雪 24     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪に明け雪に暮れたる久女の忌 松原智津子 万象 200605
天窓の雪溶け朝日食卓に 松原智津子 万象 200605
掻くよりも積もる速さや今日の雪 岡本敬子 万象 200605
雪五尺土竜のやうに暮らしをり 角田和子 万象 200605
朝倉の碑あまた雪しづく 中川志帆 万象 200605
犀星碑深雪に足の跡続く 村中信子 万象 200605
雪に明け雪に暮れたる久女の忌 松原智津子 万象 200605
天窓の雪溶け朝日食卓に 松原智津子 万象 200605
掻くよりも積もる速さや今日の雪 岡本敬子 万象 200605
みちのくやこけしの笑まふ窓に雪 西村しげ子 雨月 200605
どびろくの酔ひ早めたる雪見船 西村しげ子 雨月 200605
プラットホームに降り立ち雪の視界ゼロ 堀田清江 雨月 200605
雪の高野濁世を遠く遠くせる 足立典子 雨月 200605
雪踏みて身のほこほこと法の山 足立典子 雨月 200605
朝の日に雪の風紋染まりける 高垣和恵 雨月 200605
嬰あやすゆりかご窓の外は雪 高垣和恵 雨月 200605
大鷲が兎攫ひし雪飛沫 三関浩舟 栴檀 200605
飛騨人のつるはしで割る根雪かな 遠藤典子 栴檀 200605
窓に降る雪の明るさ紙雛 長沼紫紅 200605
金屏風に雪の影舞ひ立ち雛 長沼紫紅 200605
青空の覗ける日々の根雪割る 長沼三津夫 200605
雪の夜の寝酒にあはれすぐ眠く 長沼三津夫 200605
神杉のやや焦げくさき雪後かな 加瀬美代子 200605
句稿積む日を夜へつなぎ山に雪 福地初江 200605
師が好きのただそれのみの雪ごもり 青野れい子 200605
王義之の書ののびやかに雪明り 岡崎真子 百鳥 200605
雪ふはりふはり子ひとり母ひとり 糸川草一郎 百鳥 200605
大将は泣かぬものなり雪合戦 貝森光大 六花 200605
雪合戦記憶の奥に投げ返す 貝森光大 六花 200605
粉雪の光となりて消えにけり 笹村政子 六花 200605
雪照らす七千本の竹の燭 佐原正子 六花 200605
満載のダンプ行き交ふ雪捨て場 佐原正子 六花 200605
粉雪の道を走るや子供らと わかやぎすずめ 六花 200605
雪の夜ちらちらよぎる友の顔 わかやぎすずめ 六花 200605
雪積もり閉ざされてゆく心かな わかやぎすずめ 六花 200605
雪の音聴きつ眠りにつく夜かな わかやぎすずめ 六花 200605
崩したる足の触れ合ふ雪見蕎麦 ことり 六花 200605
青天に放り上げたる雪礫 ことり 六花 200605
粉雪が積もるよ珈琲飲むうちに ことり 六花 200605
雪晴や浮雲川の面流れ 小林幸子 酸漿 200605
耳すますまだ降り止まぬ夜半の雪 小林幸子 酸漿 200605
木々の芽の膨みさそふ雪降れり 永見嘉敏 酸漿 200605
雪霏々と樹々の骨格逞しや 田口悦子 200605
空よりの誰彼の文雪降るは 鹿野佳子 200605
雪の夜の遺影に笑まれゐるやうな 四宮一子 200605
雪晴れて恐ろしきほど星の数 山本康 200605
母に剥くグレープフルーツ雪しづく 五十嵐暢子 対岸 200605
母老いてわれを待つなり雪山河 五十嵐暢子 対岸 200605
雪の夜やおのれに聞かす身の幸を 瀧春一 常念 200606
大富嶽白光の雪を浴び聳てり 瀧春一 常念 200606
雪の富嶽大き雪尾根奔り落つ 瀧春一 常念 200606
富嶽の雪炎え立つや吾が額熱し 瀧春一 常念 200606
雪照る山雪のみの山は彌遠く 瀧春一 常念 200606
夕月や木々のさやけき雪の後 瀧春一 常念 200606
灯りし障子のまへに雪の畦 瀧春一 常念 200606
雪の嶺一朶のさくら垂るるもとに 瀧春一 常念 200606
枯山の間に火の山雪ふれり 瀧春一 常念 200606
囀や火の山北に雪を負ふ 瀧春一 常念 200606
雪舞ふや枯るる名草の起き伏しに 瀧春一 常念 200606
袖垣の雪を見しのみ障子閉づ 瀧春一 常念 200606
雪晴の山たたなはり遠近無し 瀧春一 常念 200606
雪晴やこだましてゐる山鴉 瀧春一 常念 200606
松風の止みて忽ち雪となりぬ 瀧春一 常念 200606
縁の雪掃きては榾を焚きつげる 瀧春一 常念 200606
山鳩を眞似る口笛雪に吹く 瀧春一 常念 200606
しづれ雪舞ふや櫟に濃き日影 瀧春一 常念 200606
しのび鳴く白に楢の雪しづる 瀧春一 常念 200606
松の雪Pの青渦にしづれつつ 瀧春一 常念 200606
凍る雪に下りし鶫や嘴紅き 瀧春一 常念 200606
囀の木々は深雪によりそへる 瀧春一 常念 200606
谷底に炭竈ふえて雪深し 瀧春一 常念 200606
夜の雪に炭炎々と掻き出せる 瀧春一 常念 200606
雉子鳴いて霽るるといへば深雪晴 瀧春一 常念 200606
山茱萸の枝活けられて雪明り 瀧春一 常念 200606
大樫や雪脱ぐ音の荒々し 瀧春一 常念 200606
雪で手を洗ひ受話器をまさぐれり 木船史舟 200606
雪の中黒尽くしにてパリ帰り 岡谷栄子 200606
満天に星地に雪の北海道 岸田爾子 200606
降る雪にはしやぎて怖さまだ知らず 安原葉 ホトトギス 200606
旅帰るよりあたふたと卸す雪 安原葉 ホトトギス 200606
星ならぬ雪見となりし旅仲間 千原叡子 ホトトギス 200606
しんしんと降りこんこんと雪降れる 竹下陶子 ホトトギス 200606
怖れつつ雪の郷愁断ち切れず 藤浦昭代 ホトトギス 200606
無事帰り着かねばならぬ雪の嵩 山田弘子 ホトトギス 200606
旅支度整へてより卸す雪 安原葉 ホトトギス 200606
豪雪の消息を聞く避寒宿 安原葉 ホトトギス 200606
天に雪あるをしづめて野の流れ 八田木枯 晩紅 200606
氷雪をめぐりて風の尾がかちあふ 八田木枯 晩紅 200606
血をみざる世や雪片が主に降る 八田木枯 晩紅 200606
深夜とも知らず鉄蓋に雪の粉ナ 八田木枯 晩紅 200606
雪が風消し毛深き足で馬は寝る 八田木枯 晩紅 200606
きのふ血を喀き積雪に声古ぶ 八田木枯 晩紅 200606
厨の妻は消えるか雪の激しさだけ 八田木枯 晩紅 200606
崖下へとどく雪眼では制しきれず 八田木枯 晩紅 200606
眉の雪に眼をぬらし少女脱落す 八田木枯 晩紅 200606
雪はげし熱の身なれば眼をたふとぶ 八田木枯 晩紅 200606
すは地震かとも屋根より雪落ちて 寒河江桑弓 200606
雁木より一丈の雪ほくほく線 成宮紀代子 200606
雪残る山韻を指し風見鶏 清水公治 200606
雪→ 25      

 

2021年1月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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