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作品
作者
掲載誌
掲載年月
しんみりと聞かす馬子唄雪浅間 宮入河童 200803
雪のこゑ近しふたたび温泉に酔へば 橋本榮治 馬醉木 200803
雪やみし疎林の月夜無音界 佐藤國夫 馬醉木 200803
最果ての啄木の街雪明り 米澤しげる 春燈 200803
雪らしや勝手口より子らの声 和田てる子 200803
遠くより雪のこゑして寒満月 神蔵器 風土 200803
城下消す天の雪蔵開け放つ 石崎浄 風土 200803
屋根の雪落つるに任す裂織女 石崎浄 風土 200803
伯耆より雪の来るころ三鬼の碑 生田作 風土 200803
残りたる雪を道路のラインとし 中島玉五郎 200803
駅ごとに雪の深まる奥能登路 中村悦子 200803
雪垣の男結びに花結び 中村悦子 200803
観音の御手ふんわり雪積もる 中村悦子 200803
玄関に雪払ふ音句帳閉づ 須藤トモ子 200803
雪の来て茅葺く里の昼ともし 豊田都峰 京鹿子 200803
雪の来て鉾杉たちの行儀よさ 豊田都峰 京鹿子 200803
雪の敷く宮道風の三筋ほど 豊田都峰 京鹿子 200803
雪しづれしづれをさそひ杉林 豊田都峰 京鹿子 200803
雪しづく灯の漏る納屋の北庇 豊田都峰 京鹿子 200803
枝枝に雪のだんごの五つ六つ 豊田都峰 京鹿子 200803
ふる里の合鍵雪に埋めありし 村田冨美子 京鹿子 200803
韋駄天に加速つきたり山に雪 伊藤希眸 京鹿子 200803
雪の日暮はちちが過ぎははが過ぐ 水野恒彦 200803
謡曲の御船磐座雪被る 古田美恵 200803
水雪の十歩がほどを難渋す 伊藤白潮 200803
ふる雪の水にしたがふ運河かな 中村恭子 200803
軍手にも指にも木の香雪来るか 田村園子 200803
雪襖閉ぢ深淵の刻にゐる 小澤克己 遠嶺 200803
雪積もる山襞さはに妖しめり 小澤克己 遠嶺 200803
一嶺の雪霞して旅終はる 小澤克己 遠嶺 200803
竹林のかすかに軋み雪降り来 川畑はるか 遠嶺 200803
雪垂る片山陰の庵かな 川畑はるか 遠嶺 200803
国境に近きアルプス雪の壁 岡田弘子 遠嶺 200803
雪の田を人の照りくる針祭 山尾玉藻 火星 200803
雪纏ふ化粧櫓は十万石 馬越幸子 ぐろっけ 200803
白鷺城翼すべてに雪積みて 馬越幸子 ぐろっけ 200803
魔物棲む天守雪被て輝けり 馬越幸子 ぐろっけ 200803
山襞に雪のあつまる朝かな 高倉和子 200803
雪激し雀いく度も飛び立てり 高倉和子 200803
雪舞へる沼につがひの鵜の来る 伊藤いな栄 酸漿 200803
薔薇の実を食む玲羊に雪降れる 伊藤いな栄 酸漿 200803
雷鳴の夜は雪かも納め句座 長沼三津夫 200803
雪しまくしまきて駅は親不知 長沼三津夫 200803
潮の目の紺をさだかに深雪晴 長沼三津夫 200803
泥野菜洗ひてをれば雪降り来 佐々木幸 200803
また来たる雪の生活の重きこと 佐々木幸 200803
逝きしかな雪後の夕日透きとほり 松岡隆子 200803
たれかれの遠し雪後の星の数 松岡隆子 200803
雪安居光る廊下をなほ磨き 志立佐知子 200803
田の神に鎮めの雪の降りつもる 青野れい子 200803
過去はモノクロ赤松に雪がふり 定梶じょう あを 200803
遭難報流木に雪つもりけり 定梶じょう あを 200803
空と海すべてを覆ひ雪の降る 吉成美代子 あを 200803
露天風呂雪降る音と湯の音と 吉成美代子 あを 200803
ぼんぼりと雪の白さの薄明かり 吉成美代子 あを 200803
雪静か橋のたもとに晶子の碑 吉成美代子 あを 200803
紺青の天あざやかに雪の鴟尾 狭川青史 馬醉木 200804
冬菊の句碑や吉野の雪まとふ 狭川青史 馬醉木 200804
かすてらの包みいく重も雪降れり 櫨木優子 200804
雪霏々のとばりを幾重孤独感 小澤菜美 200804
雪燈籠あまたゆらぎし里の宿 田中浅子 200804
雪折の弾け嵯峨野にこだまかな 高谷栄一 200804
雪礫伊万里に盛りてオブジエとす 泉田秋硯 200804
雪や霏々音叉の余韻真白くて 木船史舟 200804
無聊の手洗ひて見ても雪しんしん 安達実生子 200804
わが庭を雪が浄めて明けにけり 山田春好 200804
風強し那須のあたりに雪の雲 布川直幸 200804
雪の日の訃報のなかをふぶきけり 鈴木セツ 200804
天に雪親しき人の地に還る 鈴木セツ 200804
雪まじり水の甘さや誕生日 神蔵器 風土 200804
雪しまき固く錠せる籠堂 田中佐知子 風土 200804
薬師仏秘め一山の雪しづり 田中佐知子 風土 200804
電灯の紐つぎ足すや雪ごもり 南うみを 風土 200804
探梅やけものの跡の雪を踏み 南うみを 風土 200804
なだらかな棚田に雪の寒九かな 岩木茂 風土 200804
新しき手袋雪を掴みけり 岩木茂 風土 200804
雪山の雪につづける懸大根 岩木茂 風土 200804
東京の雪やとつぴんぱらりのぷ 北島和奘 風土 200804
雪晴や猪レースの猪運ばれ来 杉浦典子 火星 200804
雪暗や櫓お七がラジオより 浜口高子 火星 200804
はらからの尿の音す雪の通夜 丸山照子 火星 200804
長き橋短き橋と雪見舟 戸栗末廣 火星 200804
灯火の下にしばらく雪の傘 山田美恵子 火星 200804
雪見舟足をみぢかく座しゐたり 城孝子 火星 200804
梟の貌たひらなり雪が来る 城孝子 火星 200804
雪山の遠く日当る城下町 廣畑忠明 火星 200804
降る雪や五叉路信号機に停る 堀志皋 火星 200804
加湿器に水満たしたり夜の雪 丸山照子 火星 200804
雪踏んでサーフボードを運びゆく 西畑敦子 火星 200804
香炉峰の雪と見立てて開きけり 鈴木榮子 春燈 200804
雪の日や裾上げに針持つことも 鈴木榮子 春燈 200804
孕まざる牛に思案や雪しまく 物江康平 春燈 200804
触れ太鼓雪晴の谿とよもせり 宮口文泰 万象 200804
役僧の雪道滑りすべり着く 宮口文泰 万象 200804
白雪へ一升瓶の神酒注ぐ 宮口文泰 万象 200804
名指されし児が一番に雪投ぐる 宮口文泰 万象 200804
雪塊の底に届きし音ありぬ 宮口文泰 万象 200804
凸凹を雪が均してくれにけり 高橋将夫 200804
雪を掘る土と緑の見ゆるまで 高橋将夫 200804
天からの手紙か雪の降りつづく 竹内悦子 200804
雪 →30      

 

2021年1月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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