吉 野 4     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花吹雪に押され吉野を去りにけり 小泉貴弘 春燈 200704
風神の休息花の吉野かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
吉野山さくらさくらと暮れにけり 小泉貴弘 春燈 200704
桜見るまでは吉野を語られず 稲畑汀子 ホトトギス 200704
み吉野の花の刻々知らさるる 稲畑汀子 ホトトギス 200704
み吉野の花の遅速にゆだねけり 稲畑汀子 ホトトギス 200704
み吉野の花人となる旅路あり 稲畑汀子 ホトトギス 200704
み吉野の旅はや遠し花曇 稲畑汀子 ホトトギス 200704
み吉野の鄙ぶりなりし桜餅 稲畑汀子 ホトトギス 200704
春の咳怺へて舞台吉野山 鈴木榮子 春燈 200705
花なれば京へ吉野へ旅重ね 熊岡俊子 雨月 200706
吉野山奥へ進みし花を追ふ 安原葉 ホトトギス 200708
春にしてこのみ吉野の深き空 山田閏子 ホトトギス 200708
かげろうて揺るる吉野の石仏 長山あや ホトトギス 200708
葉桜の吉野の閑けさ持て余す 森一枝 八千草 200708
闌と言ふ字吉野の春のため 後藤立夫 ホトトギス 200709
み吉野の午前八時の落花かな 山田閏子 ホトトギス 200709
深吉野の渓の鮎釣黙ながく 小林成子 200710
深吉野の水より掬ふ新豆腐 井田幸子 雨月 200801
み吉野の消息花に天候に 稲畑汀子 ホトトギス 200804
春暁に白く明けたる吉野山 稲畑廣太郎 ホトトギス 200804
どこからの落花といへぬ吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 200804
吉野てふ人を惑はす花であり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200804
花朧吉野の心問ふたびに 稲畑汀子 ホトトギス 200804
花明り吉野の闇を深くせり 稲畑汀子 ホトトギス 200804
冬菊の句碑や吉野の雪まとふ 狭川青史 馬醉木 200804
み吉野の旅はや遠し春惜む 稲畑汀子 ホトトギス 200804
み吉野の旅近づけて花曇 稲畑汀子 ホトトギス 200804
み吉野のさくらの心問うて来し 稲畑汀子 ホトトギス 200804
薬採る吉野に戻り来し静寂 稲畑汀子 ホトトギス 200805
一群の踊子草もまた吉野 藤浦昭代 ホトトギス 200806
夜を惜しみ吉野泊りや西行忌 林いづみ 風土 200806
護摩けぶり吉野は春を展べ初めり 角村摩耶子 京鹿子 200807
飛花落花静の舞か吉野山 岡野峯代 ぐろっけ 200807
いまだ見ぬ吉野の花はいかがかと 松尾緑富 ホトトギス 200807
朧夜の更けて人影吉野山 石垣幸子 雨月 200807
み吉野や桜の宿の細柱 深澤鱶 火星 200807
水音の深吉野深山蓮華咲き 朝妻力 雲の峰 200808
花万朶吉野の旅も近づきし 安原葉 ホトトギス 200808
宵が夜となるみ吉野を亀鳴ける 千原叡子 ホトトギス 200808
み吉野の宿は弥生の灯を点す 岩垣子鹿 ホトトギス 200808
峡暗し吉野の六日月朧 安原葉 ホトトギス 200809
吉野より遅日の帰路や雨も良き 長山あや ホトトギス 200809
花の道たどれば展け吉野山 川口利夫 ホトトギス 200809
旅つづけ吉野に果てし花行脚 水田むつみ ホトトギス 200809
乗り継ぎて花の切符は吉野行 大久保白村 ホトトギス 200809
月もまた花にさまよふ吉野山 山田弘子 ホトトギス 200809
み吉野の花の呪縛の面々よ 千原叡子 ホトトギス 200809
吉野より京の残暑に戻りけり 西村雪園 風土 200811
吉野忌の風の炎えたつ曼珠沙華 西村博子 馬醉木 200812
ひぐらしの別れの曲や吉野越 山中宏子 200812
美吉野のいにしへの宿ぼたん鍋 小林成子 200901
み吉野の午鐘聞きつつもみぢかな 山口キミコ 200902
鶯に吉野の朝色付きぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200902
お水取すめば吉野の旅支度 稲畑汀子 ホトトギス 200903
み吉野の花に魁けをる家居 稲畑汀子 ホトトギス 200903
み吉野の花の旅路へ向かふ日々 稲畑汀子 ホトトギス 200903
み吉野の花ならざるはなき仲間 稲畑汀子 ホトトギス 200904
なほ奥へつなぐ余花あり吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 200904
雪折の音するばかり奥吉野 阿布里唯 炎環 200904
百千鳥み吉野の旅近づきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200904
山の色吸うて吉野の桜餅 稲畑廣太郎 ホトトギス 200904
二日目も花の日和となる吉野 稲畑汀子 ホトトギス 200904
み吉野の西行庵の余花追うて 稲畑汀子 ホトトギス 200904
み吉野の旅路辛夷の孤高かな 稲畑汀子 ホトトギス 200904
春蘭に涙をそそぎ吉野山よしのよしの出づ 神蔵器 風土 200905
み吉野の余花も散り尽く頃ならむ 稲畑汀子 ホトトギス 200905
吉野指しどの道とるも花の旅 仙石君子 雨月 200906
深吉野に桜をんなが住むといふ 塩路隆子 200906
花明り曳きて下るや吉野山 小林成子 200906
花ちらす風とくぐりぬ吉野門 豊田都峰 京鹿子 200906
飛行船吉野桜に触れるかに 高谷栄一 200906
深吉野の渓を流るる花の塵 小澤昭之 200907
散る佗に叶ふる風の吉野山 水谷洋子 200907
一山の花の曼陀羅吉野山 谷口芳江 200907
み吉野の花の曼陀羅心素に 三浦百合子 200907
著莪の花吉野に咲けば悲話めける 有元洋剛 200907
谷の夜をわたる吉野の月朧 安原葉 ホトトギス 200908
この花に会ひたくて来し吉野山 安原葉 ホトトギス 200908
み吉野の旅の期待を語る花 安原葉 ホトトギス 200908
み吉野の谷の一夜の春の霜 安原葉 ホトトギス 200909
句碑一基加ふ弥生の吉野山 山田弘子 ホトトギス 200909
滴りや吉野にあまた獣道 藤井圀彦 200910
み吉野の宿の更けゆく春の星 安原葉 ホトトギス 200910
深吉野は無月佛を近うして 小澤菜美 200911
深吉野の闇おつ被り薬喰 川端俊雄 火星 201002
深吉野に錠の音あり冬に入る 山根征子 201003
花冷の吉野全山何か秘め 稲畑廣太郎 ホトトギス 201004
み吉野の旅路へつなぐ花の道 稲畑汀子 ホトトギス 201004
石垣の苔に花積む吉野道 船橋とし 201005
吉野山花にもこゑのあるらしき 澤井玲子 201005
み吉野のひと花ごとに光あり 澤井玲子 201005
み吉野の奥千本の余花如何に 稲畑汀子 ホトトギス 201005
吉野より苦味薬とどく西行忌 関根喜美 201006
初花や高からずして吉野門 田中佐知子 風土 201006
徘徊る吉野櫻の奥千本 佐藤恭子 あを 201006
咲き登る花を追ひけり吉野山 小滝奈津江 酸漿 201006
入口も出口も桜吉野かな 塩路五郎 201006
静謐な吉野桜や庭に散り 末吉治子 春燈 201006
まどろみゆ覚むれば花の吉野駅 博多永楽 雨月 201006
吉野→5      

 

2021年4月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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