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作品
作者
掲載誌
掲載年月
紙皿に振り袖ふれて雪来るか 烏居真里子 船団 200103
雪晴れをふりさけみれば宇宙船 ゆにえす 船団 200103
降る雪や海を真水にせむとなり 泉田秋硯 月に逢ふ 200103
深雪つむ墓原穢土も浄土もなし 中川濱子 ぐろっけ 200103
摩詞不思議ミロのブロンズ雪明り 中川濱子 ぐろっけ 200103
鎮まれみ夜空より降る街の雪 長谷川登美 ぐろっけ 200103
ビル街の塵かと思ふ屋根の雪 長谷川登美 ぐろっけ 200103
ささやかな喜び満てりビルの雪 長谷川登美 ぐろっけ 200103
かつて見し僧院の雪夢の如 長谷川登美 ぐろっけ 200103
九品佛雪をとどめて鎮まれり 長谷川登美 ぐろっけ 200103
子等雪を愛でる暇なし現世紀 長谷川登美 ぐろっけ 200103
藍甕の機嫌うかがふ雪明り 品川鈴子 ぐろっけ 200103
元禄の甕に藍たて雪の蔵 品川鈴子 ぐろっけ 200103
晴雪の傷あと深く普賢立つ 水原春郎 馬醉木 200104
雪夜雁に夢の中まで啼かれをり 佐藤国夫 馬醉木 200104
白鳥の珠のねむりに雪ふれり 佐藤国夫 馬醉木 200104
雁飢ゑていづこ田に雪ふりつづく 佐藤国夫 馬醉木 200104
大雪の村音絶えしまま暮れぬ 吉野トシ子 馬醉木 200104
微笑仏埋まる覚悟や霏々の雪 五十嵐春男 馬醉木 200104
風巻しまき滝の編曲生みにけり 五十嵐春男 馬醉木 200104
山刀伐峠丈余の雪の切り通し 五十嵐春男 馬醉木 200104
しづり雪羽黒坂道覚むる声 五十嵐春男 馬醉木 200104
磐越西線雪の版画絵展きけり 鈴木まゆ 馬醉木 200104
雪折れの一幹を杉囲みをり 鈴木まゆ 馬醉木 200104
郵便夫一字の雪折り返す 鈴木まゆ 馬醉木 200104
降る雪に張る白鳥のこゑ豊か 岩崎きゑ子 馬醉木 200104
金剛山の雪に逸れる神遊び 井口弥江子 馬醉木 200104
雪来るか魚臭のまちは軒ひくく 益本三知子 馬醉木 200104
会へざりし波郷や雪の小名木川 斉木永久 馬醉木 200104
頂上は雪を被りし赤城山 林田加杜子 いろり 200104
雪遊びする声もなく暮れゆきて 桑垣信子 いろり 200104
いくたびも止みさうになき雪眺む 桑垣信子 いろり 200104
降り積もることの懸念や雪の夜 桑垣信子 いろり 200104
闇に浮く雪の白さを新たにす 桑垣信子 いろり 200104
師の国も大雪警報発令中 桑原敏枝 いろり 200104
銅像の肩にたっぷり雪積もる 藤原紅 いろり 200104
雪を被て百名山の名に恥ぢず 西村和子 知音 200104
二次会の残党雪に勇みけり 泉田秋硯 200104
半端酒雪の延着苦とはせず 泉田秋硯 200104
大雪のわが手術日となりにけり 駒井でる太 200104
雪知らぬ幼なに天の恵みかな 瀬尾幸代 200104
関ヶ原果して雪の舞ひにけり 谷口千枝子 200104
雪の日もあたたかかりし個展守 鷹羽狩行 200104
釣銭に雪のまじれる朝の市 中村鬼灯 200104
おそらくは積らぬ雪の誕生日 深澤鱶 火星 200104
雪道の五六人なる猟人かな 深澤鱶 火星 200104
ふるさとの雪の匂ひを運び来し 山田弘子 円虹 200104
美しと言ひ東京の雪であり 栗林眞知子 円虹 200104
雪空や鴟尾を確かに増上寺 栗林眞知子 円虹 200104
山門を抜け乱れ無き雪景色 栗林眞知子 円虹 200104
湘南に降り来し雪やもつと降れ 小林一行 円虹 200104
降る雪に大きな口をあけてをり 小林一行 円虹 200104
音のなき音を積みゆく雪の嵩 中島真沙 円虹 200104
雪晴といふは万象濡れてをり 中島真沙 円虹 200104
雪消えて庭の景色の軽くなる 中島真沙 円虹 200104
朱竹に雪飛騨高山の陣屋道 松崎鉄之介 200104
雪雫家毎祝ひあるごとし 村越化石 200104
雪礫もて園長に朝の礼 島崎晃 遠嶺 200104
通訳の駈け出してゆくにはか雪 川口襄 遠嶺 200104
栗鼠とんで冠雪の嶺小揺ぎす 小山徳夫 遠嶺 200104
雪落ちて旅寝と思ふ小島かな 高畑信子 遠嶺 200104
新世紀宇宙から雪のメッセージ 木根渕成子 遠嶺 200104
消印の十二が三つ深雪晴 石田邦子 遠嶺 200104
直立のポプラの列や雪二尺 石田邦子 遠嶺 200104
雪晴れや醤油大豆の大サイロ 田村すゝむ 風土 200104
降る雪や観世音寺の仏たち 和田あきを 風土 200104
徳川の父祖の大地の雪を踏む 今井和子 風土 200104
門鈴鳴る山手は雪の坂幾つ 武井美代子 風土 200104
家ごとに舟着場あり雪の川 下山田美江 風土 200104
みちのくに郁さんの亡し雪こんこ 井口ふみ緒 風土 200104
杜父魚やいよいよざらめ雪の相 岡井省二 200104
やはらかに母音をつつむ夜の雪 伊藤格 200104
髪に雪つけて來たりし京かな 小山森生 200104
藁屋根や刈田の雪は川の形 中島陽華 200104
底抜けに笑顔明るし雪礫 十河恭子 俳句通信 200104
雪礫受けて笑顔を返しけり 十河恭子 俳句通信 200104
比良山の雪に埋もれて鯖街道 大堀鶴侶 雨月 200104
裾綿を厚うし雪の伊吹山 大堀鶴侶 雨月 200104
うとうととシベリアの夢雪の夢 木村杏子 雨月 200104
苔むする七盛の墓雪霏々と 栗山恵子 雨月 200104
松明の火の粉飛雪の空へかな 大山志津 雨月 200104
山国の幾千万の雪玉水 豊田都峰 京鹿子 200104
山に雪くる日はひとりゐるとせむ 豊田都峰 京鹿子 200104
しんしんと雪ふつふつと鍋の湯気 林翔 200104
雪の夜のなまり豊かに祝唄 上原若子 200104
庭の雪残りて鳥の影を呼ぶ 井口初江 酸漿 200104
葱掘りし土に鳥来る雪の庭 伊藤一枝 酸漿 200104
降る雪や雀へパン粉ひとつかみ 伊藤一枝 酸漿 200104
雪の夜やカルタのテープ流し聞く 伊藤セキ 酸漿 200104
酒中花のはや紅をさす雪の墓 宇佐美祐喜子 酸漿 200104
小走りに鶫が過る雪の庭 青木政江 酸漿 200104
ひとしきり日矢に抗ふ細雪 篠崎荘市 酸漿 200104
立枯の草ひれふして朝の雪 笠原フミ 酸漿 200104
大雪と告げそそくさと別れけり 笠原フミ 酸漿 200104
一人居の雪を案ずる子の電話 笠原フミ 酸漿 200104
踏み入りて幼の泳ぐ雪の庭 阿部悦子 酸漿 200104
狐火の峡越えて行く雪明り 阿部悦子 酸漿 200104
二丁目へ靴跡曲がる雪の道 西塚成代 六花 200104
鶏に雪降っているトタン屋根 小田元 六花 200104
家中のボタンを押して雪降る夜 小田元 六花 200104
雪山を神とし二礼二拍手す 小田元 六花 200104
雪 →11      

 

2021年1月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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