雪 解 11      64句

春あさみ霞の色もまた寒しはれぬ雪解の空の匂ひに  崇光院

作品
作者
掲載誌
掲載年月
奪ひ去る音となりゆく雪解川 柴田佐知子 202006
水青き天竜川は雪解川 泉一九 やぶれ傘 202007
一切を綯ひ交ぜにして雪解川 溝越教子 春燈 202007
雪解けの川音聴きに買ふ切符 窪みち子 202010
ふるさとに雪解雫の寺庇 土井ゆう子 風土 202010
あばらやの雪解雫や親子猿 石原孝人 京鹿子 202101
泣きづめで一夜を明かす雪解川 丸井巴水 京鹿子 202104
雪解けて過去は雫となる藁屋 石原孝人 京鹿子 202104
日輪をたちまち包み雪解靄 南うみを 風土 202104
若き日に遡りたき雪解川 森岡正作 202104
谿の音丸呑みにして雪解川 石原孝人 京鹿子 202105
墳山の土が息する雪解靄 岩木茂 風土 202105
雪解風をどる鵜の瀬の川しまく 橋添やよひ 風土 202105
一山を泛べて深き雪解靄 土井三乙 風土 202105
結界として雪解雫の伽藍 谷田明日香 風土 202105
磐石を拭ひて落つる雪解滝 宮坂恒子 202105
白神の雪解の水の猛猛し 木村あさ子 202105
雪解けて国境開く山河かな 阿部眞佐朗 202105
雪解雫ポルカのやうに弾みけり 山岡純子 202105
縞馬の皮を剥ぎたる雪解の田 七郎衛門吉保 あを 202105
雪解水溢れて道の反射鏡 七郎衛門吉保 あを 202105
雪解の田オセロゲームの昨日今日 七郎衛門吉保 あを 202105
発心てふはるけき旅や雪解して 若泉真樹 202105
川岸の雪を巻き込み雪解川 佐藤稲子 やぶれ傘 202105
竪樋に雪解の音の絶えぬまま 眞田忠雄 やぶれ傘 202105
雪解を待つスパイクを磨きをり 藤井啓子 ホトトギス 202106
東京に出る子三人雪解村 藤井啓子 ホトトギス 202106
雪解川山のいのちの逞しく 澤田英紀 202106
信濃川蛇行しゆるめ雪解水 七郎衛門吉保 あを 202106
雪解の村へまた来る救急車 小田嶋野笛 末黒野 202107
曲るたび音の溢るる雪解川 吉田葎 202108
雪解川山のいのちの逞しく 澤田英紀 202201
富士凛と伊吹はでんと雪解風 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
山襞に色現れ初むる雪解風 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
大河へと雪解雫の旅一歩 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
雪解川分水嶺を明かしゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
雪解風富上湧水を躍らせて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
雪解川水尾曲線を描きゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
済し崩す里の憂ひや雪解川 鈴鹿呂仁 京鹿子 202203
鬣も背鰭もあらむ雪解川 森岡正作 202204
遠山の墨絵のやうに雪解霜 秋山蔦 春燈 202205
富士雪解溶岩の濾したる伏流水 峰崎成規 202205
朱鷺棲むてふ梢たかだか雪解川 七田文子 202205
名園の一歩に清し雪解水 溝口公江 京鹿子 202205
末無川雪解の水の流れゆく 伊吹之博 京鹿子 202205
新調の上着一枚雪解光 梅津まり子 末黒野 202205
雪解靄北山杉に立ち籠むる 岩木茂 風土 202205
椎茸の菌打つ響き雪解かな 田中佐知子 風土 202205
瞳を入れてこけし息づく雪解かな 田中佐知子 風土 202205
茶柱に雪解雫のきりもなし 中田みなみ 202205
雪解水の旅の初めのひとしづく 上杉馨 202206
遠富士の裾野ひろぐる雪解かな 西計郎 末黒野 202206
黒インク垂らすが如く雪解の田 七郎衛門吉保 あを 202206
雪解や星の瞬く水鏡 小林清彦 やぶれ傘 202207
雪解やパンプスそつと母の留守 蘭さと子 202207
田の神のぶ厚きしやもじ雪解風 中村瑞枝 202210
文机に座して雪解の音を聞く 相川健 202210
雪解けて地球は少し軽くなる 相川健 202210
雪解や小屋眠らせし釘を抜く 星加鷹彦空 202211
青竹を結ぶ黒縄雪解風 山田和 京鹿子 202301
雪解水渡りて目覚む祖谷の峡 石井一石 京鹿子 202301
雪解の山を従へ富士真白 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
その中に命宿らせ雪解水 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
一滴の雪解水より大河へと 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
雪解→1

 

2023年3月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。