吉 野 5     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
まなうらに花の吉野を描きをり 大松一枝 201006
吉野山花も御堂も絵巻物 坂根宏子 201007
ちちとはは吉野桜となりにけり 近藤公子 201007
花の雲の占める一峪吉野山 坂根宏子 201007
花のなか吉野の一夜あけにけり 鈴木昌子 やぶれ傘 201007
飛花化して浮雲となる吉野山 久染康子 201007
み吉野の花の雲より糀売 深澤鱶 火星 201007
み吉野の茶粥の渋し山ざくら 池園二三江 春燈 201007
ゆくりなく花の吉野の坊泊り 博多永楽 雨月 201007
ぼかし絵のごとく吉野の山桜 大橋晄 雨月 201007
君偲びつつみ吉野の花は葉に 長山あや ホトトギス 201008
み吉野の花にも悼みかさねけり 安原葉 ホトトギス 201008
わらび干しあり吉野郡吉野町 出囗賀律子 雨月 201008
み吉野の奧へと続く花の峰 安原葉 ホトトギス 201008
独活和といへば吉野の宿思ふ 安原葉 ホトトギス 201009
弘子恋ひ子鹿を偲び花吉野 大久保白村 ホトトギス 201009
君偲びつつ訪ふ花の吉野山 安原葉 ホトトギス 201010
薬狩吉野の空を傾けて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011
ひそめたる命吉野の枯葎 稲畑汀子 ホトトギス 201012
深吉野の無月や仏深く秘め 小澤菜美 201012
小豆買ふ深吉野ほとり道の駅 小林成子 201012
み吉野や柿盛る籠の粗めなる 笹村政子 六花 201101
深吉野の霧に籠れり鹿の声 西村節子 火星 201101
花に花重ねて花の吉野山 小原登志春 雨月 201101
石積みて茶の花咲いて深吉野は 丸山照子 火星 201102
日を吸へる柿の色さえ吉野道 丹後みゆき ぐろっけ 201102
一目千本枯れ極まりし吉野山 山下佳子 201103
み吉野の葛湯にむせる別れかな 笹村政子 六花 201103
朝寝などする人のなし吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201104
なんぼでも出来る吉野の花見れば 稲畑廣太郎 ホトトギス 201104
星二つ加へ吉野の花暮るる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201104
道々の花見つつ来し吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201104
吉野山より尚つづく花見かな 稲畑汀子 ホトトギス 201104
春の星残し吉野の朝ぼらけ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201104
快晴の吉野のさくら散りそめし 稲畑汀子 ホトトギス 201104
花心ならざるはなき吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201104
冬ざれの吉野古道に人の影 佐野和子 万象 201104
み吉野の初桜とはもういへぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201104
ふり返るとき遠ざかる花吉野 稲畑汀子 ホトトギス 201104
染井吉野御触を出すは悪代官 森理和 あを 201105
人人の花を謳歌の吉野山 藤見佳楠子 201105
み吉野を無音に沈め霜夜かな 長山あや ホトトギス 201105
哀調の紙漉唄や奥吉野 田下宮子 201105
露天湯に望む吉野の夕桜 大西裕 酸漿 201106
夕されば吉野の宿の花白し 大西裕 酸漿 201106
一人静にめぐりあひたり吉野道 丹生をだまき 京鹿子 201107
西行忌吉野を思ふ日なりけり 稲岡長 ホトトギス 201107
さくらさくら吉野の里の和紙工房 和田幸江 春燈 201107
深吉野の日の射してゐる蛇の衣 天谷翔子 火星 201107
深吉野の凹みの水に蝌蚪の紐 西村節子 火星 201107
出合ひまた別るる吉野桜かな 山本とく江 万象 201107
楮晒す吉野の流れみちびきて 立石萌@木 雨月 201107
花に少し早きみ吉野ひとり来て 大崎ナツミ 雨月 201107
吉野まだ知らず多摩なる桜山 三井公子 酸漿 201107
山門を覆ひて染井吉野咲く 上辻蒼人 風土 201107
仮名文字のごと深吉野の花筏 天谷翔子 火星 201107
み吉野のこの面かの面の花の雲 村上悦子 雨月 201107
深吉野の杉間の径の落し角 河崎尚子 火星 201108
頬白の吉野便りに耳を貸す 鳳蛮華 201108
添へ竹の太き吉野の苗桜 河崎@尚子 火星 201108
花惜み言葉惜まず吉野山 佐土井智津子 ホトトギス 201109
み吉野の花の闇とは匂ふもの 黒川悦子 ホトトギス 201109
み吉野や百の雫の花の雨 佐土井智津子 ホトトギス 201109
深吉野の水に現れたる山かがし 大東由美子 火星 201110
春蘭の一株を抱き吉野出づ 武井美代子 万象 201110
山見ゆる窓辺に置かれ吉野雛 中條睦子 万象 201110
むささびに吉野古道は星夜なる 中條睦子 万象 201110

 悼辺見じゆんさま

先んじて吉野のさくらもみぢかな

神蔵器 風土 201111
吉野よりもたらされたる葛湯とて 稲畑汀子 ホトトギス 201112
深吉野の闇が養ふ山蛍 上辻蒼人 風土 201201
鶯といへば吉野の旅近し 稻畑汀子 ホトトギス 201202
片栗の花まだ閑かなる吉野 稲畑廣太郎 ホトトギス 201202
法螺貝の響きぬ花の吉野山 小倉純 末黒野句集 201203
み吉野の旅の近づく西行忌 伊藤とほ歩 ホトトギス 201203
先づ桜より明けてゆく吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の弥生の旅のはや帰路に 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の今年の花の別れかな 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野のはや帰路となる初桜 稻畑汀子 ホトトギス 201204
どことなく花の色置く吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
魍魎の宴吉野の春の闇 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
朧月峰に沈めて吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
花朧み吉野の旅終りたる 稻畑汀子 ホトトギス 201204
八重桜吉野の山気濃きところ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
黄沙の日吉野の里は紙干さず 塩路隆子 201204
咲く花の心に添うてゆく吉野 稻畑汀子 ホトトギス 201204
咲き進むこれより花の吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の残花の山路なりしかと 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の遅日の旅に加はりぬ 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の朧月夜を更かしけり 稻畑汀子 ホトトギス 201204
深吉野に花客もてなす蝮酒 能村研三 201205
氷瀑に弥陀御座します吉野かな 鶴原妙 ろんど 201205
吉野より菓子が届きぬ若葉雨 井上信子 201205
桜まじ句碑で落ち合ふ吉野人 能村研三 201205
み吉野の花の奥なる歓喜天 井村和子 風花 201206
吉野路の窪太々と蝌蚪の紐 森岡正作 201206
亀鳴くや深吉野遠く想ふ夜は 北川英子 201206
美吉野や猩々袴の罔象の女 北村淳子 万華鏡 201206
げんげ咲く吉野へ単線電車かな 井村和子 風花 201206
桃咲くや棚田守れる吉野人 宮内とし子 201206
青垣を背に師の碑深吉野よしの美し 酒本八重 201207
吉野→6      

 

2021年4月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

 
21/04/09 2021年4月9日 2021年4月9日