京鹿子 200804
喜寿と古稀揃ひて雑煮祝ひけり 田所洋子 雨月 200804
焼あなごふんだんに入れ雑煮かな 和田一 雨月 200804
いつよりの東雑煮の二日かな 山田美恵子 火星 200804
若き日の飢忘れめや雑煮餅 野中啓子 200804
輪島塗に鶴の羽搏く雑煮椀 和田一 雨月 200804
雑煮祝ふ窮地を抜けし椀の艶 高木智 京鹿子 200805
吹く湯気に額を潤ませ雑煮椀 布川直幸 200901
湯気長く曳き運ばるる雑煮椀 鷹羽狩行 200901
雑煮椀継がれ家宝の貌でゐる 鈴鹿仁 京鹿子 200902
塩加減良き仕上がりの鰤雑煮 横田矩子 200903
急ぐなと戒められて雑煮食ぶ 中原敏雄 雨月 200903
だしぬけの客をもてなす雑煮膳 中山静枝 200903
亡き夫の好みを今にわが雑煮 中島伊智子 酸漿 200903
名工を偲ぶ蒔絵や雑煮椀 小澤菜美 200903
凡ながら太く生きむか雑煮食ふ 南光翠峰 馬醉木 200903
家ぬちの一切を措き雑煮椀 水原春郎 馬醉木 200903
焼網の網目正しく雑煮餅 矢口笑子 春燈 200904
加賀塗の内朱に似合ふ京雑煮 坊野貴代美 ぐろっけ 200904
雑煮吹き脱稿終へし安堵感 泉田秋硯 200904
ふるさとの秀衡塗の雑煮椀 小原徳男 遠嶺 200905
残りたる歯をいたはりて雑煮食ぶ 足利徹 はらから 200911
愛込めし雑煮の餅のよく延びる 高橋将夫 201001
人生の粘り大切雑煮餅 大橋敦子 雨月 201002
雑煮椀夫の椀にも吸口を 森山のりこ あを 201002
ひとり身に白味噌仕立て雑煮椀 西垣順子 201003
元旦の味ふるさとの雑煮かな 宮越久子 201003
雑煮椀よくぞ一人の城守り 白澤よし子 馬醉木 201003
黙々と雑煮餅喰む受験の子 早崎泰江 あを 201003
生かされて妻と存らふ雑煮餅 村上克哉 201003
雑煮膳年々歳々味淡し 秋田建三 201003
雑煮祝ふ幼子二人真中にし 大橋晄 雨月 201003
大平の鴟尾に日の差す雑煮椀 田中佐知子 風土 201004
京雑煮世の中丸く具も丸く 桂敦子 201004
並々と生きて雑煮の餅ひとつ 荻野千枝 京鹿子 201004
嫁と祝ぐ姑より継ぎし雑煮椀 菅野蒔子 末黒野 201004
不揃ひのうからの数の雑煮椀 森茉明 京鹿子 201004
独り祝ぐ小餅一つで足る雑煮 荻野千枝 京鹿子 201004
故郷が形になりし雑煮かな 緑川禎男 遠嶺 201005
いくたびも涙腺ゆるぶ雑煮椀 大久保豊 遠嶺 201005
湯治客味噌汁仕立ての雑煮鍋 谷渡末枝 万象 201005
箸置は羽子の形や雑煮膳 國保八江 やぶれ傘 201006
裾ゑ膳のうれしき朝の雑煮かな 小澤徳江 遠嶺 201008
塗椀に雑煮の人参貼りつける ことり 六花 201101
ふる里は博多雑煮と母の声 秋千晴 201101
コーヒーで締む元朝の雑煮膳 田中貞雄 ろんど 201101
故郷は同じ四国や味噌雑煮 中田寿子 ぐろっけ 201102
大まかな塩梅伝はり雑煮椀 福島松子 ぐろっけ 201102
山頂へ休み休みの雑煮腹 中村紘 ぐろっけ 201102
一品は老いの役目の雑煮かな 市川玲子 春燈 201103
吸口は匠の技の雑煮椀 木村茂登子 あを 201103
機内食に雑煮ハワイヘひとつ飛び 高橋泰子 201103
凛として交す挨拶雑煮膳 上甫木伊都子 201103
餅のなき雑煮白寿となられけり 山田暢子 風土 201104
餅@一つ減らしてもらふ雑煮かな 土井三乙 風土 201104
娘と二人祝ふ雑煮の温かし 鈴木とおる 風土 201104
子と共に雑煮で祝ふ年はじめ 池田いつ子 酸漿 201104
在りし日の殊ににぎやか雑煮餅 岡野ひろ子 201104
もてなしの里の訛と雑煮餅 岡野ひろ子 201104
運不運かれこれ言はず雑煮餅 山中宏子 201104
お雑煮に厭きるてとなく七日過ぐ 田中貞雄 ろんど 201201
餡子餅入れし雑煮や讃岐人 沖則文 ぐろっけ 201202
未来図をすこし書替へ雑煮椀 ほんだゆき 馬醉木 201202
入院の夫の座空けて雑煮膳 田代貞枝 201203
江戸風は鴨と小松菜雑煮椀 本郷宗祥 かさね 201203
帰国の児咽喉を通らぬ雑煮餅 林美智 ぐろっけ 201204
家在りていつもの卓の雑煮かな 上野かりん ろんど 201204
白味噌にもどせる雑煮父母遠し 溝内健乃 雨月 201204
骨折に口と箸以て雑煮喰ぶ 林美智 ぐろっけ 201204
生きて世に雑煮拵ふ幾度も 栗原京子 201205
鰤雑煮大降り椀でたまはれり 内海保子 万象選集 201205
子等揃ひ秘蔵のワイン雑煮かな 神田惣介 京鹿子 201205
もう傘寿雑煮の野菜刻みをり 片桐和江 万象選集 201205
父の手の雑煮いただく三が日 青木朋子 201206
坑道を這ひし白寿の雑煮餅 吉村摂護 201208
炉端から雑煮の匂ひしてきたる 山田六甲 六花 201301
鶴の舞ふ塗り椀の湯気雑煮かな 古川千鶴 かさね 201303
ひっそりと百合根二片雑煮食む 赤座典子 あを 201303
腕振るふ婿の雑煮や三世代 森田利和 201303
海山の幸がよりそふ雑煮椀 木村茂登子 あを 201303
恙無く日々過ぎゆけり雑煮餅 早崎泰江 あを 201303
母の忌の三口の雑煮頂きぬ 碇天牛 雨月 201303
八十歳漆も黄ばむ雑煮椀 品川鈴子 ぐろっけ 201303
白味噌を好む雑煮や西育ち 森下康子 201303
白味噌に白餅二つ雑煮椀 高谷栄一 201303
雑念の混じらぬ鄙の雑煮かな 柳川晋 201303
親子三代変はらぬ味の雑煮かな 大文字孝一 春燈 201304
父祖よりの味受継げり雑煮椀 鈴木一三 末黒野 201304
蓋うらに番の鶴や雑煮椀 斉藤マキ子 末黒野 201304
寡婦となり三十余年雑煮餅 臼村喜久代 万象 201304
家族にも順序のありて雑煮椀 伊吹之博 京鹿子 201304
子の息に母の息足す雑煮椀 辻佳子 馬醉木 201304
賓の目に切る百歳の雑煮餅 大内マキ子 万象 201304
雑煮餅だんだん遠くなる山河 佐々木紗知 京鹿子 201304
雑煮餅とどのつまりは里の味 松本アイ ぐろっけ 201305
手がふたつ小さくなりぬ雑煮椀 瀧春一 花石榴 201312
祝心もて改る雑煮かな 稲畑汀子 ホトトギス 201401
形容詞数多浮びぬ里雑煮 笹井康夫 201403
兄二人送り内々薄雑煮 森理和 あを 201403
正月二日は京風となる雑煮かな 西田史郎 201403
恙なき幸をもたらす雑煮かな 田村初枝 春燈 201403
仏壇に湯気ほのぼのと雑煮椀 伊藤憲子 201403
妻のことは胸に仕舞ひて雑煮食ぶ 大橋晄 雨月 201403
ふる里のはなし沸点雑煮餅 佐瀬晶子 末黒野 201404
四日にも五日にも食ふ雑煮餅 近藤ともひろ 末黒野 201404
蓋裏に番の鶴や雑煮椀 斉藤マキ子 末黒野 201404
それぞれの里の雑煮を三ヶ日 菅野蒔子 末黒野 201404
末席に犬を座らせ雑煮膳 久世孝雄 やぶれ傘 201404
亡き妻の分も並べて雑煮箸 小倉正穂 末黒野 201404
嫁の椀増えてめでたき雑煮かな 亀卦川菊枝 末黒野 201404
雑煮椀薩摩の海老が髭を撥ね 樺山翠 雨月 201404
雑煮供ふ夫在れば年男なる 菅野蒔子 末黒野 201404
駅伝のやうに継ぎたる雑煮味 石田きよし 201404
めでたさの蝦も入れたり雑煮椀 加古みちよ 火星 201404
お雑煮の湯気にかくれし涙あり 水谷直子 京鹿子 201405
三日目は一人に戻る雑煮かな 稲畑汀子 ホトトギス 201501
出生地あらかた判る餅雑煮 中江月鈴子 201502
無敵なり父手作力の雑煮箸 山内碧 201503
花鰹生きて揺らめく雑煮椀 岩木茂 風土 201503
味噌しやうゆ澄まし日替り雑煮かな 坂本依誌子 春燈 201503
雑煮椀ふる里風にいたすべし 谷口俊郎 201503
善哉の雑煮に慣れて五十年 橋本靖子 201503
旅先の雑煮に幾多海もの 小西和子 201503
お雑煮に何を入れるかもめている 廣瀬将也(小六) 201503
丸餅の品よき小振り京雑煮 大島寛治 雨月 201504
四代の遺伝子並び雑煮祝ぐ 辻田玲子 雨月 201504
東京を故郷として味噌雑煮 田中たつを 雨月 201504
雑煮もて祝ふことより会となる 稲畑汀子 ホトトギス 201601
語り継ぐ白みそ雑煮なる我が家 稲畑汀子 ホトトギス 201601
褻(け)も霽(はれ)れも椀は同じよ雑煮汁 布川直幸 201601
雑煮にはハバのり青のりあれば良し 中江月鈴子 201602
板につく独りの暮し雑煮炊く 青野安佐子 201603
母の齢に話落ちつく鰤雑煮 岸洋子 201603
まづ父の訓示聞きたる雑煮かな 吉田葎 201603
武家振りの簡素に加賀の雑煮椀 清水美恵 馬醉木 201604
白みそに叶ふ思ひの雑煮食ぶ 溝内健乃 雨月 201604
まろやかな白味噌雑煮須磨の宿 森礼子 雨月 201604
重陽や青柚の香ある雑煮椀 水原秋櫻子 馬醉木 201610
白味噌に故郷偲ぶ雑煮かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201611
健康を取り戻す身に雑煮かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201612
俳句会揃へば祝ふ雑煮かな 稲畑汀子 ホトトギス 201701
雑煮 →2      

 

2021年1月9日 作成

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