30      100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鏡台に祖母の笄しづり雪 栗栖恵通子 200804
そこらじゆう阿久悠の雪降りしきる 大島翠木 200804
熟寝せる雪の伊吹の荒御魂 冨松寛子 200804
心身や吾に空華の雪一片 西村純太 200804
降る雪に白鷺塑像となりて佇つ 岡淑子 雨月 200804
門跡寺雪踏みし跡まっすぐに 乗光雅子 雨月 200804
ひたすらに唯ひたすらに雪しまく 堀田清江 雨月 200804
大雪のやみたるあとの景変り 綿谷美那 雨月 200804
雪霏々と陋巷の景新たにす 中原敏雄 雨月 200804
思はざる雪に蟄居のまた今日も 中原敏雄 雨月 200804
ひとしきり雪を話題の朝餉かな 中原敏雄 雨月 200804
積雪に伏せる棕櫚竹抱き起こす 岡野峯代 ぐろっけ 200804
雪払ふ所詮は友になれませぬ 丸山佳子 京鹿子 200804
雪しづく軒につらなり湯屋ともす 豊田都峰 京鹿子 200804
この辻に方除の神雪熄みぬ 豊田都峰 京鹿子 200804
灯の入りて雪一景の里夕べ 丸山冬鳳 京鹿子 200804
立ち話雪が知つてる触れもせず 丸山冬鳳 京鹿子 200804
寒月下雪が落とせる雪の翳 藤岡紫水 京鹿子 200804
雨戸繰る思ひがけなき雪景色 出木裕子 200804
町並のにはかに昔雪降れり 宮津昭彦 200804
錆色の水車のかぶる雪帽子 梅里全子 200804
雪の降る家に夫置き母介護 松下セツ子 200804
薄雪の光に群るる頭高 高宮義治 200804
門灯に流るる雪をしばしば見る 高野美子 200804
真四角に雪切り出して運ばるる 滝村みさ子 200804
降る雪に街の景色の消されけり 滝村みさ子 200804
古民家のいのちを繋ぎ雪雫 湯橋喜美 200804
雪降るや川のおもては息ひそめ 辻美奈予 200804
雪降るや空気しづかに重くなる 内山花葉 200804
常磐木は鳥のこもり処しづり雪 高橋あさの 200804
犬の目の高さになつてみる雪野 小林奈穂 200804
雲開けしひかり耀ふ雪の嶺 おかたかお 200804
一歩でて夫を忘れし雪をんな あさなが捷 200804
雪降ればつもれつもれと囃すなり 小林朱夏 200804
妙義ありすなはち覗く雪浅間 阿部ひろし 酸漿 200804
雪道を横切る栗鼠に薄日あり 伊藤いな栄 酸漿 200804
白腹の池に水飲む雪の朝 伊藤いな栄 酸漿 200804
恋猫の足跡のあり雪の屋根 西山美枝子 酸漿 200804
大寒の雀色時雪の舞ふ 中川悦子 酸漿 200804
雪深き白川郷に灯のともる 石井邦子 酸漿 200804
大寒の雨が消すなり雪景色 小山ナオ子 酸漿 200804
雪止みて歩くと決めし四谷かな 青木政江 酸漿 200804
青啄木鳥やまだ覚めやらぬ雪の朝 青木政江 酸漿 200804
朝明の山迫りくる雪景色 青木陽子 酸漿 200804
人寄りて雪掃く音に目覚めけり 吉野美江 酸漿 200804
修行僧雪の山門出で行けり 吉野美江 酸漿 200804
越後より届く写真の雪便 青木民子 酸漿 200804
雪晴や話題尽きざる立話 長谷川たか子 酸漿 200804
雪晴や庇に走る水の音 大西裕 酸漿 200804
雪晴の光あまねき野を行けり 大西裕 酸漿 200804
雪の夜や妻が支度の鍋の音 大西裕 酸漿 200804
日蓮の合掌の肩に松の雪 福澤乙 酸漿 200804
沼舟に雪積む昼の岸景色 小澤克己 遠嶺 200804
海鳴りに醒むる夜更けの雪の宿 小山徳夫 遠嶺 200804
雪の日の扉を飾るリースかな 西氏宣子 遠嶺 200804
身の丈の釜神祠に雪の邑 北澤星子 遠嶺 200804
切絵めくつごもりの雪七重八重 北澤星子 遠嶺 200804
悌をゆらす炎あかり雪あかり 北澤星子 遠嶺 200804
夜通しの雪に都の浄土めく 北澤星子 遠嶺 200804
大の字に寝て街の子の雪遊び 高柳正幸 やぶれ傘 200804
赤き実の赤さ増したる今朝の雪 浅嶋肇 やぶれ傘 200804
雪の夜のものみな遠く絵蝋燭 田中藤穂 あを 200804
深雪晴まぶし関東平野かな 早崎泰江 あを 200804
足跡の門から戻る雪の朝 早崎泰江 あを 200804
朝市の赤蕪漬に雪の舞ふ 早崎泰江 あを 200804
文鳥の籠吊り雪の京都かな 坪内稔典 稔典句集 200804
雪降りて止みて樹林の黙深む 青野れい子 200804
しづり雪不断念仏躓きぬ 田中芳夫 200805
積もる雪景色も音も包み込む 横田矩子 200805
幻想的メタセコイアの雪の道 池田加寿子 200805
光秀の墓標を伝ふ垂り雪 片岡久美子 200805
降る雪の絣織りなす信濃川 若井新一 200805
大杉の枝のはばたきしづり雪 若井新一 200805
寝返りを打ち真夜中の雪明り 若井新一 200805
手が石になると言ひつつ雪遊び 田中春生 200805
雪中の逃亡劇や家に着く 泉田秋硯 200805
雪の日のグリムの森に迷ひ込む 泉田秋硯 200805
生殺界へしんしんと降る夜の雪 千坂美津恵 200805
秒速で融ける粉雪石畳 達山丁字 200805
大山は清楚とりわけ雪晴に 浜田南風 200805
大雪やたつぷりの湯で顔洗ふ 西面和子 200805
今朝雪の六甲連山寡黙なり 奈佐幸子 200805
出そびれて雪舞う朝のレモンティー 金井香ル 200805
雪冷えのコートをたたみ句会の座 布川直幸 200805
一筋の湯煙り直ぐに雪の宿 中山静枝 200805
早逝の姪のかんばせ雪降り積む 木下もと子 200805
雪明り読みて吟心るといふことも 高橋道子 200805
蕪村の松式部の松や雪しづり 田中佐知子 風土 200805
さへずりの短し雪の等持院 大竹淑子 風土 200805
豪雪ににつちもさつちもゆかぬ村 相沢有里子 風土 200805
柊挿す雪の雫をてのひらに 布施まさ子 風土 200805
納骨や降り出す雪を肩に負ふ 森田節子 風土 200805
望郷や雪にまみれし汽車が来て 村田文一 遠嶺 200805
向ひ合ふ卓の薬湯雪深々 長束房子 遠嶺 200805
旅立ちし母の便りか雪霏々と 鳥居恭宏 遠嶺 200805
白鳥の湖すつぽりと雪の原 大坪景章 万象 200805
しずり雪胡桃二つの机かな 大島翠木 200805
忘れゐし心の襞に雪の降る 西村純太 200805
仕舞屋に蛇の目の雪を払ひけり 岩下芳子 200805
故郷の雪はぬくかり猫柳 谷村幸子 200805
雪→ 31      

 

2021年2月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。