14     99句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
猪の血の残りし雪を埋めけり 石鍋みさ代 春耕 200203
雪しまく護摩火に供養達磨投ぐ 阿部月山子 春耕 200203
山伏の背鏡光る深雪晴 阿部月山子 春耕 200203
晩学や静かに雪の降り積もる 藤村美津子 春耕 200203
雪の降る街に電飾仄白く 藤村美津子 春耕 200203
御代を祝ぎ記帳する手や深雪晴 増田ヨシ子 春耕 200203
大雪にならず小雨の夕暮るる 河合笑子 あを 200203
だんまりの鶯が来て雪の上 鷹羽狩行 200203
紛れなき鹿の足跡今朝の雪 伊藤洋子 200203
梢々や雪の綿帽子をかぶり 丸山ゆう 200203
雨が雪に変はる深山や句碑開き 荒井千佐代 系図 200203
雪三日降り三日目の店卸し 利根川妙子 200204
仕舞風呂おとせし後の雪明り 吉田裕志 200204
また雪ぞただ溜息の北信濃 宮入河童 200204
電柱に工夫や雪のめくら舞ひ 谷口千枝子 200204
鳶の影あなたこなたや雪の原 宇田喜美栄 200204
蝮酒山に真向ふ雪の木々 大島翠木 200204
雪降りて水仙命を新たにす 島崎晃 遠嶺 200204
飛騨に雪夫のはなしを聞いてをり 宿山初枝 遠嶺 200204
対岸の灯のゆらめくや雪の宿 清水晃子 遠嶺 200204
真つ先に白菜現るる雪野原 大山文子 火星 200204
朝市の奥へ奥へと雪を掻く 杉浦典子 火星 200204
朝比奈氏と握手せし手の雪あかり 山本耀子 火星 200204
たそがれて雪雫のみ五合庵 根岸善雄 馬醉木 200204
雁ゆきて灯ともる雪の出雲崎 根岸善雄 馬醉木 200204
漁火か佐渡の灯か雪舞ひそめぬ 根岸善雄 馬醉木 200204
雪晴や桐は桐なる裸ぶり 干代田葛彦 馬醉木 200204
葦原に雪募るのみ信濃川 根岸善雄 馬醉木 200204
波止場より連凧あがる深雪晴 根岸善雄 馬醉木 200204
暮るるまで流木を焚く雪の浜 根岸善雄 馬醉木 200204
腰までの雪拓きゆく五合庵 根岸善雄 馬醉木 200204
良寛の山河や暮雪つのり来し 根岸善雄 馬醉木 200204
雪来ると風を聴きをり鹿の群 中村風信子 馬醉木 200204
降る雪のしづかな底やうるし塗 高島鶏子 馬醉木 200204
雪月夜峡に紙漉く灯がのこる 高島鶏子 馬醉木 200204
生あるもの足跡残し雪の原 野坂民子 馬醉木 200204
討入りの朝や雪に靴の跡 村上沙央 200204
雪積みて焼山のなほ焦げ臭き 有山八洲彦 200204
雪の夜の息吹きて火を育て上げ 有山八洲彦 200204
民宿の雪の出つ張る裏の山 阿部子峡 200204
本降りの雪消すほども降つて欲し 阿部子峡 200204
雪百日一日一訓掲げ住む 村越化石 200204
両眼の手術を了へて雪眩し 田口俊子 200204
廃鉱の荒川村を雪埋む 米屋道子 200204
雪の路来し客笑まふサンルーム 佐々木春子 200204
雪地蔵震災悼み六百体 佐藤琴 200204
雪のいま雨となりたるひかりかな 山口啓介 百鳥 200204
城址の深雪踏みしめ殉死の地 室伏みどり 雨月 200204
一夜明けまた満目の雪景色 磯野しをり 雨月 200204
羽二重餅買ふやはらかき雪を踏み 磯野しをり 雨月 200204
音なべて封じこめたる深雪村 岡淑子 雨月 200204
雪晴れて檜山杉山華やげる 岡淑子 雨月 200204
僧堂に僧の声なく雪しづる 小山尚子 雨月 200204
雪降るやカサブランカを友へ供華 杉本美智江 雨月 200204
草の根のほのぼの解かす畦の雪 土肥屯蕪里 雲の峰 200204
雪被りゐる公園の陶の亀 樋口多嬉子 雲の峰 200204
着納めの紬をしまふ雪明り 湯橋喜美 200204
雪の夜のねむり足音もて来たり 辻美奈子 200204
雪降れ降れコップに替へし悼み酒 千田百里 200204
山襞の雪を遠目に忌を修す 鈴木恭子 200204
今日よりは天上に舞ふ雪の精 山田弘子 円虹 200204
松に降る雪発止光す火葬塚 神蔵器 風土 200204
朱鷺とらふ望遠鏡に雪の舞ふ 神蔵器 風土 200204
国中くんなかや雪置き去りに水急ぐ 神蔵器 風土 200204
山国の雪落葉松に降り続く 土井三乙 風土 200204
杉に雪落葉松に雪日暮くる 土井三乙 風土 200204
動かねば雪が積もるよ仔白鳥 土井三乙 風土 200204
雪ふるやあまたの魂を地に降ろし 藤ミネ子 風土 200204
店頭に酢屋の巨甕粉雪舞ふ 大野英美 風土 200204
特急の雪野冥みに挑み入る 奥村鷹尾 京鹿子 200204
遺言かな天に雪岳しのぎ立つ 伊藤希眸 京鹿子 200204
息止めて雪庇くぐりぬ火を恋ひぬ 伊藤希眸 京鹿子 200204
雪激し紙一枚の身を戦ぎ 伊藤希眸 京鹿子 200204
錆び雪の夜の絵を描く補色かな 境良一 京鹿子 200204
無聊埋むためのことわり雪に雪 村上瑪論 銀化 200204
猪垣の内にも外にも雪がふる 三浦カヨ子 酸漿 200204
深々と雪の綿着て町ねむる 内藤順子 酸漿 200204
頭に肩に雪降りかかる節分会 東芳子 酸漿 200204
雪晴や濡羽かがやく川烏 長田秋男 酸漿 200204
雪積むや金色しかと金閣寺 鈴木多枝子 あを 200204
紙漉の窓にゆふべの雪明り 長沼三津夫 200204
もう訪へぬ雪の生国米を磨ぐ 萩原記代 200204
一城を遠景となし雪の湖 森山比呂志 200204
雪降つて落ちつく立山となりにけり 川上弥生 200204
励ましの雪かと思ふ墓に佇つ 藤田百合子 200204
墓山の雪に洗ひて供華の筒 高橋さえ子 200204
雪霏々と松本楼の灯の蒼し 高橋さえ子 200204
雪積もる不動の剣の切っ先に 齋部千里 ぐろっけ 200204
粉雪や同窓会に行かずおく 森田子月 ぐろっけ 200204
伊予と土佐分かつ山なみ雪かづく 田口たつお ぐろっけ 200204
雪晴や餌を欲りて啼く百の牛 田中俊尾 馬醉木 200205
卸したる雪の厚さも親しかり 白井爽風 馬醉木 200205
弦切れしごとくに雪を撥ねて竹 池谷市江 200205
薄目開けたる閑けさの雪明り 井口光雄 200205
ユダ一人居る筈雪を来て睨む 泉田秋硯 200205
雪を踏む独逸の闇と思ひつつ 泉田秋硯 200205
失ひしものへ郷愁雪降れば 泉田秋硯 200205
終着はあたかも雪の水墨画 泉田秋硯 200205
騒々と雲が鳴りをり雪しまく 浜田南風 200205
雪 →15      

 

2021年1月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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