13     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
きつかけは一枝や谿の雪しづり 平子公一 馬醉木 200201
太梁におよぶ湯あかり雪明り 平子公一 馬醉木 200201
舞ふ粉雪熱きコーヒー手に囲む 小黒加支 酸漿 200201
雪被り客待つ蟹や長万部 小黒加支 酸漿 200201
はなやかに長靴並ぶ雪の宿 朝妻力 雲の峰 200201
頂に雪かがやける駒ケ岳 伊藤澪子 雲の峰 200201
雪来るかおほぶりな薪よく燃えて 村上瑪論 銀化 200201
雪の来る方へ傾ぎて妙義山 鷹羽狩行 200201
燈芯切る報土の僧に雪の華 神蔵器 風土 200201
初冠雪りんごに蜜のつめこまれ 神蔵器 風土 200201
男手といふ手の欲しき雪を掻く 代田青鳥 風土 200201
雪晴れの大磯駅に待ち合す 平田紀美子 風土 200201
雪明り新居予定地まだ更地 稲畑廣太郎 ホトトギス 200202
大会を終へし安堵に雪白し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200202
雪の日や読み継ぐローマ興亡記 水野典子 200202
岳樺身をさしのべて雪を待つ 和田ゑい子 馬醉木 200202
雪刷きて切先天に劔岳 和田ゑい子 馬醉木 200202
病弱の友に文書く蝦夷は雪 本河康子 200202
粉雪つむ誰も乗らない初発バス 鈴鹿仁 京鹿子 200202
茂吉書斎窓々塞ぐ雪の壁 桜井菜緒 200202
雪明り礼拝堂の透明に 北村すなほ 200202
雪降るやはんざきの棲む心字池 春田淳子 雲の峰 200202
討ち入りの始まりさうな雪となり 三浦てる 風土 200202
枝雪をかかげて雪の湯西川 阿部ひろし 酸漿 200202
平家村雪の山垣朝日さす 阿部ひろし 酸漿 200202
雪の木に柄長ささめく平家村 阿部ひろし 酸漿 200202
平家村たちまち雪に沈むなり 阿部ひろし 酸漿 200202
鷽の声雪の山畑渡りけり 矢上万里江 酸漿 200202
雪晴や昭和新山やんちやなる 加藤富美子 200202
雪しまきたましひ抱へ込み歩く 大橋敦子 雨月 200202
トンネルを出づる度遇ふ狂ひ雪 池田草曷 雨月 200202
業平の裔か郎子深雪村 神原操 雨月 200202
雪の夜や鍋の焼塩色づける 浜口高子 火星 200202
勧進の法螺の音ひびく走り雪 小野誠一 春耕 200202
雪卍佐原囃子とおもひけり 堀内一郎 あを 200202
胡琴(フーチン)の弦に曳かるる雪のこゑ 十見達也 銀化 200202
泣くほどでなくこの服のときは雪 暮岸江 銀化 200202
行く人に誂へしごと背に雪 暮岸江 銀化 200202
人寰のおほかたは嘘雪明り 春川暖慕 銀化 200202
きみ亡くて笑窪荻窪雪の朝 本村弘一 船団 200202
幽閉に似て城門に雪一塊 加瀬美代子 200202
雪の来るうらをおもてと決めこめど 豊田都峰 京鹿子 200202
風媒花噂の方へ飛んで雪 鳥羽夕摩 京鹿子 200202
ガラス玉振ればひとりの雪が降る 直江裕子 京鹿子 200202
さよならを言ふ雪山がよく似合ひ 堀内一郎 あを 200202
大雪にならず小雨の夕暮るる 河合笑子 あを 200202
大山(だいせん)の初冠雪を機長告げ 鷹羽狩行 200202
満願の高野もみぢに雪が舞ふ 河野友子 六花 200202
樹を伐りて谺を逐ひし山に雪 泉田秋硯 200203
北帰行霙が雪に変りけり 泉田秋硯 200203
伊吹嶺は雪と告げきしファクシミリ 山下佳子 200203
山よりの海よりの風雪舞へり 松尾緑富 ホトトギス 200203
雪道に転びしよりの物語 山田弘子 円虹 200203
雪兆す夫の五木の子守町 山尾玉藻 火星 200203
鴨たちの胸雪暗(ゆきぐれ)を押し合へる 山尾玉藻 火星 200203
雪降れば雪に関はる母のゐる 田中英子 火星 200203
雪の窓リハビリの顎吊られゐる 嵯峨根鈴子 火星 200203
銀山は雪の底ひに過客たり 能村研三 200203
なごり雪芭蕉遡行の旅にあり 能村研三 200203
毎日雪歴代先師眠れる地 大畑善昭 200203
歌ふ時のこころの起伏雪降れり 今村恵子 200203
愛宕嶺に薄雪父の物干して 子安教子 200203
椎の葉に雪の積れる王子かな 高橋将夫 200203
じよんがらの太棹飛雪つのらする 西村梛子 馬醉木 200203
家々も木々も影濃し雪月夜 西村梛子 馬醉木 200203
浮かび来る鳰の背に雪降り出せり 田中由喜子 馬醉木 200203
雲だるま末期の雪にまみれけり 中原道夫 銀化 200203
雪暮れや憎くてうたふ子守歌 中原道夫 銀化 200203
頭の中をたがやすやうに雪を瞰る 松本康司 銀化 200203
洛中の雪洛外に払ふかな 岡崎るり子 銀化 200203
雪夜なり鍋より脚の出てをりぬ 彌榮浩樹 銀化 200203
雪飾りつつ雀の木鴉の木 春川暖慕 銀化 200203
杉苗のどの子にも雪あたらしく 春川暖慕 銀化 200203
ふりあふぐわたしも雪になつてゆく 春川暖慕 銀化 200203
雪の夜の引き合ふ鳥免を想ひけり 宮京子 銀化 200203
この道は雪の廻廊先見へず 熊谷みどり いろり 200203
大雪の予報秩父を憂ひけり 林田加杜子 いろり 200203
粉雪の舞ひ来る庭の日差しかな 柴田美佐子 いろり 200203
山晴れて初冠雪の釈迦岳なりし 服部菰舟 雨月 200203
雪時雨漆器の螺鈿くもりなく 西村しげ子 雨月 200203
雪深しまむきそむきのログハウス 池田草曷 雨月 200203
山荘の雪に埋もれてゆく不安 池田草曷 雨月 200203
降りしきる平家の里の雪の音 夏目満子 酸漿 200203
音をみな遠く押しやり雪積る 金山千鳥 酸漿 200203
かくれ里音なく雪の降りつづく 石原静子 酸漿 200203
降る雪を背に寄り添ひし鹿二匹 石原静子 酸漿 200203
降る雪に姿あらはや川烏 若本彰子 酸漿 200203
落人の部落を沈め雪深し 若本彰子 酸漿 200203
借景は雪景色なり大舞台 若本彰子 酸漿 200203
降る雪に小啄木鳥が木々をめぐりをり 伊藤一枝 酸漿 200203
踏みしめつ雪のきざはし登りけり 梶井和呼 酸漿 200203
雪しんしん昔話を更けてなほ 平田倫子 百鳥 200203
霜か雪か人を通さぬ村下坂 神蔵器 風土 200203

風の息火の息雪の一代と侮かな

 註一代は三日三晩のたたら操業

神蔵器 風土 200203
伝説の船通山は雪の断つ 神蔵器 風土 200203
積雪計雪に埋れし峠越す 門伝史会 風土 200203
雪積みていよいよ吾を世に隔て 赤座閑山 風土 200203
雪のきてうしろの山を遠くにす 平田安生 風土 200203
村から村雪竿続く白き道 菅原庄山子 春耕 200203
月山の大谿覆ふ雪煙 菅原庄山子 春耕 200203
雪 →14      

 

2021年1月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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