吉 野 3     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
まづ宿の枝垂桜に問ふ吉野 稲畑汀子 ホトトギス 200404
み吉野の旅のはじまる花曇 稲畑汀子 ホトトギス 200404
坂の上は吉野皇居やこぶし芽に 小山尚子 雨月 200405
み吉野の草の名覚え薬の日 稲畑汀子 ホトトギス 200405
国栖舞の吉野の風を袖袂 室伏みどり 雨月 200405
花惜しみ深吉野の坂登りゆく 日余敏子 雨月 200406
み吉野やいづこに佇つも花を視野 熊岡俊子 雨月 200406
遠目にもしかと吉野の初桜 有吉桜雲 200407
吉野川渡りて春を惜しみけり 布施まさ子 風土 200407
吉野より春満月の野を帰る 三由規童 雨月 200407
支考句碑触れくる吉野のさくらどき 梅村五月 栴檀 200407
花の雲吉野は空に浮くごとく 堀百合子 200407
花おぼろ太夫寄進の吉野門 川勝春 馬醉木 200407
花吉野桜の下も桜かな 小田元 六花 200407
水打つてまどかに暮す吉野人 関根洋子 風土 200407
偲ばるる景も吉野の花朧 安原葉 ホトトギス 200407
あしびきの吉野の山の落し文 関根洋子 風土 200407
一つ葉や谷より暮るる吉野村 池尻足穂 雲の峰 200408
白鳥の歌に吉野の花詠まむ 安原葉 ホトトギス 200409
鶯の訛る吉野に別れけり 大久保白村 ホトトギス 200409
み吉野の花の浄土に目覚めけり 更谷芳川 ホトトギス 200409
み吉野のいつも脇役若楓 桑野英彦 ホトトギス 200409
蝶といふ吉野に紛れ易きもの 稲畑廣太郎 ホトトギス 200410
月のいろもて深吉野の月見草 辰巳あした 雨月 200410
深吉野を父とめぐれり秋日影 丸山照子 火星 200412
尾根からの風に吉野の鮎落ちる 酒井十八歩 草の花 200412
散り止まぬ落花に吉野拾遺あり 竹下陶子 ホトトギス 200412
み吉野の奥千本の花の冷 竹下陶子 ホトトギス 200412
み吉野の奈落へ落花滝となる 竹下陶子 ホトトギス 200412
秋の蝿一匹連れて吉野屋へ 新井裕 六花 200501
吉野川覆ひ隠して霧流る 鈴木蕗子 築港 200501
旬日に托す吉野の花の旅 稲畑汀子 ホトトギス 200503
西行忌吉野に旅路ある限り 稲畑汀子 ホトトギス 200503
蝶といふ吉野に紛れ易きもの 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504
皆花の如くに集ひ来し吉野 稲畑汀子 ホトトギス 200504
深吉野や雨の芒の紅濃かり 山口耕堂 万象 200504
蛇穴を出づれば吉野人溢れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504
花冷の吉野元温泉の朝の湯に 稲畑汀子 ホトトギス 200504
蛇穴を出づれば吉野人溢れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200504
待つ桜待たるる旅路吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 200504
み吉野の初桜には間に合はず 稲畑汀子 ホトトギス 200504
み吉野の朝のはじまる百千鳥 稲畑汀子 ホトトギス 200504
朝寝など勿体なき旅吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 200504
吉野山余花に賑ひ戻りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505
訪はずとも吉野静は胸に咲く 熊岡俊子 雨月 200505
吉野より流れて来たる花筏 田中佐知子 風土 200506
花に逢ひ花に別るる吉野かな 熊岡俊子 雨月 200506
み吉野の花に会はんと己鼓舞 高橋照子 雨月 200506
藍色に明くる吉野の山桜 櫻井住江 万象 200507
平坦の道無し花の吉野山 松木元 築港 200507
春の逝く思ひに吉野門くぐる 豊田都峰 京鹿子 200508
この雨に吉野の花も散りをらむ 安原葉 ホトトギス 200509
深吉野の闇の移りし螢籠 高松由利子 火星 200509
冷えて来し吉野泊りの蕨汁 山田弘子 ホトトギス 200510
いちまいの紅葉散り抜く吉野門 豊田都峰 京鹿子 200601
紅葉且つ散れる由緒の吉野窓 北村香朗 京鹿子 200603
紅葉ひとひら飛天と化せり吉野門 伊藤希眸 京鹿子 200603
祝ぎ心吉野の花に会へば又 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
朧夜の動きさうなる吉野杉 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
若女将健在吉野花健在 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
花移りゆくみ吉野の晴に向け 稲畑汀子 ホトトギス 200604
満開の花に覚めれば吉野かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
色濃きは吉野の贅や桜餅 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
花うつつ吉野に一歩踏み入れば 稲畑汀子 ホトトギス 200604
み吉野の花に別るる刻々ぞ 稲畑汀子 ホトトギス 200604
み吉野の旅はや遥か春惜む 稲畑汀子 ホトトギス 200604
染井吉野夜目にも白く咲き上る 鈴木榮子 春燈 200605
満開の染井吉野に怖気立つ 森理和 あを 200605
深吉野や天長節の蕨飯 瀧春一 常念 200606
櫻湯や吉野の一重ひらきをり 瀧春一 常念 200606
吉野郷霞の奥を戻り来し 溝内健乃 雨月 200606
いみじくも花の吉野に友と会ふ 大里快子 酸漿 200607
寺寺を放ちて花の吉野なり 深澤鱶 火星 200607
櫻咲く一期一会の吉野山 松隈絹子 遠嶺 200607
み吉野の見の限りなる桜かな 味村志津子 雨月 200607
一幅の名画とならん花吉野 柴村郁子 遠嶺 200607
み吉野の雨の閑かを散る桜 長山あや ホトトギス 200608
吉野駅花に溺れてゐたりけり 稲岡長 ホトトギス 200608
春惜しむ吉野書院の能面と 伊藤マサ子 ぐろっけ 200608
あつといふ間の一年ぞ花吉野 柴原保佳 ホトトギス 200608
病みてなほ吉野鮎鮓食ひたしと 戸熊岡俊子 雨月 200608
み吉野や静御前の花小袖 伊藤マサ子 ぐろっけ 200608
もののけの遊ぶ吉野の春の月 岩垣子鹿 ホトトギス 200608
寝足りしや一夜吉野の花の宿 安原葉 ホトトギス 200609
出国を明日に吉野の花にあり 安原葉 ホトトギス 200609
花明り星より霽れてゆく吉野 水田むつみ ホトトギス 200609
明日の晴約す吉野の花に星 安原葉 ホトトギス 200609
新緑となりし吉野の山思ふ 安原葉 ホトトギス 200610
み吉野の逢魔が時や花の雨 佐土井智津子 ホトトギス 200610
み吉野やうしろの正面花の闇 佐土井智津子 ホトトギス 200610
み吉野のいづこに仰ぐ十三夜 稲畑汀子 ホトトギス 200610
西行のこゑを吉野に苔清水 橋添やよひ 風土 200701
底冷の吉野の夜具のやはらかし 田中藤穂 あを 200701
猪垣を結ふや吉野のをんな衆 内海良太 万象 200703
桜紅葉吉野の里の雨の色 西山美枝子 酸漿 200703
波ガラス吉野の闇に時雨くる 西山美枝子 酸漿 200703
吉野山桜いかにと旅支度 稲畑汀子 ホトトギス 200704
吉野山雁字搦めにして桜 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
吉野桜に西行の空ありにけり 小泉貴弘 春燈 200704
落花より明日へ繋いでゆく吉野 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704
吉野 →4      

 

2021年4月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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