28      98句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
別れ雪匂ふ立入禁止札 中田みなみ 200706
目に余る鴉の悪さ煤け雪 青野れい子 200706
庭隅の古雪見ゆる月夜かな 瀧春一 200706
篁やをりをり揚ぐる雪煙 瀧春一 200706
殘雪の上にさやげる櫟かな 瀧春一 200706
嶺の雪はだらになりつ干蕨 瀧春一 200706
こゝろぐゝ雪の凍て道踏みかへる 瀧春一 200706
雪を行くわれをたのみのうからなる 瀧春一 200706
籠の鶸沼邊の雪に獲しといふ 瀧春一 200706
高麗川の澄みて秩父の山は雪 瀧春一 200706
古利根にわたせる橋の雪景色 瀧春一 200706
街の雨柴犬山の雪を戀ふ 瀧春一 200706
軒陰に来し雪片の親しさよ 石田遊水 ホトトギス 200707
舞ひ上りたき雪片は窓に来る 石田遊水 ホトトギス 200707
軒裏は来し雪片を惑はせる 石田遊水 ホトトギス 200707
過不足は雪にもありし暮しかな 堀前小木菟 ホトトギス 200707
雪折れの谺の中に武田菱 木山杏理 京鹿子 200707
初冠雪瞰えて空路の定まれり 品川鈴子 200708
機の窓に初冠雪のひと抓み 品川鈴子 200708
極月の那須野ヶ原に雪降れり 阿部ひろし 二の杉 200710
雪見風呂垂氷見風呂となりて明く 阿部ひろし 二の杉 200710
平家村雪の山垣に射す朝日 阿部ひろし 二の杉 200710
平家村たちまち雪に沈むなり 阿部ひろし 二の杉 200710
幕落ちて大山の雪現はるる 稲畑汀子 ホトトギス 200711
往きに見し雪山消して雨の帰路 稲畑汀子 ホトトギス 200711
雪の来るまでの訃音となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200711
みちのくの雪の消息届かずに 稲畑汀子 ホトトギス 200711
もう雪のことを尋ぬるすべのなく 稲畑汀子 ホトトギス 200711
仕上がりし顔に受けたる雪礫 土井田晩聖 万事 200711
みづうみへ雪しきりなる観世音 浅田光代 風土 200711
法螺の音や比良にひとすぢ雪残り 浅田光代 風土 200711
大雪の威は大川を寡黙にす 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
火を秘むる女性浅間に初の雪 村越化石 200712
行間を詰めて昨日の雪のこと 宇都宮滴水 京鹿子 200712
孤と独のちがひや雪のまじる雨 竹貫示虹 京鹿子 200712
雪折に杉の千年幕閉ぢる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
雪折に皮一枚の生きてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
雲去来して雪山を正しゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
大雪を期待したんがこれかいな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
雪煙あげて子犬の戯れあへり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
雪降つて雪止んで雪積りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
雪の上でけんくわばつかりしなさんな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
淡々と日差ふはりと雪の肌 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
雪降れば思ひ出ばかり甦る 稲畑汀子 ホトトギス 200801
手に触れて消えて舞ふ雪つのり来し 稲畑汀子 ホトトギス 200801
雪を待つ連山の名を蔵王とす 有働亨 馬醉木 200801
この雨の奥嶺は雪か茸焼く 岡田貞峰 馬醉木 200801
雪晴や湯気上げてゐる杉丸太 山尾玉藻 火星 200801
冠雪の穂高そびらに橋渡る 金森信子 雨月 200801
冠雪や男時の波の立ち上る 関根洋子 風土 200801
雪塊の数は車数か駐車場 林翔 200801
展望室雪の孤島となつてをり 小嶋洋子 200801
師の雪の積もる唐門なほ降れり 丸井巴水 京鹿子 200801
山に降り野に降り濁世浄む雪 村越化石 200801
赤べこの首振る会津雪だより 須田紅三郎 200801
歩くこつふと思ひけり雪の道 柿崎寿惠子 酸漿 200801
アルプスに兄弟けいていの序や雪を被て 泉田秋硯 200802
喜寿にしてマッターホルンの雪仰ぐ 金山藤之助 200802
豊臣も織田も高野の雪の塚 山口順子 200802
挨拶は雪降つて良かつたですね 稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
落葉松のかげ靠れあふ深雪晴 根岸善雄 馬醉木 200802
風音か鹿鳴く声か雪月夜 根岸善雄 馬醉木 200802
猿の群夜の雪林を鳴き移る 根岸善雄 馬醉木 200802
はらからの集ふに暮雪とめどなし ほんだゆき 馬醉木 200802
かく小さき庭木も囲ひ雪を待つ 佐藤いね子 馬醉木 200802
海のあと空も欠航雪しまき 鷹羽狩行 200802
紅葉見て明くれば雪や山の宿 廣澤成美 春燈 200802
かあさんのうたがきこゆる雪月夜 小澤克己 遠嶺 200802
雪すずめ跳ぬるは日差しまとふごと 小澤克己 遠嶺 200802
世が動く初冠雪の浅間山 林友次郎 遠嶺 200802
一夜にて寝釈迦在せる雪の峰 高瀬志ず江 風土 200802
父母よ昭和は雪の日の多き 辻直美 200802
小樽運河うみねこ一羽づつに雪 大沢美智子 200802
雪後の天青一枚に張り替はる 梶川智恵子 200802
雪ふりて地中の寝息包みけり 梶川智恵子 200802
樹の腰に角研ぎの痕しずり雪 吉田明子 200802
雪降りて晴れて八十八路の誕生日 村越化石 200802
宿に皆が着くころ雪の降り出せり 村越化石 200802
綿帽子雪積む松の花嫁めく 阿部由紀子 200802
水音や紙漉村に雪の来る 白数康弘 火星 200802
玉柘植に降り積む雪の朝かな 山田六甲 六花 200802
流刑者の墓は石ころ雪の餅 山田六甲 六花 200802
六甲の霧は絹色雪まろげ 山田六甲 六花 200802
木の枝の雪木の枝の雪に落つ 山田六甲 六花 200802
のこの刃先に雪の固まれり ことり 六花 200802
出湯へと雪含まれてゆきにけり ことり 六花 200802
てのひらに落ち来し雪をみつめをり ことり 六花 200802
なつかしき匂ひ携へ雪時雨 ことり 六花 200802
蛾が這ふを雪の車道にみてゐたる ことり 六花 200802
転がして雪を溶かせる舌の先 ことり 六花 200802
炉に残る火種に雪をかぶせけり ことり 六花 200802
門番の守衛の肩に滲む雪 ことり 六花 200802
切つ先を雪に濡らせつ薔薇手入 ことり 六花 200802
振り向かず進む雪時雨の道を ことり 六花 200802
突き刺せる杖の先まで雪の音 ことり 六花 200802
吊り下げし玉葱に雪かぶされり ことり 六花 200802
番傘を差したくなって雪の坂 堀内一郎 あを 200802
雪降れば雪に安らぐわれ農夫 吉田裕志 200803
雪 →29      

 

2021年1月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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