雪 柳 2      88句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
後ろより音なき自動車(くるま)雪柳 丑久保勲 やぶれ傘 201505
雪やなぎ諦経しづかに止みにけり 水田壽子 雨月 201506
白波のごとく沸き立つ雪柳 牛込悦子 201506
波郷師のふぶくと詠めり雪柳 松本三千夫 末黒野 201506
翳るとき重き白なり雪柳 寺田すず江 明日葉 201505
町川へ捨て身の枝や雪柳 松本三千夫 末黒野 201507
畑の風一手に捉へ雪柳 鈴木礼子 末黒野 201507
林泉の人のにぎはひ雪柳 秋山文子 末黒野 201507
さざ波のひかりを弾く雪柳 祐宗千代子 雨月 201507
自転車の通るたび揺れ雪柳 戸栗末廣 201508
たわみつつ風に弾ける雪柳 久世孝雄 やぶれ傘 201508
夕星や風をいなせる雪柳 安斎久英 末黒野 201508
雪柳こぼれはじめは風にのり 笹村政子 六花 201508
雪柳大川端に芭蕉の句 浦川哲子 201508
訃報聞く朝のひかりの雪柳 後藤眞由美 春燈 201605
雪柳目指して渡る交差点 高田令子 201606
握つてもそのままに咲く雪柳 出口誠 六花 201606
湧水の噴く池青し雪柳 森清信子 末黒野 201606
路地奥の昼を灯して雪柳 高橋泰子 末黒野 201606
池の面に生るる細波雪柳 西村まさ 万象 201607
滾る湯のごとくに岸の雪柳 山口ひろよ 201607
恋の文風に綴れり雪柳 卯木堯子 春燈 201607
日は高し己が影掃く雪柳 松本三千夫 末黒野 201607
海釣や背に降る崖の雪柳 田中臥石 末黒野 201607
夕されば星に囁く雪柳 犬塚李里子 201607
雪柳にはしだるるといふ心 稲畑汀子 ホトトギス 201704
前をゆく人にねぢれし雪柳 山田六甲 六花 201704
雪柳わつとしだれて湖揺れる 犬塚李里子 201705
川風の届くところに雪柳 廣瀬雅男 やぶれ傘 201705
部活の子等駆け行く坂や雪柳 上野静子 末黒野 201706
風をよび風とむつめり雪柳 大川暉美 末黒野 201707
鶴頸の花器に一筋雪柳 伊藤由良 末黒野 201707
雪柳かぜ固まって過ぎにけり 阪上多恵子 雨月 201707
吹雪てふ勢ひありけり雪柳 甕秀麿 201707
灯しても未だ大揺れの雪柳 田原陽子 201707
雪柳かすかな風にもつれたり 遠山のり子 201706
春昼の日差しを返す雪柳 湯上稔子 春燈 201805
垂るほどに貫禄ありて雪柳 出口誠 六花 201806
雪柳雲の白さと競ひけり 谷口一献 六花 201806
思ひ出は決して濁らず雪柳 有松洋子 201807
浮島にしぶきを高く雪柳 住田千代子 六花 201807
雪柳ゆれて隣家の留守長し 柴田志津子 201807
雪柳少し揺れゐるかくれんぼ 秋千晴 201807
老犬をつひに連れ得ず雪柳 岩井京子 201807
雪柳散つて岸辺の石飾る 外山生子 末黒野 201808
小流れの幽かなる音雪柳 内田梢 末黒野 201904
きのふより一際白き雪柳 寺田すず江 201906
天地に幣振るごとく雪柳 柿沼盟子 風土 201906
先生のチョークの色よ雪柳 林田麻裕 201906
雪柳三十センチほどの白 出口誠 六花 201906
雪柳窓越しに見る書斎かな 大橋晄 雨月 201907
雪柳吹かれて己見失ふ 山中志津子 京鹿子 201907
雪柳風に重さのありにけり 西村白杼 京鹿子 201907
万葉の流れのほとり雪柳 菊池和子 京鹿子 201907
家具店を出てゆくベッド雪柳 根橋宏次 やぶれ傘 201907
池の端の傾りをなだれ雪柳 森清堯 末黒野 201907
土手染めて風の意のまま雪柳 大川暉美 末黒野 201907
池の辺の風とたはむる雪柳 高木邦雄 末黒野 201907
石垣に続く生垣雪柳 浅嶋肇 やぶれ傘 201908
闇夜にもうかぶ白さや雪柳 中島秀夫 王水 201909
雪柳風の自在を目のあたり 高濱朋子 ホトトギス 201909
令和へと百歳まではと雪柳 大山夏子 201909
散りそめて雪柳とは白きもの 中原幸子 船団 201910
嬰眠る臥しどたるべし雪柳 沼田巴字 京鹿子 202003
この庭に多喜二下りしや雪柳 山田六甲 六花 202004
日がかげりそのまま暮るる雪柳 大崎紀夫 やぶれ傘 202005
雪柳床の間に挿し道真忌 延川笙子 六花 202005
空き箱に猫が寝た跡雪柳 藤井奨晴 やぶれ傘 202005
地の中の生送る雪柳 田尻勝子 六花 202006
川風にこぼれつぎたり雪柳 臼居澄子 末黒野 202006
微風に揺れてゐるなり雪柳 箕田健夫 やぶれ傘 202006
雪柳小犬一瞬振り返る 林田麻裕 202006
せせらぎの光とびつく雪柳 藤田美耶子 202007
差し潮の汽水の池や雪柳 加藤静江 末黒野 202007
煽られて影のもつるる雪柳 湖東紀子 ホトトギス 202008
雪柳咲き客を待つ心かな 稲畑汀子 ホトトギス 202103
雪柳川風に色磨かれて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
雪柳くすくす笑ひ通りゆく 岩藤礼子 やぶれ傘 202105
雪柳なだるる月日ありにけり 兵藤惠 202106
方丈の一隅灯す雪柳 吉村涼子 202106
雪柳きのふと違ふ風の向き 柿沼盟子 風土 202106
雪柳触れて行きたる男の子 黒滝志麻子 末黒野 202107
山里の刃物屋へ寄る雪柳 伊藤隆 202110
雪柳→ 1

 

2022年4月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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