夕 凪 2     34句

朝凪  夕凪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夕凪と波とひとつになる小舟 宮田香 201410
一片の旅愁小樽は夕凪げり 土屋草子 ろんど 201411
東京の夕凪にくる祭かな 熊谷ふみを ろんど 201411
夕凪や港に転の捨ておかれ 大崎紀夫 虻の昼 201510
ウオーターフロントの夕べ夕凪 瀬川公馨 201510
夕凪ぎて外灯ひつそりお向ひさん 水谷直子 京鹿子 201511
紐をとき夕凪の道犬の散歩 水谷直子 京鹿子 201511
窓わくは大きな額ぶち夕凪の絵 水谷直子 京鹿子 201511
夕凪や車一台通り過ぐ 水谷直子 京鹿子 201511
夕凪や千人を乗せ銅鑼の音 阿久津勝利 万象 201512
夕凪の音なき時間留守居かな 水谷直子 京鹿子 201610
夕凪の瀬戸や澱める船の笛 水田壽子 雨月 201610
夕凪や遥かに利尻うす青し 紅露恵子 万象 201611
夕凪ぎて窓一杯の大きな絵 水谷直子 京鹿子 201612
夕凪やひらり一枚又一枚 水谷直子 京鹿子 201705
夕凪や背にくづり寝のひたひ髪 能勢俊子 馬醉木 201708
夕凪や海をかもめの聖地とし 太田良一 末黒野 201709
夕凪や信号ながき交叉点 栗原完爾 春燈 201710
夕凪のひとり居の時はなやげり 水谷直子 京鹿子 201710
夕凪やピタリと止まる世界あり 水谷直子 京鹿子 201801

 「梛」五周年

梛といふもの美しや夕凪も

鷹羽狩行 200107
そとうみの荒るるに波浮は夕凪ぎぬ 瀧春一 200706
夕凪や漁舟は粋(いき)に浪を切る 瀧春一 花石榴 201312
夕凪の灯をまた数へ酒さかな 豊田都峰 水の唄 201203
夕凪や画布に残しし由岐の浜 高野昌代 201808
夕凪を水脈ひとすぢに舟帰る 大橋松枝 201809
夕凪のまつ只中の仁王の目 戸栗末廣 201809
馴染顔ゐて夕凪の古本屋 和田照海 京鹿子 201810
夕凪や渚に流れイエスタデー 落合絹代 風土 201901
夕凪や鴉は吾を一瞥す 森高武 風土 202009
夕凪や自転車押して乗船す 岡本尚子 風土 202011
夕凪や工場の灯と定期船 須賀ゆかり 202105
夕凪や陽の矢一条海穿つ 金光浩彰 202109
夕凪や船を焚きたる火の勢ひ 能村研三 202111
夕凪の潮を引き寄せ遊女墓 鈴鹿呂仁 京鹿子 202207
夕凪に熱き湯に入る瀬戸の宿 高橋宜治 やぶれ傘 202208
夕凪や瀬戸の入日を暮るるまで 黒滝志麻子 末黒野 202209
夕凪やむづかる稚の仰け反りて 大川暉美 末黒野 202210
夕凪の沖へ沖へと舟が向く 中内敏丸 202211
夕凪 →1

 

2023年6月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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