雪 解 4     100句

雪解川烏賊を喰ふ時目にあふれ    細見綾子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
潤む灯の数へるほどを雪解村 長沼三津夫 200405
雪解やまづ真青なる葱の先 清水雅子 栴檀 200405
石のせて幟晒せり雪解川 土川照恵 栴檀 200405
国宝の天守仰ぐや雪解風 川井政子 風土 200405
千枚田いつせいに上ぐ雪解靄 岸しのぶ 築港 200405
傷跡をえぐつて流る雪解川 高野政幸 築港 200405
雪解水本流に入り渦を巻く 高山志げる 築港 200405
葉裏にも光を返す雪解水 大空純子 ぐろっけ 200405
橋脚に渦の生まるる雪解川 小松誠一 200406
白血球減るや身を退く雪解風 荒木伊左夫 200406
門川の勢ひ流るる雪解水 小林佐江子 雨月 200406
焼締めの瓶に藁灰雪解光 関根義行 対岸 200406
堰越える水の分厚き雪解川 松岡路石 対岸 200406
雪解風縞馬の縞ながれけり 久保田哲子 百鳥 200406
雪解靄能登の档山おほひけり 藤平タネ子 200406
雪解けて世俗の中へ紛れ込む 平居澪子 六花 200406
雪解風急かれて越ゆる国境 河本美智雄 築港 200406
雪解の倒木の声土の声 西川織子 馬醉木 200406
雪解川少し引込みいい湯だな 森理和 あを 200406
二十九キロ直線道路雪解けす 石川敬子 対岸 200406
五合庵芳名帳に雪解風 若林杜紀子 百鳥 200407
霍去病越えし峠の雪解急 松崎鉄之介 200407
釣人の雪解け水にたるる糸 岩松八重 六花 200407
寄生木の毬にやさしき雪解風 佐藤哲 万象 200407
田の中の市民ホールや雪解川 森山よね子 帆船 200407
雪解風姥捨四十八枚田 矢田邦子 栴檀 200407
雪解水弾きて廻る芋車 土谷和子 栴檀 200407
雪解川何を流して薄みどり 早崎泰江 あを 200407
雪解風山毛欅の根びらきはじまりぬ 外川玲子 風土 200407
熊除けの鈴を頼りて雪解沢 橘澄男 山景 200408
雪解けの雫一尺跳ねにけり 若井新一 200412
藤村の詩碑や雪解の千曲川 小池津や子 帆船 200501
今年ほど待たるる雪解てふ便り 稲畑汀子 ホトトギス 200502
かがやきつ雪解雫のかなでをり 上藤八重子 酸漿 200503
雪解けの中の大黒柱かな 今瀬剛一 対岸 200503
雪解川本流にある縄模様 今瀬剛一 対岸 200503
地響きを土手につたへり雪解川 遠藤止観 200503
森と家包まれ包む雪解靄 村越化石 200504
雪解けて茶畑の葉の生き生きと 福井久生 200504
雪解風鼻輪ひからせ牛来る 門脇なづな 対岸 200504
雪解渓綾取橋の揺れやまず 品川鈴子 ぐろっけ 200504
雪解野銃音ゆきて戻らざり 宇都宮滴水 京鹿子 200504
光芒を集めて雪解雫かな 菅沢陽子 春燈 200505
雪解水いそいそ流れつくりをり 吉田陽代 200505
水銀のやうな日差しに雪解急 安藤しおん 200505
夭折の画家のふる里雪解川 永田歌子 遠嶺 200505
雪解の音を研ぎ出す水琴窟 山岡季郷 馬醉木 200505
雪解けのあとに残りし金ボタン 高橋将夫 200505
雪解けや星の鼓動の細やかに 近藤喜子 200505
送電線の真下たばしる雪解水 浜福恵 風土 200505
近江への九里半峠雪解急 浜福恵 風土 200505
雪解水切株のまだ新しき 木村みかん 200505
くすり待つ雪解雫にあるリズム 飛鳥由紀 200505
雪解けのブーツ危ぶむ国境 有島夛美 河鹿 200505
牛の眼の濡れて曳かるる雪解坂 土生逸麿 河鹿 200505
姉妹都市種豚届き雪解かな 小田切陽子 帆船 200505
川底の石の光れり雪解川 本多佑子 200505
お水送り泥跳ね上げる雪解みち 梅原美子 200505
雪解風きらめき増ゆる雄物川 佐々木ミツヱ 200505
叡山の中堂にして雪解風 古田考鵬 雨月 200505
斜陽館出でて雪解の風に逢ふ 大石喜美子 雨月 200505
渓流の押し合ひ流る雪解水 中村功 築港 200505
雪解を待たず片栗芽を伸す 阿部文子 酸漿 200505
浮雲や雪解の村の橋わたる 関戸国子 酸漿 200505
五六羽の雀はづめり雪解水 大坪景章 万象 200505
町に入り力抜けたる雪解川 峯高子 万象 200505
がうがうと身にひびきくる雪解川 木内徴子 万象 200505
雪解けて日のしんかんと湖のうへ 淵脇護 河鹿 200506
鵜の飛んで湖辺の雪解はじまりぬ 淵脇護 河鹿 200506
ともづなの砂に埋もれて雪解風 淵脇護 河鹿 200506
雪解けや水琴の音蘇る 中山勢都子 200506
雪解の渓に声透くみそさざい 石田厚子 馬醉木 200506
吾も踏みしドナウへ注ぐ雪解水 白神知恵子 春燈 200506
もう何も見えぬ暗さを雪解川 坂ようこ 200506
墓石の右の肩より雪解急 森早和世 ぐろっけ 200506
雪解水汲み閼伽桶に光満つ 田中佐知子 風土 200506
をちこちに合掌部落の雪解音 横田晶子 風土 200506
旅人に擦り寄る犬や雪解山 辻恵美子 栴檀 200506
その上を走る風見ゆ雪解川 辻恵美子 栴檀 200506
本流に入りたるあをさ雪解川 辻恵美子 栴檀 200506
観音坂殺す可からず雪解かな 長村雄作 栴檀 200506
雪解音千切れ千切れて曲りけり 長村雄作 栴檀 200506
未来から使者たちのこゑ雪解川 山元志津香 八千草 200506
蒲公英の咲きをり走る雪解水 久保田ヤスエ 酸漿 200506
禽が禽ぼうほど雪解空青し 丸山冬鳳 京鹿子 200506
雪解光礼して朝の箸を置く 岡本眸 200506
合流のいま一塊の雪解光 岡本眸 200506
ゆふさればこととひごころ雪解風 岡本眸 200506
雪解光一村かくも濡れそぼち 松原ふみ子 200506
雪解川雲ゆっくりと流しけり 米岡幸子 200506
プリズムの鏃を射るや雪解光 佐藤仁 200506
濁るとは雪解大河の力かな 古川洋三 遠嶺 200507
足下より滝なす音の雪解川 林和子 万象 200507
農鳥の尾を伸ばしたり雪解富士 卓田謙一 万象 200507
雪解川時折獣渡るとよ 本城布沙女 雨月 200507
水甕の周りから雪解けてをり 高橋将夫 星の渦 200507
足うらの雪解け熱くなる別れ 大熊さと 200507
世を恋へるポストをいまも雪解村 長沼三津夫 200507
川幅に音たちあがる雪解川 松岡隆子 200507
雪解川一気になだれ海退る 松岡隆子 200507
雪解 5→      

 

2021年3月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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