夜 桜 2    47句

夜桜やうらわかき月本郷に   石田波郷   鶴の眼

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夜桜に包まれてゐる宿に泊つ 稲畑汀子 ホトトギス 201704
夜桜を揺らして楽を起す風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
夜桜やたはやすく言ふ死後のこと 近藤暁代 馬醉木 201704
夜桜の下に恩師を囲みたり 大日向幸江 あを 201705
夜桜のうしろの闇の深さかな 阪上多恵子 雨月 201707
夜桜を見す山内を灯されて 本多正子 雨月 201707
夜桜のしぶき浴びたる天守かな 吉田葎 201706
夜桜や雨の残り香ほんのりと 森清信子 末黒野 201708
夜桜の水に映りて白さ増す 高倉和子 201707
夜ざくらのごとし裸木に雪積みて はしもと風里 201803
大山寺田打桜の夜ひらく 山田六甲 六花 201804
夜桜の許で聞きたるよき話 稲畑汀子 ホトトギス 201804
夜桜に包まれ旅寝の深かりし 稲畑汀子 ホトトギス 201804
肩車されたる記憶夜の桜 コ田千鶴子 馬醉木 201805
ゆたゆたと舟の水脈くる夜のさくら 大崎紀夫 やぶれ傘 201805
夜桜の白さ悪魔を寄せ付けず 丸井巴水 京鹿子 201806
そこまでのつもりの手ぶら夜の桜 栗原公子 201806
夜桜を見したかぶりの衣かな 能美昌二郎 201806
扁桃腺腫れる桜の夜を眠る 火箱ひろ 201806
夜桜や二棟並びて神輿庫 松本三千夫 末黒野 201806
篝火や雨音消ゆる夜桜能 高埜良子 春燈 201807
差し潮に屋形の揺るる夜の桜 大崎紀夫 やぶれ傘 201807
夜桜や尾鰭打ち合ひ鯉絡む 秋千晴 201807
老犬を看取りたる夜の桜かな 岩井京子 201807
組みしかひな解けば別れさくらの夜 井上菜摘子 京鹿子 201808
髪に触れ夜の桜を仰ぎみる 今橋眞理子 ホトトギス 201808
夜桜の端の一人が消えてをり 吉田葎 201808
新旧の引継ぎ済めり夜の桜 贄田俊之 やぶれ傘 201808
狂想も平常もゆく夜桜へ 梨地ことこ 船団 201811
夜桜を仰ぐ一閃雷奔る 貞吉直子 馬醉木 201906
夜桜や池畔をめぐる寄席帰り 菅野日出子 末黒野 201907
夜桜の闇の湿つて来たりけり 三村純也 ホトトギス 201908
文明や夜桜見んと魔女の来ぬ 秋川泉 あを 202006
夜桜の散るや微熱のあるごとく 大矢恒彦 202006
夜桜に極楽をみる東寺かな 増田裕司 やぶれ傘 202007
夜桜や幹にまだある日のぬくみ 荒井ハルエ 京鹿子 202008
夜桜の一層くらし九条邸 高木晶子 京鹿子 202008
夜桜やシテ一声の闇揺らす 福森順子 京鹿子 202101
夜桜や看板猫の出かけをり 篠田大佳 あを 202104
手折りたき夜桜明日は散りゆくか 安立公彦 春燈 202106
夜桜や遠近定め椅子ひとつ 塩貝朱千 京鹿子 202106
白川の夜桜橋を渡りけり 山田六甲 六花 202204
夜桜や緑酒の寮歌遠く聞き 木村傘休 春燈 202206
夜桜や闇を抜けゆく貨車の音 岡田史女 やぶれ傘 202207
夜桜の招き詫びつつ断りぬ 浜田久美子 六花 202207
夜桜や叡電の灯に艶めきて 鈴木千恵子 末黒野 202208
夜桜に呼ばれてゆけば白く燃ゆ 鈴木光影 202301
夜桜 →1

 

2023年3月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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