15     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
門開かず窓より出でぬ雪溜まり 浜田南風 200205
雪しづり竹の独語は梢より 木船史舟 200205
高鳴れる津軽ジョンガラ雪を呼ぶ 高橋道子 200205
ただに降る無用の雪の深山住 慈幸杉雨 200205
山国に民話の生きて雪降らす 土井三乙 風土 200205
雪の夜のまだ目鼻なきこけしかな 土井三乙 風土 200205
篠竹に雪はねかへす力かな 島田和子 風土 200205
日差やや力を得たり雪野原 今井千鶴子 ホトトギス 200205
雪景色とは端つこのない景色 後藤立夫 ホトトギス 200205
風荒るゝ今夜あたりは雪来るか 松尾緑富 ホトトギス 200205
転倒や天まであがる雪けむり 岩村恵子 ホトトギス 200205
音も無く鴎飛び交ふ雪時雨 孝子・フォン・ツェルセン 円虹 200205
雪しまく嶺の裾野に古郷あり 佐藤なか 遠嶺 200205
雪五軒海鳴りを背に肩寄せて 湯浅夏以 遠嶺 200205
宴果つほてりの頬のしづり雪 川端実 遠嶺 200205
先づ夫に嬉しき知らせ夜の雪 橋本良子 遠嶺 200205
開幕の黒森歌舞伎雪霏々と 桜井菜緒 200205
黒森歌舞伎幡百本雪の中 桜井菜緒 200205
黒森歌舞伎見栄を切る子の脛に雪 桜井菜緒 200205
黒森歌舞伎神慮の雪の降り出せり 桜井菜緒 200205
雪の峰峰衿を揃へて坐りをり 桜井菜緒 200205
雪壁生れ要塞めけり大石田 桜井菜緒 200205
茹でぶりこ噛み噛み今日の雪を言ふ 桜井菜緒 200205
雪壁の陰よりひょいひょい下校の子 桜井菜緒 200205
トンネルの長きを抜けて雪眩し 桜井菜緒 200205
雪の日々入院妻に日参し 大堀鶴侶 雨月 200205
これやこの雪後の天と申すべし 中島知恵子 雨月 200205
雪積みて窓の明りの常ならず 指尾直子 雨月 200205
わだなかの夢の中まで雪降りをり 竹内悦子 200205
ゆうされば山家はまろき雪化粧 島すが子 200205
雪空に大きくまはす舳先かな 城孝子 火星 200205
鶴守の去にし雪野の晴れにけり 山本耀子 火星 200205
しらす鰻採る灯に雪のちらつけり 木下玉葉子 酸漿 200205
雪の嶺を一望にせり五大堂 夏目満子 酸漿 200205
一時の綿雪風と遊びけり 丹羽敦子 酸漿 200205
雪の原夫の歩幅の大きかり 小林れい 酸漿 200205
雪晴や見ゆる限りに赤瓦 谷合青洋 酸漿 200205
雪降るや海に迫出す露天風呂 谷合青洋 酸漿 200205
合掌の屋根梯子かけ雪落す 市橋進 春耕 200205
湿原を蛇行する川雪濁り 岡村美恵子 春耕 200205
遥かなる千島や雪の残りをり 藤村美津子 春耕 200205
大雪の空がこのまま抜けるかと 西村咲子 六花句集 200205
雪しまく朱塗りの橋を今渡る 岡本幸枝 ぐろっけ 200205
行灯の仄かに揺らぐ雪の寺 小阪律子 ぐろっけ 200205
雪となりブラボーの声金閣寺 小林玲子 ぐろっけ 200205
雪積もる芝生歩けば音の佳し 武智恭子 ぐろっけ 200205
背の子に雪を見せゐる若き父 恩塚典子 ぐろっけ 200205
一時の途切れも見せず雪しまく 恩塚典子 ぐろっけ 200205
迢空の浴みし湯滝や雪ふり降る 藤原照子 200205
音絶えて雪となりしか夜半の雨 小松誠一 200205
長靴の雪の軋みや棺出す 小松誠一 200205
林中の根方はゑくぼ雪退きぬ 白澤よし子 馬醉木 200206
公案を考へてゐる雪の石 三嶋隆英 馬醉木 200206
学童のお通りなれば雪を掻く 三嶋隆英 馬醉木 200206
雪舞ふや凍瀧天へ丈のばし 野口伊久子 馬醉木 200206
ちらちらと雪ちらちらと雲の粒 坊城俊樹 ホトトギス 200206
おでこ当て見てゐる玻璃の夜の雪 坊城俊樹 ホトトギス 200206
役終へてかまくら雪塊とされし 橋本くに彦 ホトトギス 200206
山かげは雪の陽のかげ枝垂れ音 丸山冬鳳 京鹿子 200206
無住寺やけもの行儀な雪の跡 丸山冬鳳 京鹿子 200206
水音のして川はまだ雪の中 伊藤宇太子 200206
雪やんで俄かに海の動き出す 伊藤宇太子 200206
翼持つものの足跡今朝の雪 伊藤洋子 200206
茶畑の横縞縦縞雪積もる 飯塚やす子 200206
浮き玉の燭の揺らぎや雪運河 安原ときこ 遠嶺 200206
一夜にて積もりし雪や山の出湯 野沢しの武 風土 200206
暁方に一度掻きたる雪といふ 野沢しの武 風土 200206
雪ねぶる長き参道踏みゆくに 石井たを子 200206
雪深き合掌部落のくらしの灯 松永唯道 円虹 200206
黒真珠専門の店みぞれ雪 岩松八重 六花 200206
下したる雪は子供の滑り台 佐原正子 六花 200206
鶏鳴の凍のひとすぢ遠嶺雪 高橋さえ子 200206
はるばると雪の匂ひの村へ入る 密田真理子 200206
纜をはづしつ雪を払ひつつ 密田真理子 200206
駅ごとの雪降つてゐる山手線 中島たまな 200206
雁行と云ふ事雪の修行僧 長井順子 200206
武蔵野の樹々総立ちに深雪晴 金田和子 200206
けものらをよろこばす雪ふつて来し 長沼紫紅 200206
雪しまく甲冑展を見てをれば 小西瑞穂 ぐろっけ 200206
雪の嶺々橙色に暮れにけり 山路紀子 風土 200207
雪ん子の裸足の跡やしまき晴 菅原康 風土 200207
訃飛脚は夢ぼこならむ雪しづく 菅原康 風土 200207
雪いまは樅をめがけて降る如し 阿部慧月 ホトトギス 200207
群鳥の帰る林や雪茜 砂川せい輝 遠嶺 200207
雪形の蝶や鳥やと遠郭公 北原東洋男 200207
雪の下朝の旅籠の水の音 皆川盤水 春耕 200207
雪深き山を身近に根深汁 長沼紫紅 200207
万霊の声なき高野雪月夜 桑田青虎 ホトトギス 200208
雪垢のひとつに鳥の食痕も 小林輝子 風土 200208
雪の上に伏せし日もあり白上布 島貫アキ子 銀化 200208
雪こんこん老いの極みのわらべ唄 金子野生 京鹿子 200208
赤き実の一粒づつに雪積る 宮原みさを 花月亭 200208
参道の雪の飛白となりにけり 大谷茂 飛白 200208
しみじみと一樹に雪の積りをり 野口香葉 天女櫻 200209
雪の宿木の階段に木の手摺 塩川雄三 潮路 200210
雪を掻く巫女にスコップ重すぎる 塩川雄三 潮路 200210
矢狭間の三角四角雪降れる 塩川雄三 潮路 200210
降る雪の再び天に戻れざる 塩川雄三 潮路 200210
朝冨士や昨日の冠雪天に溶け 林翔 200211
雪こんこん魑魅も眠る夜ならむ 西宮舞 200212
雪 →16      

 

2021年1月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。