27    100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ふりむけば雪の磐梯おほらかに 柴田朱美 京鹿子 200704
雪眩し風が奏ずる自刃の丘 柴田朱美 京鹿子 200704
山墓のまへもうしろも雪深し 柴田朱美 京鹿子 200704
雪深き会津の酒を飲み比べ 柴田朱美 京鹿子 200704
雪がきて埋もるお市のものがたり 高橋千美 京鹿子 200704
一面の雪に突つ立つ蓮の骨 浜口高子 火星 200704
ぎりぎりを日渡る楮(かぞ)の雪晒 深澤鱶 火星 200704
誰が行きし雪の比叡の阿闍梨道 堀口希望 200704
音もなく雪を吸ひ込む今朝の海 塚本泰子 酸漿 200704
降る雪の蕭々として寒に入る 小松渓水 酸漿 200704
湯治宿一歩出づれば昨夜の雪 中島静子 酸漿 200704
旗へ雪丈低き父みえずなりぬ 松崎豊 200704
雪晴のかげひく嘘を舌端に 松崎豊 200704
旅立や今年二度目の雪の朝 仁平則子 200704
もう一度雪山を見て寺を辞し 根岸美智子 200704
傘の雪払へば屋号大きかり 水谷ひさ江 六花 200704
雪晴や昨夜の小火の匂ひたる 水谷ひさ江 六花 200704
六甲山人工雪の解けはじむ 池崎るり子 六花 200704
おごそかに比良の暮雪の広ごれり KOKIA 六花 200704
雪景が鳩の降りたる重さつつむ 八田木枯 晩紅 200704
雪降つてすぐに日のさす忌日かな 樋口みのぶ 200704
婿投げの薬師堂よりしづり雪 田島洋子 200704
吉利支丹墓すつぽりと雪の底 田島洋子 200704
川音に重たき雪を捨てにけり 田島洋子 200704
超人の如きジャンプよ雪の原 森山のりこ あを 200704
てのひらほどの家郷灯るや雪の鵙 渡邉友七 あを 200704
口々に雪のなきこと初句会 長沼紫紅 200704
すれ違ふ声に雪後の弾みあり 坪井洋子 200704
青空の完璧といふ深雪かな 長沼三津夫 200704
素通りの駅煌々と雪の底 稲田節子 200704
大寒の雪なき町を淋しめり 稲田節子 200704
雪折といふ一瞬の木の叫び 長山あや ホトトギス 200705
雪卸す呪ひの唾を吐きてより 泉田秋硯 200705
馬喰がいまも健在深雪村 塩路隆子 200705
雪冷えの予感シャッターの重い朝 達山丁字 200705
父の愛いつも直球雪礫 山中宏子 200705
裸婦像の今日雪像となりゐたり 宮川秀穂 200705
茅葺の巧みな傾斜雪空へ 石田玲子 200705
八卦見の一つ灯雪の五条坂 古谷弥太郎 馬醉木 200705
雪の夜は絵本読みやる幼欲し 半田順子 馬醉木 200705
番来て小枝の雪を零しけり 宇田喜美栄 200705
はるをよぶ雪とおもへばくちびるに 黒田咲子 200705
一丈の雪の底なる人の息 若井新一 200705
信濃へと走る丈余の雪の壁 若井新一 200705
雪の夜低き音よりチエロソナタ 三柴怜子 200705
雪折の枝をごつたに御所ケ谷 百瀬七生子 海光 200705
雪つのりどんどのほむら昂れる 岡本敬子 万象 200705
ふんはりと眞綿ひきたるほどの雪 山形悦子 万象 200705
大和まで沿線よべの雪すこし 小林愛子 万象 200705
野鼠の尾の跡しるき雪野原 安部康子 万象 200705
雪しづり一樹の踊り見るごとし 中條今日子 万象 200705
都心の雪おひねりほどの宙の愛 松井のぶ 200705
雪やみて潮の匂へる離陸かな 荒井千佐代 200705
宿指せる標傾く雪の里 荒木治代 ぐろっけ 200705
雪像の亀の唇にて鑿休む 岡有志 ぐろっけ 200705
雪をもて本丸築く夜の街 岡有志 ぐろっけ 200705
重なりて奥ほど白し雪の山 岡田章子 ぐろっけ 200705
廃屋を埋め尽くして雪しまく 沖則文 ぐろっけ 200705
雪の声聞きつ御百度踏みにけり 沖則文 ぐろっけ 200705
神杉や粉雪鎧ふ多聞天 丸山冬鳳 京鹿子 200705
粉雪のいつしか雪片杉銀座 丸山冬鳳 京鹿子 200705
粉雪や風の木立の相撲塩 丸山冬鳳 京鹿子 200705
雑木その花咲く雪の土俵入り 丸山冬鳳 京鹿子 200705
焦がれ来し雪の近江のかくれ里 丹生をだまき 京鹿子 200705
焦げぐせの鍋いたはれり窓に雪 北川孝子 京鹿子 200705
雪折の枝すさまじき大江山 岩木茂 風土 200705
雪の村貫く川の激ちつつ 安部和子 雨月 200705
冠雪の嶺はるかなり夕映ゆる 今井松子 遠嶺 200705
足るを知る雪の庵や寂光院 川畑はるか 遠嶺 200705
雪焼けて道路工事の旗を振る 藤本友治 遠嶺 200705
子ら去りし広場に二つ雪丸げ 丸山勝利 遠嶺 200705
刻々と雪来ては去るあぶらチャン 阿部ひろし 酸漿 200705
うつすらと雪町並を包みけり 有村キミ子 酸漿 200705
白川郷ライトアップの雪やさし 有村キミ子 酸漿 200705
旅なれば大雪もまた楽しかり 和南城ふみえ 酸漿 200705
降りしきる雪の中なり光堂 和南城ふみえ 酸漿 200705
竹垣に激しく雪の降るを見る 関戸国子 酸漿 200705
雪ざらし和紙作りする北の人 松下幸恵 六花 200705
窓越しに雪を眺めてする電話 松下幸恵 六花 200705
にはか雪足湯にあそぶ若き人 松下幸恵 六花 200705
雪時雨足湯に老若男女かな 松下幸恵 六花 200705
細雪待合室の忘れもの 松下幸恵 六花 200705
雪道の鬼逃げまどふ足の跡 岩松八重 六花 200705
森の中太陽ありて雪が降る 岡村一郎 200705
雪晴の元町にある帆布店 岡村一郎 200705
雪つむや燈心の母ゆらぎをり 松崎豊 200705
高層の玻璃きらきらと雪まつり 佐々木幸 200705
雪像のミッキーマウス目の大き 佐々木幸 200705
ふる雪の水に溶けゆくとき蒼し 鈴木多枝子 あを 200705
にほふまで銃身みがく雪明り 薮脇晴美 馬醉木 200706
雨音の急に痩せ来て雪まじり 泉田秋硯 200706
雪しまく砂丘の彼方海暗む 友田直文 200706
雪残る五箇山を訪ひ紙を買ふ 井口淳子 200706
風のなき真闇埋めてゆける雪 宮崎正 ホトトギス 200706
裏木戸に手付かぬ雪のありにけり 橋本くに彦 ホトトギス 200706
出迎への無くて終着駅の雪 橋本くに彦 ホトトギス 200706
露座立像合掌の手に雪雫 丸山冬鳳 京鹿子 200706
正しさの非情通せば雪になる 松田都青 京鹿子 200706
雪晴れへ肘あげて打つ斎の鉦 武藤ともお 京鹿子 200706
時じくの大和の雪に降られたり 松崎豊 200706
雪 →28      

 

2021年1月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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